現在日本に帰国する際には、なにかと手続きが多い。
空港での手続きでは、紙の書類の束が出来上がるほどだ。
この入国手続きをデジタルで事前に済ませて、より簡素化するファストトラックという制度が2月から開始されている。
最初は関空から試験運用され、3月からは他の空港にも広がった。
今ひとつ知れ渡っていないようなので紹介しておこう。
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日本入国事前手続きファストトラック
ファストトラックとは、空港での検疫手続きの事前登録のこと。
日本入国前に、検疫手続きの一部を事前に済ませることができる。
これにより、紙の書類の多くが不要となる。
3月1日からは、羽田空港、中部国際空港、関西国際空港、福岡空港で利用可能となっている。
(3月9日追記:成田空港でも利用可能となった)
ファストトラック⇒https://hco.mhlw.go.jp/fasttrack/
検疫手続事前登録(ファストトラック)マニュアル⇒https://teachme.jp/111284/manuals/13655051/
事前登録する情報
1.質問表WEB
2.誓約書
3.ワクチン接種証明書
4.出国前72時間以内の検査証明書
これらを到着予定日時の16時間前までにMySOSアプリに事前登録しておけば、ペーパーレスで検疫手続きができる。
昨年10月に関空にて日本入国した。
何箇所も書類チェックポイントがあり、そのたびに座ってチェックを受け、書類や説明書の類が増えていく。
最後には紙の書類の山が出来上がった。
関連記事:タイから日本への帰国全行程。日本での検疫の様子もレポート
特に難しいことはないのだが、とにかくひたすら歩くことになるし、手間もかかる。
ファストトラックに事前登録しておけば、書類の山ともおさらばできることになる。
関空で掲示されていた検疫手順
うんざりするほど数が多い。
ファストトラックでの登録がすべて審査完了となれば、My SOSの画面が緑色になる。
すると、4つの検疫手続きが画面を見せるだけで終了となる。
・MySOSダウンロードの確認
・質問表、誓約書の入力
・ワクチン接種証明書有無の確認
・出国前72時間以内の検査証明書の確認
全部ではないにしても、これだけの工程がスルー可能となれば、利便性はかなりアップする。
最初に確認だけして、あとは検体採取くらいなものだろう。
なお、昨年10月の帰国時は、関空到着便が少なく乗客も少ないため、検疫手続き自体はすごくスムーズだった。
書類手続きが終わっても、検査結果がまだ出ておらず、結局は待つことになった。
ファストトラックを使って真っ先に手続きが終了しても、必ずも時間短縮になるとは限らない。
でも、途中の工程が省かれれば、最後は検査結果を座って待つだけでいい。楽なものだ。
また、3月1日からは1日あたりの入国者上限が5,000人に上げられた。3月中旬からは7,500人に再度上げられる予定で、留学生は別枠で認めるという話も出ている。
もし入国者が増えて検疫で混み合うことになっても、ファストトラックで登録済みであれば、他の人よりも早く終る可能性は充分ある。
だいいち、余計な書類が増えるのを回避できる。
むろんファストトラック無しでの入国もまったく問題ない。
質問表WEBも到着空港でできる。
誓約書は出発空港でのチェックイン時に渡されるので暇な時間帯に書いておくことができるし、日本到着時でもいい。
MySOSアプリのインストールも日本でできる。
海外から日本人が帰国する際には、陰性証明書とパスポートさえあればいい。
でも入国時検疫の手間は増える。
やはりファストトラック登録を推奨。
あの面倒な入国検疫はちょっとでも軽減させたい。
タイからペーパーレスと隔離レスで帰国
3月1日からは、日本水際対策が大幅に緩和されている。
ブースター接種済みで、感染非指定国からの帰国では待機は一切不要となっている。
関連記事:タイから日本帰国時の待機不要、日本タイの隔離無し往来可能に
タイは感染非指定国なので、ブースター接種済みのワクチン接種証明書があれば、待機不要だ。
空港検査で陰性結果が出れば、空港を出て、即自由行動可能。
ファストトラックにワクチン接種証明書も登録し、ペーパーレスで隔離無し自由行動へ。
まあ、以前のようにパスポートだけでさくっと入国できるのがベストだけど、それはまだまだ先の話になりそう。
今はちょっとでも手間を減らして、なるべく早く入国できるようファストトラックなどを活用するしか手はない。
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