タイは10月1日にすべての入国制限を撤廃し、完全開国した。
10月2日には、タイ・エアアジアXによるバンコク(スワンナプーム空港)-大阪(関西国際空港)線が無事に運航開始となった。
そんなわけで、さっそくエアアジアのフライトを予約し、関空からタイへ渡ることにした。
関空からLCCでバンコクへ直行するのは2年半ぶり、完全開国後のタイ入国は初めてだ。
目次
広告
タイ・エアアジアXのバンコク-関空路線
2022年10月2日に運航開始となった。
バンコクの利用空港はスワンナプーム空港である。
パンデミック以前はドンムアン空港と関空を往復していたが、運航再開にあたりドンムアンからスワンナプームに拠点を移した形だ。
よって、厳密には新規就航ではなく、便名はそのままに、空港変更をともなう運航再開となる。
XJ612 バンコク発01:15 関空着08:40
XJ613 関空発09:50 バンコク着14:20
今回は、関空発バンコク行きXJ613便を片道で購入した。
チケットは9月下旬に購入していた。
10月2日に本当に飛ぶのか不安要素はあったが、タイの開国は決定的であったし、日本も水際対策緩和を進めている。これなら飛ぶだろうと思い切って購入。
チケット代は19,990円だった。
まずまず安い価格で買えた。
WEBチェックイン
エアアジアではWEBチェックインが可能だ。
エアアジアのホームページでもいいし、アプリでもいい。
通常ならEボーディングパスがアプリに表示されて、紙の搭乗券要らずで搭乗することができる。
が、国際線は書類チェックのため、チェックインカウンターに行くよう求められることが多い。
特に日本発のフライトだと書類チェックは必要。
今回もいちおうWEBチェックインしておき、実際にEボーディングパスも発行されたが、カウンターでドキュメントチェックを受けるよう注意書きされた。
よって、WEBチェックインの有無に関わらず、必ずチェックインカウンターで手続きする必要がある。
座席変更
チケット購入時のオプションで座席指定していない場合は、自動的に座席が割り当てられる。
座席はWEB上で確認可能。どこになるかは運次第で、窓際になることもあれば、3列シートの真ん中になることもある。
いつも座席指定はしないが、WEBチェックイン時に確認してみると、後部の窓際だった。が、周囲の席はぎしぎしに埋まっている。どうやら、後方エリアから詰め込んでいるようだ。前方はがらがらである。
最近のエアアジアでは、座席指定なしだと、後方に追いやれるパターンがほとんど。しかもぎしぎし状態。
これはちょっとしんどいと判断し、WEBチェックイン時に、有料の座席変更をすることに。
奮発して最前方のクワイエットゾーンを取る。3,200円ほど。
座席表を見てみると、クワイエットゾーンはがらがらだ。
これなら横になって静かに眠れそう。
そのためには3,200円の追加料金も悪くないかなと。
搭乗チェックイン
さて、出発当日。
関空第1ターミナルには午前7時半に到着。
出発予定時刻はは9時50分。
2時間20分の余裕がある。
チェックインカウンターはB。
案内によれば、搭乗手続き開始は6時50分。
3時間前にカウンターがオープンするようだ。
カウンターはかなり空いているように見える。
チェックインカウンターのレーンは2つに分かれている。
・プレミアムフレックスならびにWEBチェックイン済みで預け荷物がない乗客
・通常チェックイン
今回はWEBチェックイン済みかつ預け荷物無しなので、プレミアムレーンに並ぶことができた。
WEBチェックイン済みでも預け荷物がある場合は通常レーンに並ぶ必要あり。本来ならバゲージドロップ専用カウンターがあるはずだが、まだ実装されていないようだ。
プレミアムレーンに並んだものの、結局は他のレーンが空いていて、通常カウンターでチェックインすることになった。
地上係員は日本人が担当している。
チェックイン必要書類
・パスポート
・旅程表(いわゆるEチケット、紙でもデジタルでも可)
10月1日にタイは入国制限をすべて撤廃済みだ。
以前のように、ワクチン接種証明書あるいは陰性証明の提示は不要となっている。タイランドパスや医療保険加入書も当然不要。
基本パスポート一つで入国できる。
チェックイン時にはタイ滞在予定期間を聞かれた。
帰国用ないしタイを出国する航空券があれば問題なし。
ビザがあれば滞在期間と帰国航空券については不問。
もしノービザかつ帰国航空券がない場合は、現地で航空券を購入する予定とか隣の国へ陸路で移動するとか滞在延長する予定とか現地でビザ取得する予定とか、いろいろ説明すれば通ることが多い。
最悪の場合は、その場で航空券を購入したり、誓約書を求められることもあるが、このあたりはその場の対応次第。エアアジアはそれほど厳しくない印象だ。
ごく一般的な短期旅行者は往復航空券を持っているはずなので関係ない。
