3年ぶりにウドンタニーにやって来た。
気になるところが多々あるが、真っ先にかけつけたい場所がある。
日本式ラーメン屋台だ。
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ウドンタニーの日本ラーメン屋台
ウドンタニーに赤いのれんの日本式ラーメン屋台がある。
イサーンに日本のラーメン屋台が出現する光景は忘れられない。
過去何度も利用してきた。
関連記事:ウドンでラーメン。ウドンターニーの日本ラーメン屋台の赤のれんが郷愁を誘うのだ。
日本に住んでいた経験のあるタイ人が経営する日本式ラーメン屋台だ。
今どきこんなこてこてのラーメン屋台は日本でも珍しい。
前回は2019年3月に訪問している。
でもおばちゃんはいなかった。どうやら体調を崩していたらしい。
関連記事:ウドンタニーの日本ラーメン屋台が微妙に値上げ&すごいラーメン
あれから3年。
まだラーメン屋台は残っているのだろうか。
アットホームウドンの4階の部屋からいそいそと階段を降りる。
おっと、ソイサンパンタミットの角にあった中華系の旅社が取り壊されているではないか。
あの歴史と伝統と退廃の権化というべき中華旅社がなくなるとは。
建物はなくなったが、路上に座っているおばさんとサムローは健在だった。たくましい。
ソイサンパンタミット周辺を見ると、新しいホテルがニョキニョキと建っている。
この3年間でこのあたりも大きく変わったようだ。
ラーメン屋台はどうなった?
角を曲がり、Nutty Park前を通り過ぎる。
Nutty Parkも気になるが、今はラーメン屋台だ。
ああ、あった。
懐かしい赤いのれんと提灯だ。
3年前の写真と見比べれと、赤提灯が1個なくなっているが、そんなことは問題ではない。
今も生きている。
のれんをくぐると、懐かしいおばちゃんの顔があった。
ちょっと痩せているが、元気そうだ。
ひさびさの再会である。
おばさんの優しい笑顔に癒やされる。
パンデミックのせいで客足は減り、経営はかなり厳しかったとのこと。
メニューは、豚骨一種類だけになった。タイ人には醤油ラーメンはあまり人気がないらしい。
価格は80バーツに値上げ。昔は69バーツ、その後70バーツになり、現在は80バーツ。
醤油のほうが好きだったが、豚骨もいい。
屋台は昔のままで、木製の蓋の寸胴もそのまま。
豚骨ラーメンのできあがり。
日本人的にはスープがやや薄味に感じるが、これでも十分に日本の味だ。
スープは熱々で、麺はちょっと太め。
チャーシューはたっぷり乗っている。これでもかという量だ。
日本の七味もあって、足りない味は自分で加えればいい。
いやいや、このレベルの豚骨ラーメンが、イサーンで80バーツで食べられるだけで嬉しいよ。
よくぞ、生き残ってくれた。
パンデミックの2年間で多くのものが破壊された。
パタヤでも撤退してしまい二度と見れなくなった店や施設は数知れず。
ウドンタニーにもパンデミックの波は容赦なく襲う。
でも、日本ラーメン屋台は生きている。
いろんな感情が押し寄せてきて、ちょっぴり涙がこぼれそうな気分で麺をすするウドンの夜であった。
赤いのれんに誘われる郷愁の念よりも、今は無事に生きていることを確認できたことがうれしい。
みんな長生きしてほしい。
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