タイ隔離無し入国実体験レポートの第2回目となる。
前回は、関空からスワンナプーム空港到着まで。
関連記事:タイ隔離免除入国実践レポート(1)事前準備と関空からスワンナプームへのフライト
2回目の今回は、タイランドパスを使った入国手続きとホテルまで送迎ならびに到着時PCR検査の実態をレポート。
流れるように進んでいくので、難しいことは何もない。
印刷した書類がきちんと揃っていれば、会話は一切不要。名前確認の際にYESとだけ答えればいいだけ。誰でもできる。
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スワンナプーム空港到着後の手続き
14時53分にスワンナプーム空港に着陸。
前から順番に機外へ誘導されるため、慌ててもしょうがない。
これはソーシャルディスタンスを取るための措置で、日本帰国時のフライトでも同様だった。
15時2分、機外へ。
WELCOME TO THAILANDのモニターがお出迎え。
バゲージクレームは11番で、まず左側へ進めとのこと。
あとは道なりに進む。
他の便の乗客はまったく見かけない。
ほぼ無人のコンコースをひたすら進んでいく。
途中、トイレにも行ける。
喫煙所はとっくの昔に廃止されている。
ずんずんとひたすら進んでいくと、ムービングウォークの両サイドに延々と椅子が並べられるようになった。
でも誰も座っていない。
同じようなタイミングで他の便が大量到着していたら、椅子が埋まることになるのだろうが、この時は無人。
ようやく椅子の先頭に到着。
本当に誰も座っていない。ラッキーだ。
椅子に座ったところで、すぐに係員が応対してくれた。
ここでは、簡単な書類チェックだけ。
ファイルに入れておいて各種書類をまるごと渡す。
実際にチェックしていたのは、陰性証明書だけだったようだ。
むろんパスポートも同時にチェックする。
最後に、陰性証明書はもう不要と言われて、チェック終了。
タイランドパス
次に、タイランドパスのチェックへ移動。
多くのタイランドパスチェックカウンターが並んでいる。
これだけ数があれば、次々にさばいていけそうだ。
11月1日開国当初は混乱していたようだが、今はスムーズ。
カウンターでは、パスポートと搭乗券と書類一式を渡すだけ。陰性証明書はもう不要で、ワクチン接種証明書、ホテル予約確認書、医療保険加入書があればいい。
というか、面倒なんで、すべてファイルにいれてまとめて渡すのが手っ取り早い。
あとは担当者が全部やってくれる。
紙の書類さえ揃っていれば、何の会話もいらない。
スマフォで書類を表示させるやり方もあるが、面倒が増えるだけなので、スムーズかつ無言で済ませたい人は、必ずすべての書類は印刷しておくこと。
デジタルで申請するが、現場ではアナログが活躍する。そんなものだ。
タイランドパス申請時の書類はチェックされるが、帰国便航空券の提示は求めれなかった。
タイランドパス申請の際には、必ずタイ滞在期間を記入するが、たとえそれが本当ではなくても、ここではばれないということになる。
表向きの滞在予定期間と医療保険加入期間が合致していればいいわけで、極端な話、滞在予定期間を5日で申請して、保険加入も5日にしておいても、書類さえきちんと揃えておけば、タイランドパスは承認され、また空港での手続きも通過できることになる。
ただし、日本での出発時の航空会社チェックインではビザなし入国の場合だと帰国航空券の提示が求められるため、やはり帰国便の手配は先にしておく必要がある。
ビザありの場合は、帰国航空券の提示は不要。片道チケットで搭乗できるし、タイランドパスも通過できることになる。
ここまでいえば、もうおわかりだろうが、タイ在住者にとってネックとされていた1年間の医療保険加入など不要ということだ。
ビザ持ちであれば、帰国航空券不要。タイランドパス申請時には滞在予定期間は短くしておき、それに合わせて医療保険加入期間も短くしておく。そうすれば高額な医療保険料は回避できるという方法論が成り立つ。