機内持ち込み荷物は7kgまで。
実際に重さを計測されることはなかったが、大きめのスーツケースだとチェックされるだろう。
オーバーしていたら、その場で追加料金を支払い、預け荷物とするしかない。
ここまでは昔のエアアジアのまま。
びっくりしたのが、チェックイン手続きがオンラインではなくて手動だったこと。
パスポートと搭乗名簿を照らし合わせて、チェックを入れていくというオールドスタイル。
搭乗券はすでに用意されていて、係員が探して持ってきた。
シート番号やゲート番号などは手書きである。
なんでも、エアアジアと関空のシステムが連動していないためだという。
2年半も運航停止していたから、まだシステム連動ができていないとか。
いやいや、準備期間はいくらでもあったはずなのに、それはないだろうと。
勝手な推測になるが、エアアジア側でも本当に運航開始とするかは、直前まで正式決定していなかったのかもしれない。
本決まりしてから関空側と慌てて準備を開始したけれど、全然間に合わなかったと。
トラブル発生
で、問題発生。
WEBチェックインしたのが出発前日のこと。その際に座席変更も行ったが、搭乗券にはそのデータが反映されていなかった。搭乗券はもともと割り当てられていた後方シート番号のまま。
いやいや、せっかく払ったクワイエットゾーン指定席が無駄になってしまうではないか。
担当していた地上係員はなったく事情を理解していないようで、別の者に取り次いでもらう。この人は事情をよくわかっていた。
乗客名簿と座席表はフライト前日にエアアジア側からデータが送れてくるとのこと。そのデータをもとに、事前に搭乗券を作成する。
そのあとでWEB上で座席番号変更など行うと、そのデータは搭乗券には反映されないことになると説明を受けた。
理屈はよくわかった。
地上係員がエアアジア側に確認して、座席変更が無事に認められた。
搭乗券の座席番号は修正ペンで上書きするのみ。これは勝手に書き換えてもバレなさそうだな。
今回は座席変更のみだったが、直前で預け荷物や機内食のオプションを追加した場合は、チェックイン時にちゃんと確認しておいたほうがいい。
特に機内食はあとで揉めることになりかねない。
機内では日本語は一切通じない。英語がタイ語で交渉しなくてはいけない。
今月いっぱいはオフラインでの手動チェックインが続く予定とのこと。
もういろいろとぐだぐだである。
ちなみに、フライト搭乗率は6割ほどと教えてもらった。
また、10月は週2便、10月末からの冬期スケジュールは週4便で運航予定だとのこと。あくまで予定だそうだが。
搭乗へ
関空の現状はこちらから。
関連記事:関空の現状:第1ターミナル内食堂街が復活、制限エリア内のコンビニ営業再開
食堂街が復活して、チェックイン後に朝食が取れるようになった。
LCCは機内食が有料なので、先に食事をしておくのが大事。
搭乗口は北ウイングの6番ゲート。
シャトル先端駅を降りて、ウィングの端まで進んだところだ。
北ウィングには、クレジットカードラウンジと喫煙所もある。
ただ、6番ゲートからはかなり離れているので、歩く必要あり。
ゲート近くにファミリーマートが営業再開したので、ドリンクやお菓子は購入できるようになった。
搭乗開始は9時10分。
ブリッジの向こうにタイ・エアアジアXの機体が見える。
ひさしぶりだなあ、タイ・エアアジアXは。
ほぼ3年ぶりかも。
前方のクワイエットゾーンは、左側のブリッジを通って機内に入る。
通常シートもクワイエットゾーンもシート配列は同じだ。
3×3の配列。
機材は、エアバスのA330-300。LCCではお約束。
シートピッチは長距離仕様なので、特に狭いとは感じない。
ヘッドレスト後部には、Air Asia Xの文様あり。
クワイエットゾーンはがらがら。
横一列すべで空席。
全体の搭乗率が60%とのことなので、やはり後方シートはぎしぎし状態なのだろう。
9時30分過ぎに搭乗はほぼ完了。
出発予定時刻は9時50分だ。
が、待てど暮せどドアはクローズしない。
機長から説明があった。
書類(エカサン、ドキュメント)が届くのを待っているため出発できない。あと10分から15分ほどで書類が届く予定だという。
説明はタイ語と英語の順番で説明される。
どうやら日本人スタッフないし日本語が話せるスタッフはいないらしく、日本語での説明は一切なし。
中には事情が理解できない日本人乗客もいたと思う。
日本発着フライトには、日本人ないし日本語が話せるスタッフが最低一人は必要という話を聞いた覚えがあるのだが、どうなっているんだろうか。義務ではないのかな。
まあ国際線搭乗するならそもそも英語は最低限必要だとも思うが。
ようやく書類が届いたようで、10時14分、機体が動きだした。
10時27分、テイクオフ。
定刻より37分遅れとなったが、タイ・エアアジアXの翼が本当に飛んだ。
