みんな大好きコームーヤーン。
豚の喉肉を焼いたものだ。いちおうイサーン料理。
日本でいうところの豚トロの部位にあたり、イサーン風の下味をつけたうえでじっくり炭火焼きにする。
柔らかい食感とジューシーな味わいとイサーンのタレがからまって最高の一品である。
ファンが多いのも納得。
提供された状態で食べるのがベストであろうことは重々承知のうえ、コームーヤーンをいろいろとアレンジしてみた。
目次
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パタヤでコームーヤーン
イサーン料理を提供する食堂やら屋台やらレストランが多いパタヤだが、コームーヤーンを購入できる店は一部に限られる。
コームーヤーンは調理に手間がかかるみたい。
パタヤでコームーヤーンが食べられる店で真っ先に思い浮かぶのはカオトムプラジャンバンだ。
安くてうまくて早いレストランとして有名。
過去何度となく取り上げてきた。
個人的にも一番最初に食べたコームーヤーンがカオトムプラジャンバンだった。
以来やみつきである。
当初は一皿80バーツだったが、ここ数年で一気に値上げ。現在は120バーツとなっている(はず)。
でも量は増えたように思う。味は落ちていない。
関連記事:3年ぶりに訪問、パタヤのタイ料理レストランはやっぱりカオトムプラジャンバン
パタヤにはイサーン料理食堂と屋台がそこかしこにあるものの、どこでもコームーヤーン買えるわけではなく、ナムトックなどに使う普通のムーヤーン(豚焼き)のみの店が多い。
でも探せば見つかる。
ソイボンコットのイサーン屋台でコームーヤーン
ソイボンコットとパタヤタイ交差点近くにある10バーツ唐揚げ屋はちょこちょこと利用している。
10バーツの唐揚げは種類が減って量も減ったように思うが健在だ。大きなサイズの唐揚げは20バーツ。カオニャオは5バーツという低価格。夜中でも営業しており使える唐揚げ屋だ。
さて、その10バーツ唐揚げ屋のすぐ近くに比較的新しいタイ料理&イサーン料理の屋台が出ている。
見るからにローカルや雰囲気だが、意外と英語が通じたりもする。
地図
食材が置かれたショーケースには、てかてかと光るムーヤーンを見つけた。店主に聞くと、コームーヤーンだという。
やった。見つけた。
ローカルな屋台だが、テーブル席が一つだけあって、店内飲食可能だ。
コームーヤーンは、ラートカオ(ご飯にのせる)こともできるそうだ。つまり丼だ。その場で食べられる。ラートカオの場合の価格は不明。たぶん70バーツくらいかなあ。
今回は持ち帰りで、80バーツ。
ついでにソムタムと白ごはんも。全部合わせて140バーツだった。
ちゃんとした容器にコームーヤーンが入っている。
うーん、うまそう。完璧なコームーヤーンの外見をしている。
しかもけっこうな量だ。肉が山になっている。
コームーヤーンの底にはキャベツ。
付属のタレをつけて食べる。
うまい。
これだよ、これ。
一瞬弾力があるように思えて、まるで溶けていくかのような食感。溢れ出る脂と旨味。辛いタレもおいしい。
ご飯がすすむねえ。
ソムタムはいたって普通でこれといって感想なし。
コームーヤーンとソムタムはよく合う。
なんといってもコームーヤーンの量が多い。
白ごはんとの相性が良すぎるため、先に白ごはんを完食してしまい、お腹いっぱいになった。
コームーヤーンは半分ほど残して、冷蔵庫に保管。
白ごはんを別途購入してきて、再度コームーヤーンと一緒に食べる。
コームーヤーン一皿で2回分の食事になった。
コームーヤーンをアレンジ
これだけ肉の量があれば、他にいろんな食べ方にアレンジできるのではないか。味変もしてみたい。
というわけで、後日、ソイボンコットの屋台へ再訪。
コームーヤーンを購入。今度は100バーツになっていた。値上げかな。
容器がちょっと変わって、野菜はキャベツではなく白菜になった。
単純に値上げなのか、量が増えただけかは不明。
いずれにせよ、たっぷりのコームーヤーンだ。100バーツでも買う価値は充分あり。カオトムプラジャンバンを越えている。
白ごはんとゆで卵で食べてみる。
辛いタレとコームーヤーンと卵がよく合う。
でもゆで卵よりももっといい方法がありそうだ。
タレあれこれ
イサーンの辛いタレも好きだが、これだけの量の肉を食べているとどうしても味変したくなる。
そこで日本風のタレを3種用意。
ポン酢、焼肉のたれ、醤油だ。焼肉のたれに日本から持ち込んでもので、あとはタイのスーパーで購入。
ポン酢とコームーヤーンはあまり合わないかも。コームーヤーン自体に下味がついていて、ポン酢と少し反発する。
焼肉のたれは悪くないけれど、コームーヤーンの下味と微妙かつ決然とすれ違うといった感じ。うまくクロスしない。
