ウドンターニー、ビエンチャンにつづいて、パタヤで食べられるクイジャップ(クイチャップ)を紹介したい。
モツ入りスープのクイジャップではなくて、うどんのような麺が入ったクイジャップユアンだ。
モツスープのクイジャップは、クイジャップタイと呼ぶようだ。タイ式クイジャップね。
ユアンがベトナムの意味なので、麺入りのクイジャップユアンは、ベトナム式クイジャップとなる。
広告
パタヤタイのクイジャップユアン
パタヤタイをスクンビット方面に向けてバイクで走っていると、ひときわ目立つ露店を見つけた。
思わずバイクを止めて、観察。
タイ語の他、中国語併記。でも簡体字なので、判然としない。
○湯排骨米綫?
最初の鳥がよくわからない。
湯はスープだな。
はて、排骨とは、どこの部位だろう。
ええい面倒だ。
こんなときは、直接乗り込んで聞いたほうが早い。
「ミーアライカップ」
何がありますか?
すると、お店の看板メニューを答えてくれる。
タイ語の料理名がある程度わかっていることが前提となるが、こちらが外国人だとわかると、英語交じりで噛み砕いて説明してくれるだろう。
今回の答えは、「クイジャップユアン」
おお、なるほど麺入りのクイジャップね。
看板の中国の綫は、麺のことか。タイ語のセンだな。
「じゃあ、それ一人前ちょうだい」とオーダー。
壁には、大きな見本写真が貼ってある。
よく見ると、白い麺が見えるなあ。
実物が到着。
見た目は、スープ料理っぽい。
骨付き肉が特徴的だ。
鶏肉か豚肉をソーセージにして切り刻んだもの(ネーム?)もたくさん載っかっている。
ゆで卵とパクチー少々。揚げニンニクチップらしきものも。
骨付き肉以外は、ウドンターニーで食べたクイジャップによく似ている。
(参考)ウドンのうどんこと、クイジャップ⇒詳細記事
でも、麺の太さは、ビエンチャンで食べたカオピヤックに近い。
(参考)これはビエンチャンで食べたカオピヤック⇒詳細記事
麺は具材に隠れて見にくい。
まぜかえすと、こうなった。
白い麺はたしかにクイジャップだ。
ウドンターニーで食べたものより、かなり細め。ビエンチャンのカオピヤックと同じくらいの太さだろうか。
コシの太さやもちもち感もカオピヤックに近い。この食感は好きだなあ。
血を固めたゼリー状のものも入っている。
さて、スープはどうか。
深いなあ。
実に深い。
決してくどい味ではない。
むしろあっさりしている。
けれども軽くない。
これはうまい。
あとで寸胴を見せてもらった。
底にはたっぷりと骨付き豚肉がたまっている。
これを大きな寸胴でじっくり煮こむわけか。
さらには、鶏ガラもまじっているかも。
そりゃあ、深い味わいになるはずだ。
実食に戻る。
スープに入っているのは、豚のあばら骨だ。スペアリブ。
これを中国語で腓骨と呼ぶようだ。なるほど、謎が解けてきた。
骨ばっかりで、あまり肉は付いていないが、この肉がまたおいしいんだ。
直接かぶりつくか、スプーンで身を削りとって食べる。
テーブルの上には、空の皿が置かれていて、最初は何に使うのか不思議だった。
が、この謎も解けた。
食べ終わったあばら肉のガラ入れに使うんだね。
おっと、豚の腓骨だけかと思いきや、鶏肉も入っている。
骨付きのもも肉で、これがまたおいしい。長時間煮込んであるようで、だしの味が染み込んでいるうえ、とてもやわらかい。
豚肉と鶏肉を同時に味わえるなんて贅沢だ。
細い米麺は、もちもちしていて、食感がいい。
スープ全体にややとろみがあって、米麺のもちもち感と相まって、食べごたえたっぷりだ。
スープ料理としてもおいしいけど、麺料理としてもばっちり。ただ、並盛りだと麺の量がやはり少ない。麺は大盛りにして食べたいところだ。
もちろん、スープ料理と割りきって、ガオラオ(麺なし)で注文するのもアリだろう。
いやあ、これはおいしい店を見つけた。
店名
あとで、知り合いのタイ人に聞いてみた。
「セーブルーイ」というらしい。別の人に聞いたら、「セーブドゥー」とも発音していたようだが。
意味は、イサーン語で「すごくおいしい」。わかりやすい名前だなあ。タイ人のネーミングセンスはいまだによくわからない。
