タイから日本に帰国した。
チェンマイ発関空行きのタイ・ベトジェットエアだ。
降機後に空港検疫を受けて、入国手続きをし、最後に税関を通って、手続きはすべて完了という流れになる。
前回の日本帰国は2022年11月のこと。同じく関空だった。
前回⇒日本帰国最新事情:Visit Japan Webのファストトラックと税関QRコードで待ち時間ゼロ
この時点で、MySOSは終了し、Visit Japan Webへ変更となっていた。
その後、日本の水際対策が一部強化され、Visit Japan Webの登録方法は簡素化されている。
年末年始に中国からの入国規制が強化されて、中国・マカオからの直行便到着者は全員空港で検査を受けることになった。
タイからの入国にはまったく関係ない。
また、今年2月に検疫と電子申告の無駄について、河野太郎大臣が改善策を実施したと発表。
関連記事:日本の空港検疫:健康カードは配布終了、税関電子申告ゲート改良
こんな流れの中での帰国となった。
実際のところはどうなのか。
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Visit Japan Web
まず、Visit Japan Webについて少しだけ解説。
昨年11月に開始されたVisit Japan Webを使った事前登録システム。
今はかなり登録が簡素化されている。
関連記事:日本水際措置強化とVisit Japan Webアップデート
簡素化されたタイミングで、今回の帰国の登録も済ませておいた。
初めての人は少しとっつきにくいかもしれないが、やってみると実は簡単。
面倒さもかなり軽減されている。
検疫手続事前登録(ファストトラック)が青色画面になっていれば、検疫はほぼスルー可能だ。
帰国にあたり、ひさしぶりにVisit Japan Webの画面を開いてみる。
スクリーンショットに関して、新しい機能が追加された。
「画面を保存する」というボタンができていて、一発で必要な画面がスクショできるようになっている。スクショというか画像ファイルによる画面保存だ。
スマホ版でもPC版でも同じように保存できる。
この画面保存をしておけば、検疫手続きの際にはネットに接続してアプリを立ち上げる必要がなくなる。
空港の無料Wi-Fiは接続が不安定だったりするので、オフラインで青色画面が提示できれば便利だ。
スマホを持っておらず、PC版でしか使えない人は、事前に画面を紙に印刷しておけばいい。
外国人観光客へのVisit Japan Webの認知度は低いようだ。
知らない人も多い。
Visit Japan Webは日本入国のための絶対必須条件ではない。
現在の日本入国必須条件は、3回接種済みワクチン接種証明書あるいは陰性証明書の提示だ。
どちらかを提示しないと、原則として、日本行きのフライトに搭乗できない。
Visit Japan Web登録済みであれば、日本到着時には証明書提示は必要ないし、書類記入も一切不要。
検疫は実質スルーできる。
よって、Visit Japan Webは事前登録しておくのがベター。
関空の検疫
タイ・ベトジェットエアのフライトは早朝に到着する。
降機したのは、午前5時55分。
あとはひたすら流れにそって歩くだけ。
これまで通りだ。
シャトルは使えない。
延々と廊下を歩く。
途中、Visit Japan Webを開いてくださいといった案内版あり。
係員は要所要所に立っている。
5分ほど歩いて、エスカレーターを下りる。
「過去7日以内に中国に滞在された方 お近くの検疫官へお申し出ください」と掲示されている。
まあ、かりに中国からタイ経由で日本に到着した人はわざわざ申告しないだろうなあ。
下りてからも少し歩いて、ようやく検疫所へ。
Visit Japan Webは一人ずつ確認するとの掲示。
ここでレーンが2つできる。
レーン出口のところでVisit Japan Webの登録有無を確認される。
外国人の多くがVisit Japan Web未登録のようで、列がちょっとストップする。というか、Visit Japan Webの存在すらよくわかっていないようだ。
無理もない。
スマホでVisit Japan Webを立ち上げて、ファストトラックの青色画面を表示させておく。
Visit Japan Webの青色画面は、提示するだけでよかった。
人によっては、画面をスクロールして確認されていた。
前述のとおり、保存した画面でもいい。
青色画面確認後は、左側へ進む。
Visit Japan Web未登録の人は、別のブースへ案内される。
ほとんどのタイ人は別ブースへ向かっていた。
日本人は登録済みの人が多い。
昨年までは、この段階で、健康カードや検疫カードといった紙を渡されていた。
が、河野太郎大臣が告知したように、健康カードの配布は取りやめになっている。
あとは、入国検査場へ向かうだけ。