少なくとも11月中旬時点では有効な方法だ。
タイランドパスは簡便化されており、わかりやすい。
それだけに抜け道も作りやすいというわけだ。
あとは自己責任でどうぞ。
15時11分、タイランドパスのチェックが終了。
イミグレーションと税関
次は、イミグレーションへ向かう。
どうやら反対側のコンコースにも到着便があったようで、コンコース合流地点で他の乗客と多数遭遇した。といっても20人程度だけど。中にはトランジットへ進む客もいたので、全員が入国するわけではなさそうだ。
15時13分、イミグレーションへ。みんなが大好きな坂をのぼっていく。
以前なら大行列のイミグレーションだが、こんな状況につき、どのレーンも待ち時間はほぼゼロ。
せいぜい1人か2人待ちという程度。
イミグレーションでの入国手続きは普段どおりだ。
タイランドパスやホテルの予約確認書の提示などは不要。
パスポートと搭乗券と出入国カードを渡せばいいだけ。
(ノービザ入国の場合は帰国航空券の提示を求められる可能性があるが、こればっかりはなんともいえない。係官の裁量次第。)
スタンプを押してもらい、無事に入国完了
15時17分、バゲージクレームへ。
預け荷物がない場合は、直接税関へ進めばいい。
ターンテーブルにつくと、ちょうど荷物が回り始めたところだった。
タイミングはばっちりだ。
ここまで無駄な時間ゼロ。完璧な流れである。
税関までに、AISのSIMカード売り場がある。隣にはTRUEもある。
タイ国内で使えるSIMカードを持っていない人はここで購入可能。
両替所もあるし、免税店も営業している。
最低限必要なものは購入できる。
空港からホテルまでは寄り道不可のうえ、検査結果判明までは部屋から外出不可なので、買い物はここがラストチャンス。
ホテル送迎車
15時24分、税関を抜ける。
その先は、ホテルの送迎車集合場所となる。
各ホテルの受け付けカウンターがずらりと並ぶ。
事前予約したホテルのカウンターを探す。
ちょっとピンぼけしているが、このようにカウンター上にホテル名が記載されている。
手配師のような人もいて、ホテル名を告げるなりホテル予約確認書を見せれば案内してくれるようだ。
TOTのリムジンタクシーのカウンターも営業している。
本来なら空港ピックアップ付きのパッケージプランを予約するはずだが、ここでリムジンを手配することが可能なのかもしれない。
予約したホテルからは、10番出口付近が集合場所だと伝えられていた。
無事にホテルの担当者(というか手配師みたいな人)と合流をはたす。
15時25分、担当者につれられて、いよいよ空港の外へ。
むっとした南国特有の熱気が体にまとわりつく。
ああ、タイに戻ってきた。
そのまま送迎車へ行ってもいいが、その前にお願い。
タバコを吸わせてはもらえないだろうか。
関空の制限エリア内、機内、スワンナプーム空港内はすべて禁煙。
ニコチン切れだ。
ありがたいことに空港を出てすぐのところに灰皿が設置してあった。
ひさしぶりに一服。
喫煙所から眺めると、道路の向こう側に送迎用バンがずらりと並んでいる。
一服後、担当者の人に先導されて、それらのバン群へ。
柵にはASQと書かれている。
バンに荷物を積み込んでいる旅行者も見かける。
何人もの旅行者が乗り合いするバンもあれば、独占乗車するタクシーもある。
ちなみに言っておくと、飛行機と同様に、この乗り合いバンも濃厚接触者ルールが適用される。
空港からホテルへのバンに乗り合わせた他の乗客が検査で陽性となった場合、たとえ自分が陰性結果であっても、濃厚接触者とみなされて、10日間の強制隔離ホテル行きとなる可能性がある。
厳密なルールははっきりしないが、陽性者と同じバンに乗車しているのが判明すると、おそらく濃厚接触者として隔離される。
長ければ10日間のホテル強制隔離が待っており、短期旅行の場合は、旅行はそこで終了となる。帰国は可能だが、街には一歩も出ることなく、帰国するしかない。
濃厚接触ルールを回避するには、乗り合いバンはやめて、追加料金を支払うなどして、単身用タクシーを利用すること。
