日本の水際対策は2023年4月29日に終了している。
それ以前には提示が必須だったワクチン接種証明書あるいは陰性証明書は不要となっている。
5月8日に5類引き下げが実施されて、規制はすべて撤廃された。
現在は入国時感染症サーベイランスが実施されている。
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日本の検疫と入国時感染症ゲノムサーベイランス
現在の検疫手続き
（厚労省サイトより）
4月29日より、日本へ向かうフライトのチェックイン時や日本到着時の空港では、証明書提出は一切不要となった。空港での検査も入国後の待機も必要ない。
ただし、5類引き下げとなる5月8日までは、検疫措置が継続されていた。
空港到着時に、発熱などの症状が出ていれば検疫官の指示に従い検査を実施。これは任意ではなく命令。
5月7日到着が最後の空港検査となった。
（厚労省プレスリリースより）
海外から空港に到着した乗客で9人が陽性となった。
行動歴では、韓国とタイが最多。
ゴールデンウィークの海外旅行で感染したものと思われる。
5月8日の5類引き下げに伴い、空港検疫での強制検査は行われなくなった。
そのかわりに導入されたのが、入国時感染症ゲノムサーベイランスだ。
海外から流入する感染症の把握を目的としている。
よって、新型コロナだけが検出可能なわけではない。
アデノウイルスやインフルエンザも検出可能対象だ。
実施しているのは、成田・羽田・中部・関西・福岡の5空港。
発熱や咳などの症状がある乗客のうち、あくまで任意の協力のもとで検体採取を実施。
また協力者の行動歴や症状などを確認する。
採取した検体はPCR検査を実施したあと、ゲノム解析する。
5月7日までは、症状がある人に対しては検疫官の判断により強制的な検査実施が可能だったが、5月8日からは任意での検査に変更された。あくまで調査目的となっている。
日本到着空港では、検疫ブースが設置されており、サーモグラフィーによる体温検測を実施。発熱が見られれば、さらに詳しい検温を行っている。
また、発熱や咳がある人は検疫官に申し出るよう注意書きが掲示されている。
そういった人にはPCR検査を受けてもらうという形だ。
あくまで任意なので、拒否することもできるはずだが。
また、これ以上の詳しい説明はないが、検査結果が通知されるかは不明。
個人的には昔、検疫で赤痢の検査を受けたことがあるが、結果は陽性の場合のみ通知されると言われた。
入国時感染症ゲノムサーベイランスの結果が厚労省より発表された。（2023年6月15日）
⇒https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/001107869.pdf
検体採取月は、2023年5月。
発熱などの有症状の到着者に対して検査を実施。
その多くのは新型コロナでの陽性だったが、次に多いのがA型インフルエンザでの陽性。ライノウイルスの陽性もある。
行動歴では、中国、香港、韓国、フィリピンが多い。これは単純に渡航者が多いだけともいえる。
タイ行動歴ありでは、1人だけ新型コロナで陽性となっている。
まとめ
入国時感染症ゲノムサーベイランスの実態がよくわからなかったが、今回の結果発表で見えてきた。
あくまで任意での検査であり、海外から流入する感染症を把握することが目的だ。陽性者をひっつかまえて、隔離するためではない。
すでに日本の水際対策は完全撤廃されている。日本人はパンデミック前のようにパスポート一つで帰国できる。証明書のたぐいは何もいらないし、Visit Japan Webは税関申告で使えるだけのものなので、特に必須ではない。
空港到着時に症状が出ている人は、検疫官に申し出て、入国時感染症ゲノムサーベイランスに協力してもいいかもしれない。
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