2022年7月現在、日本入国には陰性証明書が必須となっている。
出発前72時間以内に検査して、陰性証明書を取得しないと、日本行きフライトに搭乗することができない。
先日、タイエアアジアXの初フライトで成田からタイにやって来た友人。タイ滞在を終えて、日本に帰国することになった。
パタヤで最安値のPCR検査場であるPattayarak Health Unitで検査するとのことで、見学させてもらった。
結論から言えば、手続きから検査そして陰性証明書取得までの流れは簡単そのもの。MySOSのファストトラックも青色画面となり、エアアジアのフライトでさくっと帰国できた。
陽性判定を受けた人も見かけたので、その様子なども合わせてレポート。
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目次
日本帰国のための陰性証明書
念のため、おさらい。
日本入国のためには、出発前72時間以内の陰性証明書が必要となっている。
PCR検査が基本だが、抗原定量検査でもいい。
パタヤには抗原定量検査ができる病院やクリニックはなさそうだ。
バンコクにはある。
バンコク、パタヤ、スワンナプーム空港の検査場情報はこちらから。
関連記事:バンコクとパタヤ 日本帰国用陰性証明書取得PCR検査場まとめ
知る限りにおいては、バンコクの最安値は保健省結核センターの500バーツ、パタヤの最安値はPattayarak Health Unitの900バーツだ。
どちらも保健省管轄機関のため安くなっている。
検体採取日時から72時間以内に日本行きフライトに搭乗しないといけない。
たとえば、7月20日23時55分の日本行きフライトに搭乗予定ならば、検体採取は7月17日23時55分より有効となる。
詳しくはあとで述べるが、Pattayarak Health Unitでの検査結果証明書には、検体採取日は記載されているものの時刻は記載されていない。
たとえば、7月17日の午前11時に検査しても、検体採取日時は7月17日午前0時1分という扱いになってしまう。
タイ航空の名古屋行きフライトは、午前0時5分発だ。
たとえば、7月20日午前0時5分発のフライトに搭乗するなら、検体採取日は7月17日午前0時5分以降でなくてはならない。
Pattayarak Health Unitでは、7月17日の午前10時に検査しても、7月17日午前0時1分の扱いとなってしまい、72時間前ルールを4分オーバーしてしまうことになる。よって一日送らせて、7月18日に検査する必要あり。
Pattayarak Health Unitは日曜と祝日は検査を実施していない。
タイミングによっては、陰性証明書72時間前ルールに適合しないことがあるので要注意。
事前にきっちり計算しておくこと。
Pattayarak Health Unit
では、Pattayarak Health Unitの説明から。
以下、面倒なので、Pattayarakと略す。
場所と行き方
ナックルアのランポー海鮮市場の奥にある。
地図
ランポー市場に行ったことがある人ならすぐにわかる。
パタヤ中心部から乗り合いソンテウで訪問可能。
まず、セカンドロードを走るソンテウに乗って、ノースパタヤ方面へ。ソンテウによっては、そのままナックルア通りに入っていくので、終点まで乗っていればいい。ナックルアの終点が市場前となっている。
セカンドロードとパタヤカン交差点の旧PSボーリング場前から出発するソンテウは必ずナックルア行きとなっている。
その他セカンドロード上を流しているソンテウは必ずしもナックルアまで行くとは限らない。
もしノースパタヤが終点だったり、ドルフィンロータリーでパタヤビーチ方面へ左折したら、ソンテウを一度下車。歩いてナックルア通りに入って、客待ちしているソンテウに乗り換えればいい。終点は市場前なので、歩いてすぐに検査場まで行ける。
Boltというタクシー配車アプリなら、パタヤ中心部から100バーツ程度行けるはず。
ランポー市場入り口の駐車場を抜け、右手に市場を見つつ、奥に進む。
すると、Pattayarak Health Unitがある。
奥の白い建物が検査場となっている。
敷地内にバイクの駐輪可能。
建物の一番奥まで進むと検査受け付け所あり。
営業時間と検査費用
月曜日から土曜日
8:30-14:30
日曜・祝日は休み
検査費用は900バーツ。証明書発行代込み。
検査と結果受け取り
検体採取8:30-10:30 結果受け取り翌日10:30
検体採取13:00-14:30 結果受け取り翌日14:30
検体採取の時間は限られているため要注意。
日曜日と祝日は検査は実施していない。
受け取りは現地で紙の検査結果のみ可能。
Eメールでの送信はやっていない。
