晩飯を求めて、サードロードをふらふら歩いていると、小さな食堂を見つけた。
近づいてみると明らかに日本料理屋だ。
翌日の昼間に撮影したところ
店名は、おそらくJUNBO SUSHI。ジャンボスシか。
どこかで聞いたような名前だけど、たぶん、ただのローカル食堂でしょう。
民家の軒先でやっている小さな店舗だ。
接客担当のおじさんは、最初日本人かと思ったが、どうやらタイ人。
(追記)
最初に訪れたのが、2016年9月頃の話。オープンしたのも同時期のはずだ。
その後、メニューが続々増えていき、かなり使い勝手の良い日本食食堂となった。
何を食べても、きちんと日本の味となっている。しかもお値段安め。
なお、接客担当と寿司係はおじさんだが、奥の厨房で調理しているのはおばさん。
2017年7月、追加メニューも含めて、大幅に記事更新したので新着記事に上げておきます。
2017年12月、営業日の変更があり追記しておいた。
2018年。大幅に店舗改築してエアコン付きの屋内型食堂となっている。
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目次
JUMBO SUSHI(ジャンボ寿司)のメニューと定食
2017年の外観はこちら
開店当初とは特に変わっていないが、壁に貼られたメニューが大幅に増えている。あと、テーブルクロスが赤になった。
また、メニュー増加に伴いテーブルの上のソース類も増えている。
これは、開店当時の寿司メニュー
寿司がずらり。どれでも1個10バーツ。
2017年になってから、一部値上げしている。
最新寿司メニュー
一番人気のサーモンなどが15バーツとなった。
また、2017年6月頃には、まぐろもメニューに加わった。たしか2貫で30バーツ、鉄火丼が120バーツ。鉄火巻が60バーツ。
わたしは寿司類は一切食べておらず論評できません。
開店当初の定食や一品ものメニュー
サーモンちらし150バーツ
チキンの照り焼き定食50バーツ
鯖照り焼き定食60バーツ
サーモン照り焼き60バーツ
焼きそば80バーツ
それほど種類は多くなかった。
鶏の照り焼き定食
一番最初は、無難にチキンの照り焼き定食をオーダーした。
鶏肉はそこそこの量。
味付けは、たしかに照り焼き。でも、かなり薄口だ。
日本ならもっと濃い味にするだろう。
タイの飯屋は、しつこい味付けが多いけれど、こういう時はあっさりめなのが不思議。
付け合せの野菜は、キャベツと人参。まあ、ないだけマシ。
ご飯は、きちんと日本米を使用しているようだ。でも、炊き加減がよくないなあ。べちゃべちゃの団子状態に近い。とはいえ、日本米はやっぱりうれしい。
味噌汁付きなのもうれしい。
インスタントだろうけど、それだけに日本の定食屋で出される味噌汁と遜色なし。日本の牛丼チェーン店の味噌汁よりはよっぽどおいしい。豆腐が冷えていたのはご愛嬌だ。
(2017年追記:現在は60バーツへ値上げ)
鯖照り焼き定食
続いて、開店当初に食べたのがSABA TERIYAKI。60バーツ。
日本の味にはなっているが、はらわたの処理がちょっと甘くて、臭みが残っていたのが残念。
付け合せのサラダみたいなのはへなへなだったし。でも、それなりに満足できた。
腹一杯にはなれないし、決してレベルも高くないけれど、これで50バーツや60バーツなら文句を言うのは野暮ってもの。
ローカル食堂のタイ飯がだいたい一品40バーツとか50バーツなんで、スープ付きの定食と考えれば、立派なものである。
店内はタイ人で賑わっていて、やはりサーモンが一番人気のようだ。
サーモンチラシを食べているタイ人が多かった。
あと、お持ち帰りで焼きそばも売れていた。
さて、ここまで2016年10月のこと。
その後、おそらく2016年12月頃に、定食や一品物のメニューが大幅増加。
