タイを訪れる外国人観光客が増えている。
今年1月から3月の四半期では、当初の想定であった600万人を軽く突破した。
日本人観光客も増えてきた。それに伴い、日本人が犯罪に巻き込まれケースも増加。
在タイ日本大使館が海外安全対策情報を更新した。
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タイの安全対策情報
4月10日の在タイ日本国大使館ホームページに、「海外安全対策情報(令和4年度第4四半期(1-3月))」が掲載された。
タイの治安と犯罪などに関する情勢傾向についてのお知らせだ。
長くなるので詳細は、大使館ホームページで確認のほどを。
⇒https://www.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/news_20230410.html
ここではいくつかトピックを取り上げて紹介しておく。
まず、タイ深南部のテロ情勢について。
1月から3月のテロ事件が月平均で12件発生した。
ヤラー県、パッタニー県、ナラティワート県、ソンクラー県一部には、外務省の危険情報「レベル3:渡航中止勧告」が出ている。
ちなみに、タイ南部最大都市のハジャイはソンクラー県にあるが、ハジャイには渡航中止勧告の含まれていない。
ただ、昨年末にはハジャイからマレーシアへ向かう国際鉄道の線路の爆破事件が起きており、油断できない状況ではある。
とはいえ、実際にハジャイやマレーシア国境付近を移動してみたところでは、さほど危険な雰囲気は感じないのだが。
次に、タイ国内の犯罪傾向について。
1月から3月の日本人犯罪被害届け出件数は44件。前四半期から21件の増加となった。ほぼ倍増といえる伸び率だ。
日本人が逮捕される事例も出ていて、不法滞在、麻薬所持、大麻無許可販売で日本人4人が逮捕された。1人が不法滞在で退去強制された。
逮捕事案は、まあ一般の日本人観光客には関係ない話だろう。麻薬所持は論外として。
パスポートと現金の盗難
まず旅行者が気をつけるべきは、盗難やスリだ。
パスポートの紛失・盗難が急増している。昨年12月は12件だったものが、今年は、1月に17件、2月に32件、3月に35件と毎月増えている状況だ。
盗難事例としては、電車の中、イベント参加中、スーパーでの買い物中、スクンビット通りを徒歩で移動中など。
背中のリュックや肩掛けバッグからパスポートや財布を盗まれるケースが多い。
日本でも混雑した場所ではスリには気をつけないといけないが、バンコクではその何倍もの注意が必要だ。
海外旅行中にパスポートをなくすと、あとが大変だ。
地元に警察に行ったり、日本大使館で手続きをしたりと、数日程度の短期旅行だとその処理だけで全日程が終わってしまいかねない。
また、今回の日本大使館からのお知らせには掲載されていないが、スワンナプーム空港で日本人が現金を盗まれる事件が発生したばかりだ。
スワンナプーム空港の両替所で両替した直後に外国人スリ集団に狙われた。周囲をかこまれ、視線を遮られた状態で、カバンの中から現金を盗み出されたというものだ。
空港にかぎった話ではないが、多くの現金を両替したあとには要注意。
現金の収納場所もしっかり見られているので被害にあいやすい。
日本円見せて詐欺
もう一つ多発しているのが、中東系男性による現金・クレジットカード抜き取り被害だ。
これは、先月にも日本大使館から注意喚起が出されている。
関連記事:タイでの日本円見せて詐欺に注意ふたたび
中東系男性から「日本人ですか?」と声をかけられて、「日本のお金を見せてほしい」と頼まれ、実際に財布を出すと、あれよあれよと現金やクレジットカードを抜かれてしまうというものだ。
今年に入ってから、被害に合う日本人旅行者が多発しているとのこと。
アソーク駅近く、トンローのドンキモール近く、ホイクワンのショッピングセンター内など、バンコク各地で実際に日本人の被害が出ている。
この手の日本円見せて詐欺師は、バンコク市内だけでなく、パタヤにも出没している。
セントラルフェスティバル、ロイヤルガーデンプラザ、セントラルマリーナといったショッピングモールで目撃例がある。
また、中東系男性のみではなく、カップルで詐欺を働くグループもある。
とにかく声をかけられても、完全に無視すること。
しつこく迫ってくることはない。
まとめ
タイは総じて治安がいい。
普通に旅行する分では、特に危険な場面に遭遇することはないはずだ。
交通事故とスリに注意することくらいだろうか。
詐欺については、街中の路上で声をかけてくる人をフル無視すれば防げる。
店の人以外からの声掛けは無視すること。
バーやマッサージの呼び込みは状況次第で応じれば、楽しいことが待っているかもね。
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