午前中の検査で、結果は翌朝。
午後の検査で、翌朝は翌日午後。
検査結果の受け取りは発行後はいつでもいいそうだ。たとえば、午前に検査して翌日の午後に取りに来てもいい。
日曜日は検査を実施していないが、検査結果の受け取りのみ可能。
祝日や連休の場合は、オフィスごと閉めるというようなことを言っていた。このあたりははっきりしないため、祝日がある場合は必ず事前確認すること。
参考までに7月の休日はこちら。
7月28日から4連休となっている。この間は検査不可。
官公庁のため祝日は容赦なく休みとなる。
民間の病院やクリニックは原則休みなしでの営業。
検査当日
予約は不要で、ウォークインでの当日検査が可能だ。
事前に用意しておくもの
・パスポート(コピーでも可)
・日本行き航空券(日程がわかれば可)
・ワクチン接種証明書(ワクチン接種履歴がわかれば可、なくても可)
・タイの住所(なくても可)
・タイの電話番号(なくても可)
・検査代金900バーツ(現金のみ)
要するに、パスポートと900バーツさえあればなんとかなる。
まず、1番のカウンターで申請。
申請関係の用紙と番号札をもらう。
申告用紙
氏名、ワクチン接種履歴、過去14日のリスク評価など記入。
わからないところは教えてもらえる。
かなりアバウトでも大丈夫。
日本人の扱いには慣れているようで、言葉は悪いがテキトーに対処してくれる。
英語が極端に苦手な人でも平気なレベルだ。
現在の利用者は大半が日本人で、まわりは日本人だらけ。
英語もタイ語もまったく駄目でどうしてもわからない時は近くの日本人に助けを請おう。
検査同意書
これはサインするだけ。
申請を終えると、待合スペースで待機。
友人は15分ほどの待ち時間だった。
順番になったら、検査する。
検体採取法は、鼻ぐりぐり&喉ぐりぐりだ。
MySOSでの検体採取法は、
* 鼻咽頭ぬぐい液・咽頭ぬぐい液の混合(Nasopharyngeal and Oropharyngeal Swabs)
以上で検査は終了。
検査結果受け取り
翌日に検査結果を受け取りに行く。
受け取り当日は友人に付き添っておらず、伝聞情報となる。
受け取り開始は10時半からとのことだが、10時15分には受け取れたとのこと。
検査結果の入った封筒を渡されて、その場で開封する。
タイ語版と英語版の2枚が入っている。
日本の厚生労働省が定めるいわゆる日本政府指定フォーマットには対応していない。(ただし、日本政府指定フォーマットは必須条件ではなく、Pattayarak発行の証明書は日本入国の陰性証明書として通用する)
英語版現物がこちら。
Result欄には、NOT DETECTED。検出せず、つまり陰性だ。
この証明書があれば、日本に帰国できる。
検査結果の情報欄には、パスポート番号、名前、年齢、性別、検体採取日、検体の記載あり。
(MySOSのファストトラック登録方法については後述。)
これで陰性証明書を無事に入手できた。
めでたしめでたし。
もし陽性結果が出たら?
検査結果は、その場で開封する。
もし陽性結果(DETECTED)となっていたら、どうなるのか?
友人は陰性だったが、同じタイミングで検査結果を受け取った日本人は陽性だったそうだ。
封筒を開けるのは本人だが、封筒を渡す職員は検査結果を事前に知っている。
陽性結果を受け取った人に対して、あれこれと指示を出す。
よって、周囲の人間にも、その人が陽性だとわかってしまう。その場の雰囲気が一気に剣呑と化したそうな。なかなかきついシチュエーション。
指示は、陽性結果の紙を持参して、バンラムン病院へ行けというものだ。バイクタクシーに乗って今すぐ行けと。
バンラムン病院とは、ナックルアにある公立病院だ。
おそらく、Pattayarakから病院に連絡済みだと思われる。Pattayarakはタイ保健省管轄機関なので、保健省にも通知済みだろう。
バンラムン病院で医師の診察を受け、医師の判断で治療方法が決められることになる。
原則10日間の隔離治療だ。最近は、医師の判断次第では7日間のケースもあるようだ。
症状が重ければ、入院治療となる。
無症状ないし軽症で、タイに住んでいるなら自宅隔離も選択可能だが、旅行者の場合はホテル隔離となろう。
隔離用ホテルの手配をバンラムン病院がしてくれるかは不明。自分で探す必要があるかもしれない。
バンラムン病院はローカルの公立病院のため、原則タイ語で、一部英語が通じるといったところだろう。日本語は間違いなく通じない。
バンコク病院パタヤでPCR検査して陽性となれば、あとの手配はバンコク病院の日本語スタッフがやってくれる。隔離ホテルも紹介してもらえる。
関連記事:タイ・パタヤ旅行 日本帰国のためのPCR検査で陽性になったらどうなるのか詳細レポート