2017年現在のメニュー
テーブルの上に置かれたメニューは英語表記だが、壁に貼られたメニューは完璧な日本語表記。
最初見た時はびっくりしたなあ。店主の話によると、日本人の友人の方が書いてくれたそう。ご苦労さまです。
さらにその後、カレーライスまで始めて、もう一度びっくり。
かつ丼
メニュー増加後に最初に食べたのがカツ丼。80バーツ。
最初に無料のお茶が出てくる。これは開店当初はなかったはずだ。やや薄味なれど、きっちりした日本茶。
次いで、かつどん。出てくるまでにけっこう時間がかかった。作り置きではなくて、きちんとカツを揚げてから調理しているようだ。
食べてみて、素直にびっくりした。紛うことなく日本のカツ丼だった。
トンカツは普通にトンカツだし、卵の綴じ方も日本式だし、味付も日本のもの。強いていえば、人参は余計だと思うし、やや醤油の量が日本より少なくて、薄味に感じるかな。
でもまったく問題ない。ボリュームもそこそこある。
むろん、日本のカツ丼専門店やトンカツ専門店に比べると劣る。これで1000円取ったら苦情が出るだろう。
でも、日本の街角にある大衆食堂でカツ丼600円として出されても、ほとんどの人は文句を言わないだろうなというレベル。
漬物はよくわからん薄味で、鰹節が乗っけてある。これは醤油をかけていただく。
味噌汁は普通に日本の味。
わたしは素直に感動して、ばくばく食べてしまった。
気に入ったので、その後、何度もリピートしたほど。
綴じ卵の固さは少しばらつきがあるが、絶妙の火の通し方にあたった時は、本当にここはタイのローカル食堂かと目を疑うほど。
何度食べてもハズレのないカツ丼である。
牛丼
どんぶりシリーズとして、牛丼も試してみた。90バーツ。
ああ、これはいわゆる牛丼ではなくて、他人丼というやつですな。
牛肉を卵でとじたもの。
が、なぜか、豆腐まで入っている。
味付はカツ丼と似たようなものだが、ちょっとすき焼き風味になっているような気がしないでもない。
牛肉はタイ産と思われ、やや固い。いちおう、ちゃんと牛肉の味はするけど。
よほど牛肉じゃなきゃ嫌という場合以外、リピートはしないかな。
とんかつ定食
とんかつ単体でも食べたくなった。ソース味が恋しい。
とんかつ定食で80バーツ。
おそらく、カツ丼と同じカツでしょうね。
ボリュームはそれなりだし、味はごく普通のとんかつ。
ちゃんと、とんかつソースとマスタードも用意してくれている。
付け合せは生野菜になっていて、きちんとドレッシングもかかっている。
もちろん、ご飯、味噌汁、漬物付き。
実にシンプルなとんかつ定食である。これで80バーツだもの、立派なもんです。
ご飯の炊き加減も上々。すごく安定してきている。まさに日本の味。
なお、付け合せのサラダはちょっと簡略化されたけど、トンカツは簡略化されておらず、気にしない。
唐揚げ定食
タイで唐揚げはいくらでも食べられる。
でも日本式の唐揚げは少ない。
はたして、ジャンボ寿司の唐揚げはどうなのか。
唐揚げ定食を食べてみた。80バーツ。
これまた、しっかり日本の唐揚げになっている。
衣は柔らかいタイプで、ややしっとりしているが、さくさく感も少し残っている。
味付はやはり薄め。付け合せのライムをしぼるか、食塩と胡椒をかけると風味がアップする。
塩コショウで味を整えると、まさに日本の唐揚げとなり、ご飯によく合う。
これぞ唐揚げ定食。
タイの唐揚げも大好きだけど、それに飽きた時は、ここで日本式唐揚げを食べるようにしている。
妙に落ち着くんだよねえ。
カレーライス
2017年2月頃にカレーライスもはじめちゃいました。
チキンカレーが80バーツ。チキンカツカレーにすると130バーツ。
普通のチキンカレーにしてみた。味噌汁もセットになってます。
これまた日本の味だよなあ、としみじみ。
