タイ開国計画は、現在、パイロットフェーズにある。
プーケット、スラタニー(サムイ島、タオ島、パンガン島)、クラビ(ピピ島、ンガイ島、ライレイビーチ)、パンガー(カオラック、ヤオ島)がサンドボックス制度によって開放済みだ。
開国計画第1フェーズは11月開始予定。バンコクとパタヤなど多くの観光地が含まれている。
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バンコク、パタヤ、チェンマイ、ホアヒン、チャアムは11月1日開放と政府報道官
10月9日土曜日、タイ政府報道官は、11月1日からタイの5つの観光地がワクチン接種済み外国人観光客に観光されると発言した。
5つの観光地は、バンコク、チョンブリ(パタヤ、バンラムン、サタヒップ)、チェンマイ(ムアン、メーリム、メーテーン、ドイタオ)、プラチュワップキーリーカン(ホアヒン)、ペッチャブリ(チャアム)。
11月1日までにこれらのエリアで大規模で深刻なクラスターが新規発生しなければ、開放は実現するという。
バンコクは国の玄関口のため、特に大きな懸念があると政府報道官。
タイを訪れる観光客のほとんどは、目的地が海や山であっても、少なくとも一度はバンコクを訪問することになる。
この政府の決定は、7月1日に開始されたプーケットサンドボックスにおいて3ヶ月で23.3億バーツの収入があった成功例に続くものだと政府報道官は述べた。
10月7日時点での、プーケットサンドボックス利用者は43,026人。
来年2月までのホテル予約は合計779,502泊。
サムイプラスとサンドボックス7+7エクステンションの利用者は1,069人となっている。
政府予測では、2022年の観光収入は1.5兆バーツ。
外国人観光客は1500万人で、収入は約6000億バーツ。
国内観光客による収入は約8000億バーツ。
2019年の観光収入の合計は約3.4兆バーツ。外国人観光客は約4000万人だった。
2022年の予想は、2019年の約半分ということになる。
プーケットサンドボックスでは、外国人観光客と地元タイ人との間で感染が広がったという報告はない。したがって、タイ人は自信を持ってタイの観光業の変革に参加すべきだと政府報道官は述べている。
参照:https://www.bangkokpost.com/business/2195211/five-more-areas-open-to-tourists-on-nov-1
タイ開国計画
政府報道官の発表ということは、首相の方針を示していることになる。
だからといって、11月1日のバンコクやパタヤの開放が決定したわけではない。
そもそも、バンコクやパタヤなど5エリアの開放は10月1日実施予定だった。
9月時点では政府報道官が10月1日に開放するとの声明を発表していた。政府の方針だと。
が、その発表からいくらもたたないうちに、バンコク開放を10月15日に延期すると観光大臣が発表。しかもバンコク都知事は10月15日開放日も拒否し、11月以降に延期された。
挙げ句にはパタヤやホアヒンなども11月への延期が決定した。
このような経緯があるため、政府報道官の発表であったとしても、はっきり言って信憑性はない。
いや、タイ開国計画の日程については、もはや誰の言うことも信じられなくなっているのが現状だ。
CCSAが発表したタイ開国計画4段階はこのようになっている。
タイ政府広報発表
在東京タイ大使館発表
2021年11月1日~30日のフェーズ1では、サンドボックス制度対象エリアが10県。
バンコク、クラビ(全エリア)、パンガー(全エリア)、プラチュワップキーリーカン(ホアヒン、ノンケー)、ペッチャブリー(チャアム)、チョンブリー(パタヤ、バーンラムん、ナージョムティエン、バーンサレー)、ラノーン(パヤーム島)、チェンマイ(ムアンチェンマイ、メーリム、メーテーン、ドイタオ)、ルーイ(チェンカーン)、ブリーラム(ムアンブリーラム)
政府報道官の発表では、11月1日開放予定は、バンコク、パタヤ、チェンマイ、ホアヒン、チャアムとなっている。
クラビとパンガーはすでに一部エリアが開放済みで、11月1日からは県全体を開放される計画だ。
保健省はクラビでのワクチン接種を加速するために50万回分のワクチンを送っており、今月中に全県開放に必要なワクチン接種率を達成する見込みだ。
他のラノーンやチェンカーンやブリラムがどうなるかは不明。
チェンマイ、ホアヒン、チャアムは11月1日に開放が実現される可能性は高いように思える。
バンコクとパタヤの開放
バンコクとパタヤはまだなんとも言えない状況だ。
特にバンコクは厳しそう。
バンコクではワクチン接種がいまひとつ進んでいない。
10月8日発表のデータでは、バンコクで完全なワクチン接種を終えた人は4,322,280人で、完全接種率は56.14%となっている。
バンコク開放のための条件は人口の70%以上が完全なワクチン接種を受けていること。
以前のバンコク都知事の発言では、10月中旬には接種率70%が達成できそうという見通しだった。ワクチン接種から充分な効果を得るまでに2週間。よってちょうど11月1日にはバンコクで集団免疫が獲得できるという計算が成り立っていた。
が、現状では難しいように思える。
土曜日の政府報道官による11月1日バンコク開放宣言に関するバンコク都知事の反応はまだわからない。
パタヤでは、パタヤ市長がブースターとして3回目のワクチン接種を受けたばかり。
またラン島住民に対しても3回目のワクチン接種を実施。ラン島をウィルスフリーのブルーゾーンに指定して、ラン島サンドボックス化する計画が立てられている。
市長は11月1日パタヤ開放に自信をあるようだが、現時点では、何も正式に決まっていない。
まとめ
タイ開国計画における具体的な開放日時は誰も正解を知らない。
たとえ政府報道官が言ったことであっても、誰も何も信じていない。
CCSAが承認し、内閣承認をへて、官報に掲載されないかぎり、何も正しいことは言えない。
しかも、開放が実施される直前か、ひどい場合には開始日になってから、正式発表されることすらある。
本当に開始されてからでないと、誰も正解がわからない。
それがタイ開国計画だ。
バンコクやパタヤの開放予定日を気に揉む人は多い。日本だけでなく世界中のタイ旅行済みが今か今かと正式決定を待っている。
過去何度も延期され、そのたびに落胆と呆れを繰り返してきた。
今は焦らずに正式発表を待つしかない。
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