タイでは酒類の販売ルールが日本よりもかなり厳しく設定されている。
このたび、酒類販売に関するルール変更がタイ政府より発表された。新しいルールは2025年6月27日からすでに実施されている。
広告
タイでの新しい酒類販売ルール
まず、酒類販売時間の制限について。
新しい規則では、以下の時間帯のみ、販売が許可される。
・11時から14時
・17時から24時
これ自体は、従来のルールと同じものだ。
コンビニやスーパーでは、販売可能時間帯以外では、酒の陳列棚は閉鎖される。また、レストランでも酒類の提供は不可だ。
ただし、新しいルールでは、除外対象が設定された。
・国際空港ターミナルでは、国際線発着のターミナル内での酒類販売が許可される
・認可された娯楽施設では、法定営業時間内での酒類販売が許可される
・ホテルでは、ホテル法に基づき酒類販売が許可される
スワンナプーム空港やドンムアン空港の国際線ターミナルでは、酒類提供禁止時間帯であっても、酒の販売が可能で、レストランでの飲酒も認められる。
ナイトライフ系娯楽施設では、酒類提供禁止時間帯でも、酒の提供が認められる。ただし、営業時間内にかぎる。たとえば、パタヤやプーケットといった観光エリアでは午前4時まで営業が可能なので、午前4時まで酒類提供が可能というわけだ。
ホテルでも同様に、時間に関係なく酒類提供が可能。
とはいえ、これらは以前から実質的に行われていることだ。
国際空港内のラウンジでは24時間365日体制で酒類が提供されている。
バーやクラブなどの娯楽施設では、営業中はずっと酒を出している。
すべてのホテルではないものの、外国人宿泊者がメインのホテルでは、たとえ禁酒日であっても、酒を提供しているところが多かった。
新しい規則の2番目は、鉄道での酒類販売と消費の禁止についてだ。これには、鉄道駅ならびに列車車両が含まれる。鉄道駅構内、列車内では、酒類販売は禁止され、乗客が持ち込んだ酒類を飲むことも禁止される。
ただし、バンコク・ファランポーン駅の特別指定エリアは除外となり、酒の販売および消費が可能。
以上。
パタヤの場合は？
少し前に、仏教の祝日における禁酒措置について、規制緩和が実施された。
関連記事：タイ仏教祝日の禁酒日緩和、パタヤの娯楽施設は営業可能に
これは、パタヤやプーケットといった特別なエリアにかぎり、禁酒日であっても、娯楽施設では酒類の提供を認めるというものだ。つまり、禁酒日でも娯楽施設は通常営業が可能となったわけだ。
（選挙に関連する禁酒日は別）
今回の新しい酒類販売規則の変更によって、何が変わったのか？
酒類販売禁止時間帯の見直しが検討されていたが、結局はそのままだった。
午後の時間帯の酒類販売禁止時間帯を撤廃する話はお流れとなったわけだ。
これまでどおりに、午前0時から11時までと、午後2時から午後5時までは、コンビニやスーパーでは酒が買えない。
この点に変更は何もない。
昼間から営業している娯楽施設では、時間に関係なく、酒の提供がオッケー。
これも実質的にはこれまで通りだ。
普通に昼間の酒類提供禁止時間帯でも酒を出しているバーだらけだ、パタヤでは。
レストランについては、本来は販売可能時間帯しか酒の提供はできない。ただ、パタヤのレストランでは普通に酒を提供している。これまでもこれからも同じこと。
ホテルでは酒を販売したりホテル内レストランで酒を提供している。これまた同じ。
バーやレストランやホテルでは酒が飲める。
タイ全国で新しいルールが施行されたものの、実質的にはパタヤでは何も変わらない。
広告