パタヤタイのワットチャイモンコン前はローカル市場となっている。
周囲の細い路地にも屋台や商店が密集していて、東南アジアの混沌と猥雑さを感じさせるに十分な雰囲気。
さて、トゥッコムから少しウォーキングストリート方面へ歩いたところに狭いソイがある。
この狭いソイに屋台やイサーンレストランが固まっており、ローカル臭全開。
Google Mapで調べてみると、パタヤタイのソイ15となるようだ。でも、ストリートビューが入っていかないほどの狭隘と混雜ぶりである。
このソイの中にある、安いぶっかけ飯屋とイサーン料理食堂「SOMTUM PAPAYA FORGET HUSBAND」を紹介しよう。
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ぶっかけ飯屋
ローカルなソイの中でも一段と鈍い輝きを放つのが、ぶっかけ飯屋。
訪問したのは正午過ぎ。
おかずはかなり少なくなっている。
テキトーに二品選んで、ごはんにぶっかけてもらった。
店内の様子
笑ってしまうほど、薄ぎたねえなあ。
すぐ後ろでは、おばさんたちがしゃがみこんで、巨大カボチャを包丁で豪快に切っている。
なかなかのローカル具合。
でも、こんなところでも沈没ファランが飯を食べているからもおもしろい。
まあ、わたしも人のことは言えないけど。
ぶっかけ飯がこちら
味は、普通です、普通。はい、特に論評しません。
もちろん無料の水もあるが、なんとなくペットボトルの水にしておいた。
料金は、ペットボトルの水と合わせて40バーツ。
おお、これは安い。ブッカオ常設市場ではおかず2品で40バーツなのに、こちらは水付きで40バーツか。内訳は不明だが、とにかく安い。
まだ正午過ぎだったが、もうすぐ閉店の模様。テーブルの上に並べられたおかずを小分けに袋詰めしていた。
市場で働く人向けに朝早くから営業していのかな。で、閉店が昼過ぎ。
ソイの中にある屋台も午前中から営業しているもよう。
屋台と言っても、品揃えはかなりのもの。
奥にテーブルを並べている屋台もある。
魚の塩焼きとイサーン料理が多い印象。
早い時間帯からイサーン系料理が食べられる屋台は、意外と少ない。
ブッカオ常設市場が本格的に動き出すのは昼過ぎだし、このパタヤタイのローカル屋台群は狙い目かも。
夜中には、パタヤタイ通り沿いに無数の屋台が出るのは有名。
関連記事:ワットチャイ向かい側の屋台群でカオカームーを食べる。とろとろの豚足がうまい。
ウォーキングストリートから近いのに、どローカル。
こういう雰囲気は大好きです。
イサーン料理屋SOMTUM PAPAYA FORGET HUSBAND
ソイ15の中には、屋台の他に店舗型のイサーン料理食堂もある。
それが、SOMTUM PAPAYA FORGET HUSBAND。
ソムタムは夫を忘れる?
まあ、意味はよくわかりませんが、たぶんソムタムがうまいんでしょう。
ぶっかけ飯屋訪問時に見かけて以来、ずっと気になっており、ようやくの訪問となった。
夜の店構え
店頭にはイサーン料理でよく見られる食材やガイヤーンが並ぶ。
店内の様子
わりと広め。
壁にはメニューが張り出してある。
写真付きもあり。
が、いずれもタイ語表記のみ。
料理名がわかっていないとオーダーは難しい。
ちなみに、注文は自分で料理名を記入するタイプだが、店員を呼んで書いてもらえばいい。
ソムタムカイケム
まずは名物のソムタムから。
普通のソムタムにしたかったのだが、同行したイサーン人が、ソムタムカイケムを注文していた。
カイケムとは、塩漬けにしたゆで卵のことだ。カイが卵、ケムがしょっぱいって意味。おそらく鶏ではなくてあひるの卵だ。
お盆のようなトレイに盛られている。
パパイヤの削り方は、やや大きめ。ざっくりとしている。
味付けは、かなりあっさりしている。もちろん辛いのは辛いが、どうにも深みの欠ける味。それなりにおいしいけれど、どうにもパンチがないなあ。
カイケムがひたすらしょっぱいんで、ソムタムはわざと軽めの味にしているのかもしれない。
