ここ数日で大混乱を引き起こしている新しいタイ入国規制。
1月5日の省庁合同会議で方針が決定され、6日にタイ民間航空局が新しい規制措置を各航空会社に通達した。が、7日夜には修正された通達が出された。中身が一部変更され、開始時期も変更になった。
関連記事:タイ入国規制がまたもや急遽変更に、ワクチン接種証明書がない場合はタイ到着時に検査を
もはや何がなんだかわからない状況だ。
しかもこの期に及んでもタイ政府からの一般向けの公式発表はない。
そんな中、タイ国際航空より、1月9日以降の新しいタイ入国要件が発表となった。
日本からタイへタイ航空で行くならこれが決定事項と言える。
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目次
タイ航空 タイ入国規制
2023年1月9日から有効なタイCovid-19入国規則
タイ時間で1月8日の午後遅くに、タイ航空のホームページに掲載されているのを確認した。
1月9日午前8時開始の新規則の周知が前日の夜に発表となるということからも、いかに今回の規制に関してドタバタしているかわかるだろう。
それもよりによってタイのフラッグキャリアであるタイ航空である。もうむちゃくちゃだ。
日本語ホームページでも、まだ日本語での記載はなく、英語のみとなる。
以下、こちらでおおまかな翻訳をつけておく。必ず原文をあたってほしい。
タイ民間航空がタイに入国する旅行者に新しい規則を導入した。
2023年1月9日午前8時(タイ時間)より、すべてのタイ入国者は完全なワクチン接種済みであることを示すワクチン接種証明書を提示しなければならない。
適用対象外
・タイのパスポート保持者
・18歳未満
・タイを経由してトランジット/トランスファーする乗客
・出発日の7日以上前から6ヶ月以内に感染したのちの回復証明書を持つ乗客
・過去2度感染したことがあり、どちらの回復証明書も持っていて、最新の感染が出発日の7日以上前である乗客
・ワクチンを1回接種したうえで回復証明書がある場合は、感染した日は出発日の7日以上前
・ワクチン接種の免除を記載した医師のレターを持っているワクチン未接種の乗客
注意:
・完全なワクチン接種は出発日の14日以上前に終えていること
・混合接種は認められる
・証明書は紙媒体でもデジタル形式でもどちらでもいい
有効なワクチンの種類と接種回数
マスク:
機内では、食事中や緊急時をのぞき、乗客はマスクを着用するよう強く推奨する
インドおよび中国本土から到着する乗客への追加要件:
・医療費1万USドルをカバーする医療保険に加入
・Covid-19の治療を含むことが条件
・ただし、外交官パスポート、国連パスポート、乗り継ぎ客は適用外とする
要件を満たす書類を提出できない乗客は、バンコク到着時の空港検疫にて検査を受けることになり、入国プロセスが遅れることになる。
医療保険加入が必要な乗客は、入国前に有料で医療保険の購入が可能。
以上。
重要な追記
タイ航空からの最初の告知は1月8日の夜で、1月9日午前中に変更がないことを確認。
が、1月9日午後になり、内容が変更になっていた。
重大へ変更点は、医療保険加入は中国とインドからの搭乗者に適用するという文言が消えていることだ。
詳細な適用条件については書かれていない。
日本からの搭乗者が適用対象となるかは不明だ。
また、医療保険証はタイの社会保障カードなども有効とすると追記あり。
さらには、ワクチン接種証明書として、以前の承認済みタイランドパスも有効だとしている。
以下の記事内容はそのまま残しておくが、有効かどうかは不明。
注意点
これまでのタイ民間航空局の通達からの一般的な解釈とは一部異なる点がある。
ワクチン接種証明書の有無
ワクチン接種証明書についてはそのままだ。
基本的に2回接種済みであればいい。日本ではファイザーかモデルナが大多数なのでどちらも2回接種で完全接種とみなされる。
ワクチン接種証明書を持参し、タイ航空のチェックインカウンターで提示すればいい。
ワクチン接種アプリでもいいし、紙のワクチン接種証明書や接種済み証でも大丈夫だろう。
また、もしかりにワクチン接種証明書の提示ができなくとも、タイ入国は可能で、スワンナプーム空港到着時に検査を受けることになる。
ただ、迅速抗原検査なのかPCR検査なのか、費用はどうなるのか、もし陽性だった場合には隔離が必要なのか、など不明な点が多い。
でも、ワクチン未接種であっても、タイ航空のフライトでタイへ飛ぶことは認められる、ということになる。
医療保険加入の有無
大きく解釈が異なるのが、医療保険加入義務だ。
タイ航空が示した規則では、この医療保険加入義務の対象は、中国とインドからの旅行者にかぎることになっている。
日本は対象外だ。
