フィリピンがようやく全面開国に踏み切った。
フィリピン全土の非常事態による命令をすべて解除とする大統領令が出された。
フィリピンの水際対策もなくなり、ワクチン接種証明書も陰性証明書も不要で入国できるようになった。
また機内でのマスク着用義務も解除された。
広告
フィリピン全土の非常事態解除
フィリピンのドゥテルテ大統領が布告を出した。
官報
⇒https://www.officialgazette.gov.ph/2023/07/21/proclamation-no-297-s-2023/
フィリピン大統領による布告第297号
フィリピン全土の公衆衛生非常事態を解除する
2023年7月22日
これを受けて、フィリピン入国の水際対策も撤廃となった。
JALは、7月24日付けで以下のように通知を出している。
フィリピンではワクチン接種証明書は必要ありません、と。
これまでのフィリピン入国要件では、完全なワクチン接種か陰性証明書の提示が必要だった。
あくまでルール上のことで実際の運用は厳しくなかった。
つい先日、実際にクラーク空港でフィリピンに入国した。
関連記事:フィリピン入国最新体験記(2023年7月)、eTravelと水際対策
この際は、搭乗チェックイン手続き時にeTravelという事前登録システムのQRのコードの提示を求められたが、ワクチン接種証明書の提示は必要なかった。また、クラーク空港到着時にはeTravelのQRコードのチェックもワクチン接種証明書の提示もなかった。
実質的にはほぼスルー状態だった。
が、今回のフィリピン入国制限解除により、文字通りに自由に入国できるようになった。
ワクチン接種証明書も陰性証明書も不要だ。
特にワクチン未接種の人には大きなメリットがある。
ワクチン接種済みであれば、とりあえずワクチン接種証明書を持っていれば何の問題もなかった。
搭乗チェックイン時やフィリピン到着時に証明書提示を求められても、実際に提示すればいいだけだった。
ワクチン未接種の人の場合は、わざわざ事前に検査を受けて、陰性証明書を取得する必要があった。もしも、チェックイン時やフィリピン到着時に陰性証明書の提示を求められて、提示できなければ、フライト搭乗を拒否されたり、入国拒否や隔離される可能性があった。
今回の規制撤廃により、ワクチン未接種の人でも普通にフィリピンに入国できる。
eTravel登録内容変更
フィリピン出入国には、eTravelの登録が必須となっている。
これは変更なし。
外国人は、フィリピン入国の際にeTravelの登録済みQRコードが必要だ。
フィリピン行きフライトのチェックイン時にQRコードを見せないといけない。
eTravelは登録必須のままだが、登録内容には変更があった。
登録は全部は6ステップある。このうち、5ステップ目の健康宣告の内容が大きく変わった。
注意書きが表示されるようになり、「2023年7月22日の時点で、フィリピンへの渡航時の検査証明書あるいはワクチン接種要件は不要」とのこと。
以前の登録画面では、ワクチン接種の有無についての設問があったが、現在は削除されている。
ワクチン接種要件は完全に撤廃されたことになる。
eTravleの登録は必要なので、最後まできちんと登録を済ませておくこと。
最後にQRコードが表示されるので、それをダウンロードするなりスクリーンショットしておくなりして、きちんと保存しておく。
フィリピン行きフライトのチェックイン時にはQRコードの提示が求められるはずだ。
また、フィリピン到着時にもQRコードのチェックがあるかもしれない。
注意すべき点として、フィリピン入国ルールが変更になったことが各航空会社のスタッフに周知徹底されていないことは考えられる。
空港でのチェックイン時に揉める可能性もある。
ワクチン接種済みの人は、念のために、英語表記ありのワクチン接種証明書を持参しておくか、スマホにデータとして保存しておき、いつでも提示できるようにしておくのが無難だ。
なお、今回のフィリピンの規制撤廃と入国ルール変更については、在フィリピン日本国大使館のホームページ上ではいまだに更新されていない。
渡航に際しては、必ず日本大使館の最新情報を確認するようにしてほしい。
機内マスク着用義務解除
フィリピンの公衆衛生非常事態宣言の解除で規制はすべて撤廃となる。
これまで実施されていたフィリピン発着のフライトでの機内マスク着用義務も撤廃された。
フィリピン航空からの公式アナウンス
⇒https://www.philippineairlines.com/en/newsevent-listingpage/press-releases-statements/pal-statement-on-governments-lifting-of-mask-mandate
政府決定によりマスク着用義務は解除されたことをフィリピン航空はお伝えするとなっている。
先日、クラーク空港行きのセブパシフィック航空とマニラ発関空行きのフィリピン・エアアジアを利用したが、どちらのフライトでもマスク着用を求められた。
セブパシフィック航空では搭乗時にマスクが配布された。
エアアジアでは搭乗口でマスク着用を求められた。
関連記事:過去最速9分で日本入国、関空での検疫と税関の現状レポート
実際には、セブパシフィックでもエアアジアでも、機内でマスクをしていない乗客はいたが、キャビンクルーから注意されている様子はなかった。
が、マスク着用義務は正式に解除された。
機内でマスクを着用するかどうかは個人の自由だ。
これで、いよいよフィリピンは全面開国したといえる。
日本は4月29日に水際対策は撤廃、フィリピンは7月22日に撤廃。
日本とフィリピンの往来は完全自由になった。
広告