さて、担当者がホテル行きのバンまで案内してくれた。
乗車前には、ドライバーからパスポートの顔写真のページを撮影された。必要な措置のようだ。
15時34分、バンに乗車。
ラッキーなことに、乗客は自分ひとりだけ。
これで濃厚接触ルールは自動的に回避。
飛行機でも周囲に乗客はいなかった。バンも無人。
いろいろラッキーだ。
乗り合いになるのか、単身利用となるのかは、たぶん運次第。たまたま同じホテル行きの乗客がいなければ、客は自分一人。
ホテルが手配している業者によっては、複数のホテルを回ることもあるようなので、その時は乗り合いになる可能性が高そうだ。
やっぱり運次第。
ただロットゥーではないので、客席が埋まるまで出発しないなんてことはなく、基本的には事前スケジュールどおりに出発するようだ。
バンはすぐに出発してくれた。
運転席との間には仕切りがあって、ドライバーとはソーシャルディスタンスを確保。
病院でPCR検査
バンは、直接ホテルへは向かわない。
まず病院へ行く。
これは事前にホテルとやり取りして、わかっていた。
空港を出て、ホテルが提携している病院に立ち寄ってPCR検査を実施、それからホテルへ行く流れだ。
16時3分、病院に到着。
といっても、病院の裏側の駐車場のようなところに青空臨時検査場が設置されているだけ。
病院に入ることはない。
まず普通の服装の病院担当者がやってきて、車のドアをあける。車から降りる必要はない。ドライブスルー方式だ。
こちらのパスポートの顔写真を撮影。接触をさけるため、パスポートのページは自分であけるよう指示された。
次に、防護服を着た医療スタッフがやってくる。
検体採取容器に貼られた名前を確認する。
それから綿棒で鼻をぐりぐりされる。
車に座ったままで検体採取。楽なものだ。
それから、ATK(迅速抗原検査キット)を渡される。
これは滞在6-7日目に自分で実施するためのもの。大切に保管しておこう。
なお、病院に立ち寄って検査するか、ホテルに着いてから検査するかは、ホテルならびに提携病院次第だ。
また到着時間帯によっては、検査は翌朝となるケースもある。
これもホテルと病院次第なので、事前にホテルに問い合わせてしておくほうがいい。
すべてはホテル次第なので、事前確認が大事だ。場合によっては1泊ですまず、2泊滞在と2泊分の料金が必要になる。
(ホテル予約に関する詳しい情報は別記事にまとめておく)
病院をあとにして、ホテルへ向かう。
16時15分、スクンビットソイ11にあるホテルに到着。
すぐにホテルでチェックイン作業へ。
次は1泊のホテル隔離だ。
まとめ
空港到着後は流れるように進んでいった。
機外に出たのが15時2分。
すべての手続きを終えて、空港の外に出たのが15時25分。
まさに23分間の奇跡だ。
途中の待ち時間はすべてのチェックポイントにおいてゼロだったため、このような早さとなった。
当初の発表でもスワンナプーム空港到着後は25分で手続きが終わると宣言していたので、宣言どおりの結果となった。
この先、旅行者が増えていくと、ところどころで渋滞は発生していくだろうが、現状ではほとんどストレスフリーで入国できる。
また、空港からホテルまでの移動も楽々だった。
ドライブスルーの検査も楽でいい。
ホテル着が16時15分ということは、ここまでのすべての道のりの所要時間は73分。
通常時のハイシーズンだったら、下手するとイミグレーションでまだひっかかかっている可能性すらある。
それを思えば、なんて快適でスムーズなことか。
いろいろと文句を言う人もいるかもしれないが、日本入国時の空港での長い長い検疫行程と比較すればはるかにいい。
現行のタイ入国システムは個人的には許容範囲内だ。
これだけ安々と外国人が入国できるだけでもありがたく思える。
次回⇒タイ隔離免除入国実践レポート(3)バンコクのAQホテルで1泊隔離滞在と検査結果通知
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