今年は日本でもタイでも観光客受入が本格的に再開した年となった。
タイでは昨年7月1日よりプーケットサンドボックスにいて試験的に開国事業を行い、その後緩和を徐々に進めていき、今年10月1日にはすべての入国規制を撤廃した。
日本ではまだ規制は残っているものの、10月からは本格的に外国人旅行者を受け入れるようになった。
タイと日本の観光庁が発表した今年これまでの観光客の数を比較してみる。
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タイ到着外国人旅行者数
タイの出入国管理局が、今年1月1日から12月22日までにタイに到着した外国人旅行者の統計を発表した。
累計：1,104万人
国籍別
1位マレーシア 181万人
2位インド 923,768人
3位ラオス 796,220人
4位シンガポール 563,594人
5位カンボジア 562,060人
入国地点
スワンナプーム空港 572万人
プーケット空港 145万人
ドンムアン空港 904,717人
サダオ国境検問所 670,400人
ノンカイ国境検問所 328,957人
タイ国政府観光庁（TAT）のデータによれば、タイ完全開国後は1日あたり約7万人がタイに入国しているとのことだ。
さらに、ここ数ヶ月ではロシアからバンコクとプーケットへの直行便ならびにウタパオ空港へのチャータ便の増加により平均5,000人のロシア人旅行者がタイに到着してきているという。
プーケットでは入国者の数でロシア人がトップとなっている。
パンデミック前の2019年の外国人旅行者は約4,000万人だった。
TATの予測では、2022年末までには外国人旅行者が1,150万人に達する。
これは当初の目標であった1,000万人を15％上回る数字だ。
今年のタイの観光売上は1.5兆バーツで、2019年の半額に達する。
来年には2019年の売上の80％に回復すると予想。旅行者の数は2,000万人で、2019年の50％となる。
参照：https://www.bangkokpost.com/business/2468212/thailand-caps-year-with-over-11-million-tourists
タイでは、12月10日に外国人旅行者1,000万人到達イベントを各空港で実施したばかりだ。
12日間でさらに100万人の外国人旅行者がやって来た計算となる。1日あたり8万人強。
ベストシーズンを迎えたタイに外国人観光客がどんどん押し寄せている。
どうりで空港が混み合うはずだ。イミグレーションでは長蛇の列となり、預け荷物はなかなか出て来ない。
日本のインバウンド観光客数
一方、日本のインバウンドはどうか？
先日、日本政府観光局（JNTO）より訪日外客数の統計が発表された。
11月は934,500人で、10月の498,600人の倍近くに。2019年同月比では4割近くにまで回復。
月100万人も視野に入ったという。
2019年全体の訪日外客数は31,882,049人。
今年は1月から11月で、2,461,900人。12月に100万人がやってくるとしたら、累計350万人ほどになる。それでも2019年の10分の1ほどだ。
出典PDF⇒https://www.jnto.go.jp/jpn/news/press_releases/20221221_monthly.pdf
11月の訪日外客数の国籍別トップ5
1.韓国 315,400人
2.台湾 99,500人
3.アメリカ 84,300人
4.香港 83,000人
5.タイ 52,100人
タイからは、11月に52,100人が来日している。2019年同月は140,265人だった。
タイからの旅行者は今年1月から11月の累計で115,000人、2019年は1月から11月で1,154,041人だった。
アウトバウンドもみてみる。
2022年11月に出国した日本人は379,200人。2019年同月は1,642,333人だったので76.9％減。
インバウンドが934,500人で、アウトバウンドが379,200人。どうりで日本行きのフライトに外国人のほうが多いわけだ。
おそらく日本からタイへ行く旅行者よりも、タイから日本へ行く旅行者のほうが多いと思われる。
ちなみに2019年の統計は以下のとおり（日本政府観光局資料より）
2019年
日本からタイへの日本人旅行者 1,806,438人
タイから日本へのタイ人旅行者 1,318,977人
もともとはタイへの日本人旅行のほうが多かった。
タイと日本の対比
タイと日本、それぞれのインバウンド旅行者をまとめる。
2019年累計
タイへの外国人旅行者：3,990万人
日本への外国人旅行者：3,188万人
2022年累計（予想）
タイへの外国人旅行者：1,150万人
日本への外国人旅行者：350万人
現在の1日あたり（推計）
タイへの外国人旅行者：8万人
日本への外国人旅行者：3万人
もともとタイへの外国人旅行者の数のほうが日本への外国人旅行者よりも多かったが、現在ではほ3倍近い開きとなっている。
タイは完全開国しており、入国規制は撤廃済みだ。ワクチン接種証明書も陰性証明書も不要で入国できる。
日本は、いまだにワクチン接種証明書あるいは陰性証明書のどちらかの提示が必要だ。しかもワクチンはブースター接種済みでないといけない。また、絶対必須ではないもののVisit Japan Webでの事前登録と承認が求められる。日本入国は面倒くさい。
それでもタイからは多くの旅行者が日本を訪れている。
日本から海外へ行く旅行者はまだまだ少ない。日本帰国時の面倒さもあれば、急激な円安の影響も大きいだろうが。
ただ、年末には日本からタイへ向かう旅行者が大幅に増加する見込みだ。航空券はほぼ売り切れ。
来年こそは、何も考えずにさくっと日本と海外を往来できるようになってほしい。
あと、日本-タイ間のフライトを増便すれば、もっと多くの旅行者が自由に行き来できるようになる。
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