日本の水際対策では、ワクチン3回接種済みであれば、日本帰国時には陰性証明書の取得が必要となっている。
ワクチン2回接種では、帰国時に陰性証明書が必要なので、タイ国内でPCR検査を受けなければいけない。となれば、タイ入国には医療保険加入が求められるはずだが、タイ航空の言い方では日本は対象外となり、医療保険加入は不要となる。
中国もインドも、タイからの帰国者には無条件で陰性証明書の提示を義務付けている。
日本のように条件付きで陰性証明書提示を求めているわけではない。中国とインドは強制であり、ワクチン接種証明書の有無にかかわらず、必ず全員がPCR検査して陰性結果を証明しないといけない。
どうやら、そういった陰性証明書提示の強制措置のある国だけを対象とするようだ。
また、タイ航空が直行便を就航している国の中では、陰性証明書取得義務がある国がインドと中国だけということもあるかもしれない。
世界中探せば陰性証明書必須の国が他にもあるだろうけど、少なくともタイからの直行便がある国では、インドと中国だけが該当している。よって、タイ航空としては中国とインドに限定した追加要件としたのかもしれない。
いずれにせよ、日本からのタイ航空のフライトでタイへ行く場合は、医療保険加入証のチェックはされないことになる。
もし、医療保険加入が必要な場合でも、タイ入国までに現地で保険加入が可能ということだ。
ワクチン未接種でもタイ入国は可能
今回のタイ航空の発表どおりの手続きでタイ渡航するならば、ワクチン未接種でもタイ入国は認められることになる。
空港到着時に検査を受ければいい。
ワクチン接種証明書があれば、スムーズに渡航できる。
医療保険加入も日本からのフライトでは不要だ。
もしなにか言われてもタイ入国までに加入可能となっている。
ただ、どういう運用方法になるかは不明瞭な部分が多い。
チェックインでどのように書類チェックするのか、タイ到着時の空港ではどのような書類チェックがあるのか、あまりにも状況が不安定すぎる。
ワクチン接種済みの人は、ワクチン接種証明書だけは忘れずに空港へ向かおう。
ワクチン接種回数によるタイ入国と日本帰国の違い
今回のタイ航空が発表した入国規則と、日本帰国時の要件をワクチン接種回数ごとにまとめる。
ワクチン接種3回済みの人
タイ入国:ワクチン接種証明書でタイ入国可、医療保険加入不要、もちろん陰性証明書も不要
日本帰国:陰性証明書不要で日本帰国可。Visit Japan Webのファストトラック登録しておけばスムーズ。
ワクチン接種2回接種済みの人
タイ入国:ワクチン接種証明書でタイ入国可、医療保険加入不要、もちろん陰性証明書も不要
日本帰国:陰性証明書取得で日本帰国可。Visit Japan Webのファストトラック登録しておけばスムーズ。
ワクチン未接種もしくは1回接種の人
タイ入国:回復証明書あるいは医師のレターでタイ入国可。回復証明書や医師レターがない場合は、スワンナプーム空港到着時に検査を受けることで入国可。陰性証明書での代用は不可。医療保険加入は不要。
日本帰国:陰性証明書取得で日本帰国可。Visit Japan Webのファストトラック登録しておけばスムーズ。
まとめ
今回のタイ入国規制のドタバタは本当にひどい。
タイ政府からの正式発表がない上に、内容は二転三転している。
とりあえず、タイ航空による入国規制の案内が出たことにより、日本からのタイ旅行には一つの答えが出たと思う。
日本からは、医療保険加入は不要で、ワクチン接種証明書があればスムーズに渡航ができ、かりにワクチン未接種であってもタイ渡航は可能ということだ。
くどいようですが実際の運用方法はまだまだはっきりしない。
日本の空港でのチェックインカウンターや、バンコク到着時の空港では大きな混乱が起きることは充分予想される。
時間には余裕を持って空港へ。
日本発のフライトでは本日1月8日の午前便から新しい入国規制の適用が開始される。
これから空港へ向かう人も多いかもしれない。詳細がどうなるかは未確定分が多い。ワクチン接種済みの人はワクチン接種証明書を持って空港へ、ワクチン未接種の人もとりあえず空港へ行ってみましょう。
おそらく全員が搭乗できるはずだ。
あと、JALとANAやエアアジアなどの航空会社では、まだ新しいタイ入国規則についての発表がない。こちらも運用方法が定かではない。電話で問い合わせるか、直接空港で確かめるしかない状況だ。推測にはなるけれど、タイ航空同様にワクチン接種の有無や、医療保険の有無にかかわらず、搭乗可能になると思われる。
すべての航空会社がタイ航空と同じ規則で運用するかはわからない。
なんとも悩ましい状況となっている。
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