地図と場所
地図
パタヤタイ・ソイ12入り口。
パタヤタイをスクンビット方面へ直進して左に見える。ソイ12の標識のすぐ横なんで、見落とすことはないかと。
パタヤタイ(サウスパタヤロード)には、乗り合いソンテウが運行されている。
始発乗り場は、セカンドロードとパタヤタイの交差点(ウォーキングストリート近くの大きな交差点)を、スクンビット側へ少し進んだところ。ワットチャイモンコーンという寺の前あたり。
満員になったら出発で、少し待つかもしれない。
もちろん、流しの乗り合いソンテウをつかまえてもいい。
運賃10バーツ。
帰りも同様。流しのソンテウに乗ればいいのだが、夜遅くなると本数はがくっと減る。
夕方にクイジャップを食べて、ソンテウに乗ってウォーキングストリートへ向かうなんてのもいいかも。
遠いように見えて、それほど遠くない。ソンテウで5分か10分もあれば、ウォーキングストリートへたどり着けるよ。
もちろん、飲んだあとに食べても最高にうまいだろう。
(追記)
その後、同じ場所ながら、店舗を拡大。建物内でも営業するようになった。
店主のお姉さんの写真がにっこり笑っております。たぶん、流行っているんでしょうな。
当初の営業時間は、夕方5時から深夜3時までだったが、看板によれば、現在は24時間営業。
メニュー
テーブルの上にメニューが置いてあるが、残念ながらタイ語のみ。
メニュー表の上から3つだけ訳してもらった。
タマダー(並盛り)が40バーツ
ピセーッ(大盛り)が50バーツ
ガオラオ(麺なしスープ)が60バーツ
ちなみに、わたしが食べたのは、豚あばら肉の大サイズ入りだそうで、50バーツだった。
店主のお姉さん(まだ若い!)は、骨付き肉のことをタイ語では単純に「グラドゥック(骨)」と呼んでいた。
よって、あばら肉の大サイズは、グラドゥックヤーイ。
でかい骨を入れてほしければ、グラドゥックヤーイと指定しておこう。
他にも具材は用意されている。
うずらの卵なんておいしそうだ。
鍋の中にはいろいろ入っている。
まあ、せっかくなんで、トッピングをいろいろ加えてみるのもいいかも。
指差しで大丈夫だろうし。
個人的には、スープには、あまり手を加えないほうがいいと思う。
軽く酢と唐辛子をふりかける程度で。
充分に豚骨と鶏ガラの味が出ている。そのまま飲んでも充分おいしい。
ただ、スープの底の方には、うまみ調味料的なものが沈殿しているような気がしないでもない。まあ、タイ料理のみならず日本のラーメン屋も似たようなものなので、これはしょうがないか。
スープはとてもうまい。それは間違いないが、無理にぜんぶ飲み干す必要もないしね。
ともかく、このクイジャップ屋は、巨大豚の骨付きあばら肉が名物。豚骨スープがたまらないよ。
一度、ご賞味あれ。
パタヤで食べられるクイジャップ
パタヤの屋台のおいしいクイジャップユアンの記事はこちら。屋台だけに神出鬼没。確実に食べられる場所はわからないんで、自分で探そう。
⇒屋台のクイジャップがうまし。手作り麺とスープが絶妙。
他にもトゥクトゥクのクイジャップユアン屋台もある。
⇒トゥクトゥク屋台のクイジャップユアンを年越しうどんがわりにした
モツスープのクイジャップタイは、ブッカオとパタヤタイ交差点に火・金市場脇の食堂街がおいしい。
⇒ブッカオ火金市場の屋台群にあるクイジャップがおいしかった
パタヤカンにあるルアットムークンシーも、モツスープで有名。
⇒もつスープのルアットムークンシーで、あえてクイティアオを食べてみる
他にも、パタヤにはおいしいクイジャップが食べられる店があるはず。順次開拓していこうと思う。
(追記)
その後、実際に開拓していった。けっこう見つかるものです。ただ、サードロード方面が中心となってしまう。
⇒24時間営業のクイティアオ&クイジャップユアン食堂
⇒腓骨と鶏足入りクイジャップユアンは、デカいどんぶりで50バーツ@パタヤサードロード
⇒パタヤタイのクイジャップユアンは40バーツで豚骨、手羽先、うずら卵入り
広告