観光業促進を目的としたタイ入国ビザ免除措置が拡大している。
中国からの旅行者へのビザ免除措置は昨年に開始され、今年3月1日からはタイと中国の相互協定に基づき、中国人観光客へのビザ免除措置は恒久的なものとなった。
中国からの旅行者が明らかに増えてきた。
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ビザ免除措置拡大
ロシアからの旅行者には、昨年11月1日より、ノービザでの滞在期限が90日間に延長されている。これは今年4月30日までの期限措置。
タイの内閣は、ロシア人観光客に対して5月1日以降は滞在期間60日間としてビザ免除措置を延長すると承認した。
つまり、5月1日以降もノービザで入国ができるけれど、滞在期間は60日に短縮となる。この措置の期限は7月31日まで。
タイの内閣は、さらにバングラデシュ人観光客へのビザ免除措置を承認した。
通常のビザ免除入国となり、滞在期間は30日間だ。
つまり、日本からの旅行者と同じ条件というわけだ。
カザフスタン人へのビザ免除措置も期限付きで実施されていたが、ビザ免除は恒久的なものとするよう承認された。
これも滞在期間は30日間。
なお、インドと台湾からの旅行者には、期限付きのビザ免除措置が取られている。期限は2024年5月10日まで。
タイ外務省が発表しているタイ入国ビザ免除措置の対象となる国と地域の一覧表がこちら。2024年3月1日時点のものだ。
Visa on Arrival(到着ビザ)の対象国のうち、中国とインドとカザフスタンと台湾はビザ免除になっている。
中国は相互協定によるビザ免除となり、カザフスタンは一時的なビザ免除措置から恒久的な措置に変わる予定だ。インドと台湾は一時的なビザ免除だが、この先どうなるかはまだわからない。
日本をはじめとした従来からのビザ免除措置の滞在期間は30日間。これを60日に拡大しようという案が出ているものの、現時点では正式発表はない。
ロシアからの旅行者が60日滞在可能に切り替わるため、欧米諸国からの旅行者にも適用させるかもしれない。
タイ訪問外国人は1100万人超えに
タイを訪れた外国人旅行者数の最新の統計が発表された。
2024年1月1日から4月21日までの外国人旅行者は、11,296,762人。
国籍別では、1位中国、2位マレーシア、3位ロシア、4位韓国、5位インド。
中国人がダントツで多く、約215万人だ。
ビザ免除措置の効力が大きいとタイ政府は見ている。
4月15日から4月21日の一週間での統計では、1位が中国で120,615人がタイに入国している。
2位がマレーシア、3位がインド、4位がロシア、5位がラオス。
ソンクラーン時期ということで、隣国ラオスからの旅行者が急増したようだ。
旅行者が増えるタイではあるが、一方ではオーバーツーリズムの問題も出てきた。
主要空港の混雑は状態化。プーケットでは交通渋滞と水不足が発生している。
パタヤやサムイなどの主要観光地はオーバーツーリズムに直面する瀬戸際にある。
タイのセター首相はオーバーツーリズムの対策を急ぐよう要請したということだ。
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