タイに合計270日滞在可能となるスペシャルツーリストビザ(STV、特別観光ビザ)が、本日9月15日の内閣で承認された。
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実際の運用は来月から開始される予定とのこと。
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タイのスペシャルツーリストビザ承認
特別観光ビザのビザ代は2000バーツ。
初回入国時の滞在期間が90日。さらに90日の延長が2回までできる。合計270日の滞在が可能だ。
発表によれば、一日あたりの入国数は100人まで、一ヶ月あたりで1200人までと上限を設ける。
週あたり300人の入国を見込んでいる。
目標は、1ヶ月あたり10億バーツの観光収入を得ること。
タイ入国時には代替隔離施設での14日間の隔離が必須。
また、14日間の隔離を終えたあとの居住地の証明が必要。ホテル予約確認書、旅行者あるいはタイに住む家族名義の賃貸契約書、購入したユニットの権利書などが、ビザ申請時に必要となる。
ビザの有効期限は2021年9月末まで。
来月から実際にスペシャルツーリストビザを取得した外国人がタイに入国できるようになるだろうとのことだ。
参照:https://www.bangkokpost.com/thailand/general/1985839
参照:https://www.nationthailand.com/news/30394581
詳しい運用方法などはまだ不明。
どの国でもビザ発給は受けられるのか?
感染リスクが低いとされる国だけに限定されるのか?
そこに日本は含まれるのか?
各国への割当はどうするのか?
フライトはどうするのか?
チャーター便のみか?
現在のタイ行き特別便のように、まず航空券を予約して、ビザの申請やCOE取得を進めていくのか?
特別便にスペシャルツーリストビザ取得者も同乗できるのか?
14日隔離後は自由にタイ国内を移動できるのか?
地方の代替隔離施設も利用できるのか?
疑問点は多々ある。
また、2週間の隔離検疫が必須のため、短期旅行者の利用はほぼ絶望的。
本当に数ヶ月単位の長期旅行者のみが利用できる。
旅行者というより、長期滞在者向けだ。
とはいえ、今回のスペシャルツーリストビザ発給決定により、名目上観光目的でのタイ入国の門戸が一般に開かれたことになる。実に狭いドアだけど、完全に閉じているよりはマシ。
これまでワークパーミットなどの条件を満たしておらずタイ入国が不可だった人には朗報と言える。
正規に仕事をするわけでもなく、大学に留学するわけでもなく、法律上の家族がいるわけでもなく、医療も受けず、タイランドエリートカードも持っておらず、それでもとにかくタイに入国して長期滞在したいんだという人たちだ。
短期旅行者から見れば、まったく無意味なビザだけれど、一部には需要がある。それは間違いない。
タイへの短期観光旅行は依然として不可能なまま。
このスペシャルツーリストビザで、タイ入国者が爆発的に増えるとは到底思えないけれど、ほんの少しは増えるだろう。
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