ここ10日ほどでタイはクラスター発生により急激な変化にさらされた。
パタヤはその中でも最も影響を受けたエリアの一つだ。
この数日間の動きは詳しく記事にしてある。
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パタヤはほぼロックダウン状態にあり、カウントダウンイベントの中止はむろんこと、バーやパブはすべて閉鎖、ショッピングモールも閉鎖となった。
そして、いよいよ迎えた大晦日、12月31日。
年越しから新年だ。
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パタヤの規制緩和いきなり
12月31日になり、いきなり規制緩和が打ち出された。
禁止されていた飲食店の店内飲食を許可するというものだ。
12月29日に、バーの閉店が24時に規制強化。これは前日に通知されていた。
12月30日に突然バーやショッピングモールの閉鎖などの規制措置が発布され、即時執行。レストランはテイクアウトのみの営業とされ、店内飲食は禁止となった。
が、12月31日には、早くも店内飲食の解禁だ。
もう目まぐるしくして何が何だかわからない。
日が暮れてから街の様子を見てきた。
店内飲食ありで営業している店もあれば、そうでない店もあるといった感じに見えた。
カオトムプラジャンバンは営業しており、店内飲食もできるようだ。
パックブンロイファーでも店内飲食ありで営業している。
ムーガタ屋は食べ放題を実施。
ソイブッカオでは、名無し食堂とその横にクイティアオが昨日と同じく、店内飲食ありで営業。
ソイブッカオ沿いの洋食レストランは、持ち帰りのみの店もあったが、普通に店内飲食ありで営業していた。
ソイLKメトロ内のバー兼レストランでも店内飲食ありで、アルコールも提供していた。
他が真っ暗の中、キルケニーは明かりがついていた。
でも、夜9時頃ですでにLKメトロはこれほどの暗闇。
ツリータウン内の店舗も一部は座って飲食可能となっていた。
ビッグC内にあるレストランは店内飲食不可の状態だった。
MKも持ち帰りのみで営業していた。
どうにもはっきりしないが、市中のレストランは店内飲食可能でショッピングモール内のレストランは不可のままのようだ。
コンビニの営業時間は午後10時までと変わらず。
それにあわせて営業可能なレストランも閉店時刻は10時閉店なのか、そうでないのか。
アルコール提供は可能なのか否か。
基準がよくわからない。
おそらく現場でもよくわかってないのだと思う。
なお、屋台やケバブ屋は夜10時以降でも営業していた。
カウントダウン
自宅に戻り、年越しそばを作った。
今年は静かに部屋で年を越す。
どうせバーはやっていないし、お祭りモードじゃないパタヤなんて楽しくない。
自作の年越しそばは意外とうまかった。
そろそろカウントダウンだ。
そういえば、バービアで働くタイ人に、カウントダウンイベントは中止でバーも営業していないけどカウントダウンどうするのか聞いてみると、「3 2 1 スリープ」という答えが返ってきた。
カウントダウンとともに寝ると。
おまえはのび太か。
でも、することもないし、行くところもないのが今のパタヤ。集会も禁止されている。
金もないだろうし、本当に寝るしかないのかもしれない。
ユーチューブで日本のニュースを見ていると、日本は寒波到来だそうな。
各地で降雪、年越し寒波。
パタヤは寒くはないけれど、状況は寒い。
年が変わるとともに、外から打ち上げ花火の音が聞こえてきた。
どこかで個人的に花火を上げているのだろう。
でも散発的なもので、じきに終了。
元の静寂に戻った。
本来ながら、バリハリのカウントダウンイベント会場でド派手に花火が打ち上がるはずであった。
街中でも花火が上がり、さらに路上で巨大な爆竹が鳴り響く。
クラッカーとスプレーでみんな泡まみれになる。
それがいつものパタヤの年越しであった。
今年は静かな年越しだ。
パンデミックの元凶を作った国以外の世界中がこのように静かな年越しを余儀なくされているのだろうけど、世界でも最も下品でよこしまなビーチとして名を馳せるパタヤがここまで静まり返るのは、世界は本当に変わってしまったんだと、改めて思い知らされた。
新年のパタヤ
なんだか悲しくなってきて、外へ出てみた。
時刻は深夜1時前。
ソイブッカオも暗くなっている。
セブンイレブンの電気はついているが、営業はしていない。
人は歩いているし、暗がりに座っている人もいる。
でももう店は何も営業していない。
屋台がほんの少し出没しているだけ。
ビーチロードへ。
車がたまに走っている。
例年のカウントダウン前後ならビーチロードは大渋滞で身動き一つ取れないが、今年はがらがら。
パタヤビーチには、少し人が集まっていた。
グループでゴザ敷いて座って宴会している。
たまにロケット花火を上げている人もいる。
遠くでパタヤサインが光る。
そして、ハッピーニューイヤー2021。
ウォーキングストリートは無人。
闇と完全なる静寂に包まれていた。
新年のウォーキングストリートは世界一ともいえるカオスな通りだ。
それなのに人が一人も歩いていない。
パタヤ歴も長くなると、今さらウォーキングストリートにはさほど興味もないし、人混みの中を歩きたいわけじゃない。
でも新年にこの景色を目の辺りにすると猛烈に悲しくなった。
これ以上パタヤの街を見て回るのはつらい。
部屋に帰ろう。
パタヤよ再び
そんなわけで、部屋に帰り、ビールを飲みながら、このような文章を書いている次第である。
ビールはたっぷり買い置きしてある。
深酒したい気分だ。
深夜のパタヤは静寂に包まれている。
車やバイクの走行音もほとんど聞こえない。
たまには静かな年越しもいいかなと一瞬考えもしたが、やっぱりパタヤで静かな年越しなんてありえない。
狂騒と混沌と堕落と背徳の一大祭りこそがパタヤだ。
たとえ世界中でウイルスの脅威が吹き荒れようとも、たとえ世界が戦乱の只中にあろうとも、たとえどんなにクソッタレの世界であっても、パタヤだけは狂気という名の正気をまとい、人間の業を具現化したこの世の楽園としてあり続けるべきなのだ。
超然たる意志と力がパタヤには宿っていると信じる。
今年こそは真のパタヤの姿を取り戻してほしい。
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