陽性となったので、とにかく日本帰国は不可だ。
隔離期間を終えてから、再度検査を行い、陰性結果が出れば、日本に帰国できる。
もし、陽性が続くようであれば、日本大使館に連絡して帰国用の領事レターの発行を依頼すること。
関連記事:帰国前陰性証明書取得不可の際の大使館・領事レター発行について、在タイ・フィリピン大使館から発表
陰性証明書ないし領事レターを入手すれば、やっと日本帰国が可能となる。
MySOSのファストトラック登録方法
さて、Pattayarakで無事に陰性証明書をゲットしたら、日本帰国のためのMySOSの登録をする。
ファストトラックに事前情報を入力して、MySOSを青画面にすれば、日本到着時の検疫がさくさく進む。
MySOSのファストトラック登録は日本入国の絶対必須条件ではないが、実質必須状態といえる。
必ずやっておこう。
関連記事:タイ発ベトナム経由で日本帰国、空港検疫は入国まで22分だった
関連記事:タイとベトナム複数国滞在からの日本帰国、陰性証明書取得場所とMySOSファストトラック登録について
陰性証明書を入手したら、すぐさまファストトラック登録へ。
英文の証明書をスマホで撮影して、その画像データをアップロードする。
Pattayarakの陰性証明書はまったく問題なし。
が、Pattayarakの陰性証明書の登録時には注意点がある。
冒頭で説明したように、証明書には検体採取の時刻が記載されていない。
Received DateとReported Dateには時刻まで書いてあるのに、肝心のCollected Date(採取日)は日付のみ。
MySOSの検査証明書事前登録の「検体採取をした日」の欄には、00:01と時刻を入力しなくてはいけない。
友人は、Received Dateの時刻を入力したところ、あえなく却下されていた。
その後、00:01と入力しなおして、無事に承認されたとのこと。
無事にMySOSの画面が青色表示となった。
日本帰国へ
友人は、往路と同じくタイ・エアアジアXで日本に帰国する。
スワンナプーム空港でのチェックイン時には、Pattayarakの陰性証明書を提示するだけでよかった
MySOSの提示は求められなかったとのこと。
他の航空会社では、MySOSの青色画面を提示するだけでいいケースもあるようだ。
また、タイ航空では、KIOSKによるセルフチェックインも可能で、この場合は陰性証明書のチェックはない。
が、日本到着後には、MySOSの青色確認ないし陰性証明書の確認は必ず実施される。
陰性証明書がないと、入国拒否となり、タイへ送還されることになりかねない。
友人の場合、エアアジアで成田空港到着後は、MySOSが青色画面だっため、Pattayarakでの陰性証明書の提示は不要だった。
これは関空での検疫でも同じこと。
MySOSで陰性証明書が承認されていれば、日本到着後の陰性証明書の提示は不要となる。
注意点とまとめ
Pattayarakでの検査と証明書受け取りの流れは本当に簡単。
単なる流れ作業だ。
Eメールでの検査結果受け取りが不可で、受け取りのために足を運ぶのが面倒だが、これで900バーツなら十分でしょう。
日曜祝日の休みには要注意。
特に連休には気をつけること。
検体採取時刻がないことにも注意。
カレンダーをチェックして、検査できる日を事前に確認し、出発前72時間以内ルールに合致するかも計算しておく必要がある。
特に深夜便利用者は要注意だ。
また、残念ながら陽性結果となった場合は、バンラムン病院と相談して隔離治療方法を決めることになる。
ある程度のタイ語力と英語力が必要。
心配な人は、バンコク病院で検査するのがベター。検査費用は3,800バーツと高いが、無料で日本語通訳が利用可能。隔離ホテルの手配などもすべて日本語でやってもらえる。
バンコクでいいのならば、やはり定番のMed Consultがベター。
関連記事:バンコクのMEDCONSULTで日本帰国用陰性証明書を取得、日本政府指定フォーマットを白紙でもらえる
予約は簡単。
必須ではないが、日本政府指定フォーマットの用紙ももらえる。
現在のタイ旅行の最大リスクにして最大の関門が帰国用PCR検査だ。
陽性となったら帰国不可。最低10日は帰国が延期となる。
Pattayarakでは検査は簡単で安いが、休みが多く、検査受領のための二度手間があり、陽性判明後はローカル病院に行く必要がある。
時間的余裕のあるパタヤ在住者であればPattayarak一択といえるが、滞在日数のかぎられた旅行者は単に安さだけを求めるのではなく、総合的に判断するのがいい。
Pattayarakでも日本人陽性者は確実に確認されている。
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