ちょっと感動。
やっと、関空からLCCでタイへ行けるようになった。
うれしい。
バンコク到着
離陸後には日本語での自動放送があった。
これからタイ入国書類をお配りしますといった定型文だ。
いやもう入国カード(TM6)は必要なくなったのだが。
当然、機内ではタイ入国書類が配れられることはなかった。
シートベルト着用のサインが消えたら、さっそく横になる。
あとはひたすら寝るだけ。
実は昨晩は一睡もしていない。完徹状態での搭乗である。
機内で睡眠を取るため、追加料金でがらがらのクワイエットゾーンを予約した狙いもある。
トイレはクワイエットゾーン専用で1箇所あり。
これまた便利。
食事などの機内サービスが開始される前に寝てしまった。
メニューを少し紹介。
チキンライスが220バーツ。
カップ麺が80バーツ。
水、コーラ、インスタンコーヒーが60バーツ、ビールは150バーツ。
缶ビールが600円かあ。
ちなみに、機内では持ち込んだアルコール類の消費は厳禁と何度かアナウンスされていた。
食べ物については特にうるさくはないようで、まあコンビニで買ったおにぎりやお菓子を食べるくらいなら問題ないはずだ。
がらがらで静かなクワイエットゾーンはよく眠れる。
気づけば、陸地の上を飛んでいた。
おっと、眼下に見えるのはスワンナプーム空港ではないか。
大回りのアプローチを取るようで、一度海洋上に出てから、また戻る。
タイ時間の14時13分、スワンナプーム空港に着陸。
フライト所要時間は、5時間46分だった。
14時20分、ゲートに接続。
もともとの到着予定時間が14時20分。
出発は遅れたが、到着は予定通り。
まあ、書類待ちでの出発遅れがなければ、13時50分くらいには着いていたはずだが。
14時25分、降機開始。
降機はクワイエットゾーンから。
真っ先に降りて、イミグレーションを目指す。
タイ入国
到着がEコンコースのため、イミグレーションまではけっこう遠い。
急ぐ。ひたすら急ぐ。
ようやくイミグレーションへ。
あの緩やか坂道をのぼる。
パスポートコントロールはがらがら。
ほとんどの列が待ち時間ゼロ。
たまたま到着した時間帯が良かったのだろう。
国際線到着便を見てみると、直前では13時43分にシンガポールからの便があるだけ。
どうりでがらがらなわけだ。
スワンナプーム空港での表示上は、XJ613便の本来の到着予定時刻は13時50分となっている。
これだと直前にシンガポール、アムステルダム、ムンバイ、コルカタ、クアラルンプールなどフライト多め。
インドからの大量旅行者とぶつかるとイミグレーションが混雑してもおかしくない。
むしろディレイしてラッキーだったかもしれない。
完全開国後の入国必要書類
パスポートコントロールで提示する書類
・パスポート
・搭乗券(半券)
TM6(出入国カード)は不要だし、もちろんワクチン接種証明書も陰性証明書もいらない。
完全にパンデミック前の状態に戻った。
いや、出入国カードが不要となったぶん、以前よりも簡単になった。
これぞ完全開国だ。
入国手続きを終えると、バゲージクレーム。
預け荷物がある人は、しばらく待つ必要あり。
それから税関へ。
呼び止められることもなくスルー。
14時37分、到着ロビーへ。
おお、降機からロビーまでたったの12分で到着した。
早い、早いぞ。
フライトのディレイやらイミグレーションの混み具合にもよるためはっきり言えないけれど、関空からのXJ613便では、14時半から15時くらいの間でタイに入国できそう。
ディレイもなくイミグレーションも空いていれば、14時入国も可能かも。
関空発が9時50分で、早朝に関空に来る必要があるものの、タイ入国後は時間的余裕が出る。
しかもスワンナプーム空港なので、パタヤへも行きやすい。
まとめ
ようやく運航開始となったタイ・エアアジアXの関空-バンコク線の運用はとにかくぐだぐだだった。
手動チェックイン、手書きの搭乗券、謎の書類待ちディレイ、機内日本語アナウンスなしなどなど。
でも、フライト自体はまったく問題なし。
機内サービスは不要だ。ちゃんと飛んでくれればそれでいい。
ぐだぐだの運用も、それに応じてこちらで対処してやればいい。
LCCなんてそういうものですな。
この程度は許容範囲内。
こういったぐだぐだぶりを過度に不快に感じる人はLCCにはまったく向いていない。
素直にANAやJALなど日系航空会社を使いましょう。燃油サーチャージ高騰の今、航空券がLCCの数倍するけれど、安心安定です。
そして、タイ入国はむちゃくちゃ簡単。
パスポート一つでさくっと入国できる。
日本帰国には事前準備が必要。ワクチン接種証明書あるいは陰性証明書が必須だ。
タイ入国は手ぶらでいいけれど、日本帰国のことを考えると、ワクチン接種証明書は持参しておくべし。紙でもデジタル媒体でもいい。
タイ開国バンザイ、エアアジア復活バンザイ。
広告