タイ国際航空が預入荷物の規則を変更する。
これまで重量制だったものを個数制へと移行する。
簡単にいえば、総重量が規定重量以内であれば何個でも荷物を預けることができていたが、これからは決められた個数しか預けることができなくなる。
運用開始日は、タイ国内線と国際線ルートによって異なる。
タイ国内線:2025年11月25日以降の購入かつ2026年3月2日以降に出発する便
国際線(アジア、東インド諸島、オセアニア、ヨーロッパ):2025年11月25日以降の購入かつ2026年3月2日以降に出発する便
国際線(アメリカ大陸):2025年11月28日以降の購入かつ2026年3月2日以降に出発する便
たとえば、日本発バンコク行きのフライトだと、明日11月25日に来年3月3日の便を予約すると、新しい受託手荷物規則が適用されるわけだ。
すでに購入済みで来年3月2日以降のフライトの場合は従来の規則が適用となる。購入済みの人は心配無用だ。
無料受託手荷物容量は、予約クラスによって異なる。
荷物の最大サイズについてはいずれも同じで、3辺合計が158cmまでとなっている。

(タイ国際航空ホームページより)
国際線
ファーストクラス(ロイヤルファースト)だと、3個まで無料で、1個あたりの重量は32kgまで。
ビジネスクラス(ロイヤルシルク)だと、2個まで無料で、1個あたりの重量は32kgまで。
エコノミークラスのうちY/B/M/H/Qだと、2個まで無料で、1個あたりの重量は23kgまで。
エコノミークラスのうちK/S/V/W/L/X/Nだと、1個まで無料で、1個あたりの重量は23kgまで。
セール運賃で購入するエコノミークラスは、VやWクラスが多いため、預け荷物は1個まで無料で、重量は23kgまでだ。
なお、現行の国際線受託手荷物規則はこうなっている。

ファーストクラスが最大50kgまで
ビジネスクラスが最大40kgまで
エコノミークラスが23~30kg
ファーストクラスは、新しい規則では、最大32kgまでの荷物を3つまで預けることができるため、総重量ではアップする。ただし、どれだけ軽い荷物であっても合計4つ以上を無料で預けることができない。
エコノミークラスの場合だと、総重量については変わらないことが多いが、新しい規則では無料で預けられる荷物は1個までに限定される。これまでは、総重量以内であれば軽い荷物を複数個預けられたが、新しい規則ではどれだけ軽かろうが1個までに限定される。1個あたりの重量およびサイズも規定以内でないといけない。
ごくごく一般的な短期旅行者が預けるようなスーツケースだと20kg以内にはおさまるはずで、実質的な影響はほとんどないだろう。
軽くてもかさばるような荷物を何個も預けるような方法は通用しなくなる。
外国人乗客が段ボールに入った荷物をいくつもチェックインカウンターに持っていく姿をよく見かけるが、これからは不可だ。追加料金を支払う必要がある。
超過手荷物料金についても、変更される。
追加で荷物を預ける場合に適用される料金だ。
追加荷物でも1個あたりの重量制限が設けられている。ファーストとビジネスは最大32kgまで、エコノミーは23kgまで。サイズは三辺合計158cmまでだ。
適用料金は、空港ゾーンが設定されている。
たとえば、日本はゾーン3。
バンコクから日本だと、超過手荷物料金は1個あたり145ドルとなる。これは空港でのチェックインカウンターで適用される料金。
事前購入しておくと、少し安くなる。それでも1個あたり120ドルかかる。
また、無料受託手荷物および超過手荷物の重量がオーバーしていたり、最大サイズをオーバーしている場合でも、追加料金を支払う必要がある。
追加料金は超過手荷物料金と同じだ。もしもエコノミークラスで30kgもあるような重たい荷物を預けようとすると、日本からバンコクだと145ドルかかる。サイズオーバーでも同様だ。
もしも、1個の荷物が重量とサイズの両方をオーバーしているようならば、2倍の料金がかかるため、290ドルかかることになる。
ちょっとシステムがややこしいように感じるが、ごくごく一般的な短期旅行者にはほとんど関係ないだろう。
普通にスーツケースを1個預けるだけなら、エコノミークラスだろうがビジネスクラスだろうが同じこと。
よほど巨大で重たい荷物を預ける人は要注意なだけ。
あと、これまでは荷物を複数のカバンに小分けして預けていた人も要注意。どれだけ軽くてもエコノミークラスだと荷物は1個までしか無料で預けられない。エコノミークラスで複数の預け荷物を予定している人は、一つの荷物にまとめるなどして対策を講じましょう。
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