タイ観光スポーツ省のピパット大臣は、タイに入国するすべての外国人観光客から300バーツの料金を徴収する提案が認められたと発表。
料金徴収方法などの詳細が決定され、官報に掲載されると正式に実施となる。
徴収された金は、観光振興基金にまわされる。
料金は、基金の運営とタイ観光業の発展を助け、また滞在中の外国人のための保険としても使われるとしている。
300バーツのうち、34バーツが外国人の医療保険に充当されるだろうとピパット大臣。
今年2021年にタイを訪れる外国人は1000万人と予想されている。
1人あたり300バーツなので、合計で30億バーツの収入となる。
ただ、今年の外国人旅行者数の予想はばらばら。去年(690万人)より少なくなるという予測もある。
また、昨年9月に決まった特別観光ビザ(STV)では、1月11日現在までに1,114人の外国人観光客がタイに入国したという。今月はさらに123人が到着予定。
当初の目論見では、月に1200人としていたが、その数字には遠く及んでいない。
参照:https://www.nationthailand.com/business/30401251
参照:https://www.bangkokpost.com/business/2051039/tourism-fee-to-help-insure-foreigners-visiting-the-kingdom
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雑感
入国税とも言うべき制度の導入は昨年5月に提案されていた。
関連記事:タイが300バーツ以内の入国税を検討中。パンデミック保険もまかなう。
が、感染拡大により実施が延期されていた。
まだ閣議承認を経ていないため、正式決定ではないが、導入は決定的といえそう。
具体的な料金徴収方法はまだ不明。
おそらくは、航空券購入時に諸税の一部として自動的に切り込まれるはず。
2019年1月に始まった日本の出国税(国際観光旅客税)とよく似ている。
実際に日本の出国税を見習って、導入を検討したという。
日本では1000円。
タイの入国料は300バーツなので、こちらも約1000円。
タイの入国料が自動的に徴収されるようになれば、システム的にも同じだ。
日本の出国税は、国籍問わず一律に課税対象となる。
今回のタイ入国料は、外国人観光客が対象となっている。字義通りに受け取ればタイ国籍者は免除となる。そうなると、航空券購入時の徴収方法が少し面倒になる。
また、陸路や海路で外国人がタイに入国する際にはどうするのか。国境のチェックポイントでいちいち現金払いをすることになるのか。
詳細決定が待たれるところ。
日本から出ると1000円、タイに入ると1000円。
合計2000円が自動徴収となる。
そのぶん、航空券購入時の支払額が自動的に高くなる。
いずれにせよ、パンデミック前のように普通にタイへ旅行できるようになるのは、まだ当分先の話だ。
しばらくは静観するしかなさそう。
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