醤油もいまいちはっきりしない味になる。
日本の調味料には合わないのか、コームーヤーンには。
コームーヤーン玉子丼
やはり卵と合わせるのがいい。
タイで普通に売られている卵では生で食べることはできない。加熱が必要。
親子丼の鶏肉のかわりにコームーヤーンを入れて調理してみよう。
コームーヤーン玉子丼ってところか。
玉ねぎのかわりに白菜を刻んで、和風だしで少し煮込む。
それからコームーヤーンを鍋に入れて、その上に溶き卵を流し込む。
なんだかうまそう。
が、とろとろ卵にするのに失敗。火を入れすぎてしまった。
丼にもったご飯の上にコームーヤーンと卵をのせる。
うーん、卵とじというより炒り卵だよなあ、これでは。
このまま食べると味が薄い。和風だしとコームーヤーンはあまり合わない。コームーヤーンの下味がどこか消えている。七味をかけてやると、風味がアップ。やはりそれなりの辛さが必要なようだ。
コームーヤーン玉子丼は軽く失敗。
コームーヤーン温泉卵乗せ丼
卵を諦めきれない。
生卵をコームーヤーンに乗せて食べたい。でもタイで生卵は無理。そんなときは温泉卵を使うといい。
たまにすき焼き風の鍋を作るのだが、肉に生卵に絡めることができないため、コンビニで売っている温泉卵で代用することがある。
それの応用で、コームーヤーンに温泉卵をのせてみよう。
セブンイレブンで温泉卵を探すと、いつの間にか種類が増えている。
半熟卵1個で11バーツ、半熟卵2個で18バーツ、それに温泉卵1個で13バーツ。
13バーツの温泉卵がいい。
だし醤油と海苔もついてくる。これがポイント。
ご飯もセブンイレブンで買える。15バーツ。
皿にご飯を盛り、その上にコームーヤーンを乗せる。
コームーヤーンにはイサーンのタレを少々かける。
そして、温泉卵を肉の上に乗せる。海苔が重要。醤油も少々。
コームーヤーンとタレと温泉卵と海苔のハーモニーがすばらしい。
特に海苔だ。
海苔の風味がコームーヤーンにぴったり来る。
これは新しい発見。
とろとろの温泉卵の白身もコームーヤーンによく合う。
つるんとした食感がたまらない。
コームーヤーンはどうしても脂身が多いため、あまり食べすぎると胸焼けしてくる。
そんなときは温泉卵を加える。
これでばっちり。流れるように胃に落ちていく。
13バーツと少々高いけれど、海苔付きの温泉卵は本当に優秀だ。
大根おろしに醤油かけて、コームーヤーンと一緒に食べてもよさそう。
結局は日本人の舌にあえば何でもいいのかもしれない。
この海苔付きの温泉卵は応用が効く。
コンビニで売っている丼弁当ものに温泉卵を乗っけると、風味が一気にアップ。
使えるやつだ、温泉卵。
普通の卵をレンジで軽くチンして半熟にしたが、やっぱり温泉卵とは別物。
1本5バーツのムーピンとご飯と半熟卵をセットにして食べてみたが、温泉卵には勝てない。そして、海苔の風味がないと駄目だ。
コームーヤーンだけでなく、ムーピンと温泉卵の組み合わせも試したいところ。
コームーヤーン丼の作り方
パタヤを訪れる短期旅行者向けに、あらためてコームーヤーンの温泉卵乗せ丼の作り方を。
ホテルにキッチンがなくても大丈夫だ。
ソイボンコットの屋台では、コームーヤーン乗せご飯も売っている。店内飲食もできる。
コームーヤーンをラートカオでオーダーし、すぐ向かい側にあるセブンイレブンで温泉卵を購入する。
温泉卵の持ち込み程度ならばなんの問題もない。
あとは、コームーヤーンご飯の上に温泉卵を投入すればいいだけ。
これでコームーヤーン丼の完成だ。
カオトムプラジャンバンであれば、コームーヤーンと白ごはんをそれぞれオーダー。温泉卵は持ち込みする。これくらいなら平気。
あとは自分で丼にすればいい。
コームーヤーンを持ち帰りにして、自分のホテルの部屋で丼にすることもできる。
ご飯はセブンイレブンで売っているものでいいだろう。丸い容器の小さいサイズが15バーツ、四角い容器の大きいサイズが20バーツ。コンビニでチンしてもらう。もちろん、温泉卵も忘れずに購入。ホテルに部屋に食器がないなら、コンビニでスプーンももらっておこう。
あとは、ホテルの部屋で、温かいご飯の上にコームーヤーンを並べて、タレも少々かけ、そして温泉卵をのせて、海苔をふりかける。これで完成。
調理器具はいらないし、皿も必要ない。
ソイボンコットの屋台のコームーヤーンはかなりの量があるため、2食分や3食分にはなる。
コームーヤーンが1皿100バーツの半分で50バーツ、コンビニのご飯が15バーツ、温泉卵が13バーツ。1人前78バーツで、とってもおいしいコームーヤーン丼が食べられる。
ぜひお試しを。
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