同じくサードロードにあるローカル向け日本食食堂のラーメンチャンピオンよりもルーは辛め。
さすがに大辛とはいかないが、まあ、中辛の少し手前くらいかな。しっかりと辛さは感じられる。
鶏肉はがっつり入っているし、野菜はしっかり煮込まれていて、ほぼルーに溶けている。大したもんだ。
普通に日本のカレーだ。ちょっと量は少ないかな。
カツ丼の例えと同じとなるが、日本のカレー専門店で出されると苦情が出るかもしれないが、大衆食堂で500円だと文句が出ないレベル。
でも、正直なところ、すき家で食べたカレーのほうが好みかな。
関連記事:パタヤ初進出のすき家で牛丼とカレーを食べてみた。追加でラーメンと餃子もね。
あと、量と値段でいうと、ラーメンチャンピオンのほうがいい。ひたすら甘口だけど。
関連記事:ローカル日本食レストラン・ラーメンチャンピオンのカツカレーは、具だくさんで79バーツ
ガーリックチキン
たまには趣向を変えて、定食物の中から、英語料理名にチャレンジ。
ガーリックチキンという名前からして日本食ではない。肉をガーリックと油をまぶして鉄板で焼くなんて、純然たる和食では決してありえないだろう。
まあ、肉の揚げ物やカレーやラーメンだって、ルーツをたどれば、そもそもは和食じゃないはずだが、照り焼きならまだしも、ガーリックと言っている時点で完全に欧米物でしょう。
が、このガーリックチキンも、完全に日本の味になっている、ここジャンボ寿司では。
ガーリックたっぷりで油も多い。味はかなり濃い。
でも、ファラン飯屋やタイ料理屋で食べるものとは、明らかに違うのだ。
うまく言葉では説明ができない。日本で生まれ育った人が食べると、ああ日本の味付だと納得してくれるはず。
これを食べた時に、確信した。
日本食とは、食材とか料理名とか元々のオリジナルとかは関係ない。
日本人の口に合いやすい味付をわきまえた料理人の調理するものこそが日本食なのだと。
カレーもラーメンも本場のものとは完全に別物。それが今や日本食扱い。
このガーリックチキンも立派な日本食だ。
そして、このジャンボスシは立派な日本料理店なのだ。
(追加メニュー)豚しょうが焼き定食
2017年11月に再訪すると新しいメニューが増えていた。
豚しょうが焼き定食だ。80バーツ。
豚しょうが焼き、サラダ、味噌汁、漬物、ご飯のセット。
豚肉は、いわゆる日本のしょうが焼き用の大きな1枚サイズの部位ではなく、普通の豚肉。
脂身少なめなのはいいが、ちょっと違和感があるかな。肉自体の量は多め。
タレは確かにしょうが焼きの味。でも薄味。水分が多い。
ほどよくご飯がすすむが、日本のしょうが焼きと比較すると、濃さが足りない。
やはり、おすすめはトンカツ定食ないしカツ丼です。
JUMBO SUSHIの営業時間、場所など
開店当時にもらった名刺の裏に営業時間が書いてある。
火曜、水曜、木曜限定オープンで、夕方5時から11時まで。
(追記:2017年8月現在、営業時間は午後5時から10時までとなっている。火曜、水曜、木曜オープンは変わらず。)
(さらに追記:2017年12月現在、月曜日から木曜日までの営業日を拡大。営業時間は変わらないようだ。)
(さらに追記の追記:2017年12月末、またもや営業時間変更。月曜、火曜、水曜日の17時から22時まで。)
(2019年9月時点では、月曜日から土曜日の営業へと変更になっている。17時から22時までは変らず。)
店頭には「白象」と書かれた赤い提灯がぶら下がっている。
白象といえばスリンにある有名日本料理店を想像していたが、これはシラーチャーの日本料理店「白象」のものだとコックのおばさんが言っていた。関係は不明だが。
地図
場所はサードロードのソイ15入り口付近。
(この写真の反対側に店舗がある。)
近くには、24時間営業のそこそこおいしいクイティアオ&クイジャップ屋あり。