もうVisit Japan Webの画面提示をする必要はなかった。
途中、大量のパイプ椅子が並べられたエリアがあった。
たぶん、中国・マカオからの到着者に対する検査の待機場所なんだと思う。
奥には、検体採取所らしき場所もあった。
この時間帯は中国からの到着便はないため、誰もいない。
でも、スタッフは大量にいた。
机に座って待機しているだけの人がほとんど。
時間帯次第なんだろうけど、あまりにも無駄な人件費に思えてしょうがない。
まっすぐパスポートコントロールへ。
日本人は自動化ゲートを使えるので、あっという間に手続き完了。
待ち時間はゼロだった。
6時12分、入国手続きを終えた。
降機からここまでひたすら歩くだけ。
検疫所入り口のレーンでちょっとだけ並ぶ必要があったが、あとは立ち止まらずにひたすら歩く。
Visit Japan Webの確認ははっきりいってザルそのもの。他人が作ったファストトラックや自分の過去のファストトラックのスクショでもわからない。
健康カードの配布がなくなったのはいいこと。
あの紙はたしかに無駄だった。
税関
次は税関へ。
この時間帯の到着はタイ・ベトジェットエアを含めて2便のみ。
Visit Japan Webでは税関電子申告も可能となっている。
てっきり登録済みだと思っていたが、まだやっていないことが判明。
バゲージクレームへ歩きながら、その場でさくっと登録しておく。
「いいえ」をタップしておくだけの簡単な作業。
河野大臣によれば、羽田空港では入国手続きを済ませたところに電子申告用の機械を設置するという話だ。
関空では設置なし。
預け荷物はないため、バゲージクレームはスルーして、そのまま税関へ。
電子申告の場合は、税関ゲートへ行く前に、電子申告用機械でVisit Japan Web電子申告QRコードとパスポートを読み込ませ、顔写真の認証も必要だ。
このための機械が、昨年11月よりも増設されていた。
導線もできていた。
誰も並んでおらず、あっさりと認証終了。
もし預け荷物がある場合は、バゲージクレームのレーンに荷物が回ってくるのを待つ間に認証を済ませておくといいだろう。時間節約になる。
次に電子申告用税関自動化ゲートへ。
自動化ゲートも増設されていた。
これまた導線ができていて、いわゆるフォーク並びに変更となった。
待ち時間ゼロで自動化ゲートが利用できた。
顔認証があって、ゲートがオープン。さくっと通過。
ただ、隣のゲートでは、係員に止められてカバンの中身をチェックされている人がいた。
どういう基準で止められるのかは不明だが。
なお、従来の紙での税関申告ももちろん可能だ。
タイ・ベトジェットエアの機内では税関申告書の一斉配布は行っていなかったが、リクエストすればもらえる。
黄色い紙に必要事項を記入して、有人の税関ゲートへ進むことになる。
到着便が少ないこともあり、紙の税関ゲートもほとんど並んでいなかった。
電子申告は改善されつつある。
関空に関しては、認証用機械も自動化ゲートも増設され、導線もわかりやすくなった。
電子申告も紙での申告も結果は同じようにスムーズだ。
ただ、こればっかりはタイミング次第だろう。到着便が多ければ、税関は混み合う。
電子申告と紙の申告のどちらが早いか、その場で見極めて、選択すればいい。
帰国と感想
6時16分、出口へ。無事に帰国完了。
検疫も税関もどちらも待ち時間はほぼゼロだった。
降機からここまでの所要時間は21分。
昨年11月時点とほぼ変わりなし。
Visit Japan Webのファストトラックはほぼ必須だ。青色画面があるのとないのとでは、スピードが違う。
実際のチェックはザルそのもので不正し放題だが、そこはきちんとやっておきましょう。不正すれば、検疫法違反となり、懲役刑の対象となりうる。
税関電子申告もいちおう登録しておいたほうがいい。
パンデミック下において過去何度も日本帰国しているが、そのたびに簡素化され、楽になっているのは確かだ。
今はVisit Japan Webさえ登録しておけば、さくさくっと入国できるようになった。
健康カードという紙の配布もなくなった。
電子税関申告もスムーズになりつつある。
個人的には、Visit Japan Webの登録から実際の空港検疫と税関までの流れと中身をほぼ熟知しており、特にストレスなく通過できている。
ほぼノンストップで進むことができる。
これといって特に不満はない。楽勝である。トラブルゼロ。
でも、ほんと、もうそろそろ終わりにしてもいいと思う。
かなりマシになったものの、まだまだ無駄は多い。
水際対策自体を終了すべきだろう。
5月8日の5類への引き下げでおそらくは水際対策は終わるはずだが、あと2ヶ月以上ある。
次回の帰国時には何もなくなっていることを望む。
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