ソムタムパラーを食べてみないことははっきり言えないが、ソムタムカイケムに関しては、店名に偽りありですな。何かを忘れほどおいしいとは到底言えません。
同行したイサーン人もマイアロイって言ってました。いや、決して不味くはないと思いますけどね。
ゲーンヘット
続いて、スープ系。
ゲーンは、スープ状のもの全般を指す。ヘットはきのこ。
つまり、ゲーンヘットできのこスープのこと。きのこ汁ですな。
これもイサーンでは定番の料理。
きのこの種類も指定できるけど、普通は店におかませ。
ここのゲーンヘットは、わりとマイルドな色合いをしている。店によっては、真っ黒なスープの色をしているんで。
味もマイルド。
うん、ここのゲーンヘットはおいしい。臭みもなく、すっきりしていて飲みやすい。柔らかく煮込まれたきのこは、どれもうまい。
きのこ好きにはおすすめです。
コームーヤーン
イサーン料理屋では必ずといっていいほど注文したくなるのが、コームーヤーン。
タレに漬け込んだ豚の喉肉を焼いたもの。
わたしはコームーヤーンマニアなので、注文せずにいられなかった。
やけに赤みを帯びた色合いだ。
焼き色はあまりついていない。
おそらく一度焼いてから冷めたものレンジでチンして温めなおしたと思われる。
まあ、ほどよく脂身も付いているし、タレも染み込んでいて、決してまずくはないけれど、ソムタムと同じく、パンチに欠ける味だ。
別皿のナムチムをつけると強烈なパンチ力となるが、どうにもねえ。
この味ではリピートはないな。いや、おいしいとは思うけど、他にもっとおいしいコームーヤーンがあるんで。
関連記事:イサーン料理食堂のコームーヤーンがB級グルメ度100%でうまい。白ご飯とのシンクロ率も100%。
関連記事:カオトムプラジャンバンのヌアヤーンがうまい。ヤムプーマーやクンパオもいける。
ガイヤーン
最後にもういっちょ、焼肉系で。
ガイヤーンだ。
鶏肉の表面にタレを染み込ませて、炭火で焼いたもの。
注文時には、どの部位にして、どれくらいの量にするのか店員に聞かれた。
同行したイサーン人が答えていたので、詳細は不明。
とりあえず出てきたのがこちら。
おお、これはうまそう。
焼き色、焦げ目ともばっちりだ。
部位はもも肉と胸肉かな。
どちらもうまい。
特に胸肉の皮が最高。甘めのつけダレを染み込ませてます。ちょうどいい甘さで、いい香りがする。
同行したイサーン人は、うまいうまいと言いながら皮ばかり食べて身は残していた。
この皮を食べるためにガイヤーンはあるのかもしれない。
いや、身も柔らかくておいしいです。
このガイヤーンはアタリですね。
コームーヤーンと同じく、一度焼いたものをあたため直している模様。
まあ、ガイヤーンはどこもそうですね。一から焼いていると、ものすごく時間がかかってしまうんで。
こんな感じの食卓になった。
これだけあれば、二人でほどよく腹が膨れます。
実際の伝票がこちら
ソムタム、ゲーンヘット、コームーヤーン、ガイヤーン、白ご飯2皿。あと、コーラ2本で計280バーツ。
料理もいずれも50から60バーツ。
白ご飯は10バーツかあ。安いなあ。
ソムタムとコームーヤーンがいまいちだったのが残念。
ゲーンヘットとガイヤーンは良かった。
パタヤタイのトゥッコム周辺では、手軽なイサーン料理食堂はあまり見あたらないんで、そういう意味では貴重かな。
ガイヤーン好きなら訪問する価値あり。
営業時間はよくわかりません。たぶん夕方から深夜かなあ。昼間は閉まってます。
地図
どちらの店の場所も大まかなものです。ぶっかけ飯屋は見落としがちですが、イサーン料理食堂は簡単に見つかります。
このパタヤタイのソイ15は、一般的な旅行者が入りにくい雰囲気ではあるけれど、ローカル気分を味わうにはうってつけ。
昼間は安いぶっかけ飯を食べて、夜はイサーン料理でしめる。
ウォーキングストリートへは余裕の徒歩圏内なんで、ガイヤーンを食べてからウォーキングストリートへ遊びに行ってもいいし、帰りにイサーン出身者と食べるのもよし。
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