⇒24時間営業のクイティアオ&クイジャップユアン食堂
サードロードを渡ってすぐに、トムヤムスープが絶品のシーフードクイティアオ屋マハーサムットがある。
⇒これはうまい。シーフード満載の海鮮トムヤムスープが絶品のクイティアオ屋。
斜め向かい側には、格安ステーキの名店、ステーキガオライサイサームもあり。
⇒ローカルだけど本格派!サードロードの新しいステーキ屋はポークチョップ69バーツ、ステーキ定食55バーツ
イサーン料理のうまい食堂のある。
⇒サードロードの安くてうまいイサーンレストラン、ティーラーブセーブ。おすすめはトムセーブ。
パタヤのローカルグルメの真骨頂のようなエリアである。
まとめ
開店当初の感想は以下のもの。
このジャンボスシ、はっきり言って、短期滞在の旅行者が訪れる意味はまったくありません。
長期滞在者が、50バーツで日本の味の片鱗が味わえるなら利用価値はそこそこあるかなといったレベルです。
わたしは、ほぼ2ヶ月ぶりの日本風定食だったので、おいしくいただけました。
その後の感想...
メニューが増えて、断然利用価値が増えた。
どれを食べても、きちんと日本の味になっているのは大したもの。
こういったローカル食堂だと、タイ人向けに甘いアレンジを施す場合が多いけれど、ここはきちんと日本の味だ。若干、薄味なように思えるが、これくらいの塩分のほうが体にはいいだろう。逆に日本の濃すぎる塩分に慣れている人には物足りなく感じるかも。
個人的にはカツ丼が一番お気に入り。パタヤ長期滞在の場合、月に1回か2回は食べたくなる。これで80バーツなら文句なし。
と絶賛しつつも、短期旅行者の人がわざわざ訪れる必要は、やっぱりないと思う。
どうしてもふらっとカツ丼なり日本の味が恋しくなって、かといって200バーツも払って日本人経営の日本食レストランへは行く気になれず、少し歩いてもいいからお手軽な値段できちんとした日本食を食べたいという人のみ訪れるようにしてください。ま、訪れて損はしません。
開店当初はほぼタイ人ばかりだったが、メニューが増えてからは日本人客が増加した。3つあるテーブルがすべて日本人で埋まるケースもたまにある。おそらくパタヤ在住や長期滞在組の人が食べに来ているのだと思う。リタイア組と思われる女性の方も見かける。
たしかに来るよなあ、この価格でこの味だもの。でも、基本はローカルタイ人のほうが多いかな。
狭い店内だし、あまり日本人のたまり場になるのも考えもの。一人でも二人でもいいけれど、さくっと食べて、さくっと出ましょう。
わたしもたまにお世話になってます。日本食に200バーツは出せないが80バーツなら問題なし。ほどほどに繁盛してほしい店です。陰ながら応援しています。
その後、テーブルが増えた。歩道上にもテーブルを並べています。ファラン客も一人でサーモンとか食べてますね。混んでいる時は調理に時間がかかるが、厨房ではおばさん一人が手作りしているんでしょうがないです。食べ終わったら、さっさと出ましょう。アルコール類の持ち込みはオッケーだが、それに甘えて、混んでいる時でも長時間だべっているグループはかなりかっこ悪いと思う。
その後、人気はさらに上昇。
店舗を改築して、エアコン付きの屋内型レストランとなった。
テーブルがさらに増えた。
厨房にも一人増員したが、なかなか調理が追いつかない状況。
混んでいる時は30分以上待つこともある。
なるべく空いている時間帯を狙いましょう。ただし、あまり遅くなると、ご飯や材料がなくなる可能性あり。
(2019年9月追記)
一部メニューが値上げ。
カツ丼は100バーツとなっている。
関連記事:ジャンボ寿司が値上げ。100バーツでも大満足のカツ丼。
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