2022年6月1日より日本の水際対策は大幅に緩和された。
各国を青・黃・赤の3つのグループに分けて、それぞれに応じた検疫措置を講じるようになった。
青グループからの帰国では空港検査と自宅待機が一律で不要となり、円滑な入国が実現した。
7月21日付けで新たな水際対策が発表となり、グループ分けの見直しが初めて実施される。
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日本の水際対策:新たなグループ分け
外務省が発表した新たな水際対策措置(水際対策強化に係る新たな措置(28)に基づく国・地域の指定について)
⇒https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2022C063.html
7月27日午前0時以降、6ヶ国の国・地域の指定について、見直しを行う。
パキスタン、フィジー:赤グループ⇒黃グループ
ネパール、ペルー、モルドバ、西サハラ:黃グループ⇒青グループ
これにより、以下のようにグループ分けが変更となる。
赤グループ:2ヶ国
黃グループ:97ヶ国
青グループ:102ヶ国
強制隔離の対象となる赤グループは2ヶ国のみとなった。
青グループ102ヶ国からは、外国人の観光目的での日本入国が条件付きで可能だ。
グループ別の検疫措置については変更なし。
青グループに変わるネパールからの日本入国者は、ワクチン接種の有無に関係なく空港検査も自宅待機も不要となる。
タイはこれまでどおりに青グループだ。日本帰国時には検査も待機も一切不要のまま。
ベトナムは黃グループから変更なし。ブースター接種済みでなければ、空港検査と自宅待機が必要。
タイとベトナムといった異なるグループでの複数国滞在からの日本帰国方法についてはこちらを参考に。
関連記事:タイとベトナム複数国滞在からの日本帰国、陰性証明書取得場所とMySOSファストトラック登録について
水際対策のこれから
今回の水際対策変更はかろうじて緩和といえる。
6ヶ国だけとはいえ、より緩い検疫措置へと変更されたからだ。
先週の岸田首相の会見では、日本国内で感染拡大中だが、水際対策の強化は考えていないとの発言があった。
たしかに規制強化はされていない。わずかながらも緩和された。
ただ、大きな緩和については岸田首相からは明言されていない。
現行の水際対策での最大のネックは、出発前72時間以内の陰性証明書取得義務だ。
これはグループ分けに関係なく、すべての日本帰国・入国者が必須となっている。
この陰性証明書取得義務があるかぎり、日本人は気軽に海外旅行へ行くことができない状態が続く。
陰性証明書撤廃の話はまったく聞こえてこない。
また、青グループの国に限定して観光目的の日本入国が6月10日より認められるようになった。
条件は厳しくて、ビザ取得や団体ツアーでの参加が義務付けられている。
あまりにも手間がかかるうえに、費用は高く、日本国内での個人自由行動は不可。
6月に観光目的で入国した外国人は252人だったとのこと。
インバウンド客がたったの252人。あまりにも少なすぎる。
日本の観光開国はまだまだ先になりそうだ。
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