2025年3月8日より、バンコク・ドンムアン空港からパタヤへの直行バスがついに運行開始となった。
これまではバスを乗り継いで行く必要があったが、一本のバスで楽々パタヤへ行ける。
本数が少なかったりと利用勝手が悪い部分はあるものの、とにかくドンムアンとパタヤが一本のバスで結ばれたのはいいことだ。
事前情報はこれまで何度か伝えてきたが、今回は実際に乗車してきた。
ドンムアン空港のチケット売り場と乗り場、パタヤの降車場所など、実際の乗車レポートをどうぞ。
ドンムアン空港=パタヤバスの完全マニュアルとなっております。
目次
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トランスポート社のドンムアン空港=パタヤ線バス概要
バスを運行しているのはタイ国営バス会社であるトランスポート社だ。タイ語でいうところのボーコーソー。
ボーコーソーはバスターミナルの俗称ともなっているが、もとは会社名だ。
2025年3月より、3つの路線が新たに作られた。
ドンムアン空港=パタヤ
ドンムアン空港=ホアヒン
スワンナプーム空港=パタヤ
ドンムアン空港=パタヤ路線の案内。
ドンムアン空港発 06:30 10:30 13:30 17:30
パタヤ発 07:00 10:00 14:30 17:00
1日4本
走行距離は162km
運賃は155バーツ
所要時間は2時間30分
ドンムアン空港のバスチケット売り場
ドンムアン空港は、2つのターミナルがある。第1ターミナルは国際線、第2ターミナルは国内線だ。
トランスポート社のパタヤおよびホアヒン行きのバスチケット売り場は、それぞれのターミナルに設置されている。
こちらは、国内線第2ターミナルの販売ブース。
国内線到着口から出てすぐのところだ。階層でいうと1階となる。
ここで、パタヤ行きもしくはホアヒン行きのバスチケットが購入できる。
なお、PATTAYAと書かれた緑色のブースもある。エアポートエクスプレスダイレクトトゥパタヤとなっている。
これはルンルアン社によるバスだが、実際には稼働していない。ブースは無人なので間違う心配はないと思う。
ドンムアン空港からパタヤへのバスはピンク色のトランスポート社(ボーコーソー)のみとなっている。
そのうち、ルンルアン社でも直行バスを運行する計画があるみたいだ。
(ちなみに以前はベルトラベルによるドンムアン空港発パタヤ行き直行バスが運行されていた時期もあったが、現在は廃止)
バス乗り場は国際線第1ターミナルの北端にあるため、正反対の位置だ。かなり歩く必要あり。
国内線フライト到着時は、案内に従って乗り場まで延々と歩くことになる。
次に、国際線第1ターミナルの販売ブース。
国際線到着口を出て、右手(北側)に進んだところだ。階層は1階。
一部鉄柵で囲まれたエリアを抜けていく。
すると、ピンク地にPATTAYAとHUAHINの文字が書かれたブースがある。
ここがトランスポート社のバスチケット販売ブースだ。
バスが出発するサービスホールの手前にある。
なお、事前情報ではサービスホールにもチケット売り場があるかと思っていたが、販売ブースは、この2箇所のみだ。
ブースには係員が2,3人いて、丁寧に対応してくれる。
英語での案内番もあるので、わかりやすいと思う。
次のパタヤ行きバスの出発時間が掲示されている。
チケット購入
目的地と時間を指定する。
今回は、13地30分発のパタヤ行きバスチケットを購入。
バスチケットの購入には身分証明書の提示が求められる。外国人なので自然とパスポートということになろう。
バスの座席指定が可能。
ブースの上に座席表が掲示してある。
また、PC画面上で空席状況も案内してくれる。
当たり前だけど窓際の席のほうが人気で先に埋まっていく。
11時40分時点で、13時30分発バスの窓側の席はラスト1となっている。通路側はほとんどが空いている状態だ。
最後に支払い。
クレジットカード払いは不可とのこと。
現金、もしくは、QRコードスキャンによる支払い。外国人旅行者のほとんどは現金払いになると思う。
それでチケット発券。
かなり大きめのチケットだ。普通に印刷物。
バス番号、出発日時、シート番号、運賃、乗客氏名などが記載されている。
なにもこんなに大きな紙にしなくても。
あとはこの大きなチケットを持って、サービスホールのプラットフォームでバスの到着を待つだけ。
ネット予約方法
事前予約する方法について、現地職員に確認しておいた。
ボーコーソーのホームページに予約画面があり、実際に試してみたところ、最後の支払い方法でクレジットカードを選択すると、エラーが出てしまう。日本からのアクセスだと拒否されるのかとも思っていた。
職員いわく、クレジットカードの受付はまだ開始されてないとのことだ。そもそも無理だったわけだ。
タイ国内にいるならば、セブンイレブンでの決済もできるが、国外からは不可。
職員に教えてもらったところ、トランスポート社(ボーコーソー)のLINEオフィシャルで予約ができるそうだ。
ボーコーソーに友達申請すれば、予約画面を開くことができる。
直接LINEでメッセージを送れば、予約可能。
支払いは当日にこのバスチケット販売ブースですればいいとのこと。
なるほどそういう方法があったのね。
日本からタイへ向かう前にLINEで予約を入れておき、あとは当日に窓口で予約画面を見せて、支払いを済ませて、チケットを受け取る。こういう流れになるみたい。
実際に、タイ人利用者が予約画面を提示して、その場でバスチケットを受け取っていた。
LINE以外にも、フェイスブックやインスタグラムやXなどでも同様に予約ができるようだ。
細かいルールは聞いていないが、バス出発15分か30分前に姿を現さないと自動的にキャンセルされるはずだ。いたずら予約はやめましょう。
バス乗り場サービスホール
パタヤ行きバスの乗り場は、国際線第1ターミナル北側に隣接するように新しく作られたサービスホールだ。
チケット販売ブースの脇を抜けて、そのまま進んでいく。
奥へ奥へ進むと、昔はなかった広いエリアへ出る。
EXITから外へ出る。
すると、駐車場と小さなバスターミナルとなっている。
このあたりのことをサービスホールと呼ぶ。
ここは2023年頃にはオープンしていて、本格稼働し始めたのは2024年。
徐々にバス乗り場が増えていった。
2025年3月からは、ドンムアン空港の各種バス乗り場は、このサービスホールに集約されるようになった。
バンコク市内行きエアポートバスのA1からA4、スワンナプーム空港行き無料シャトルバスの乗り場もこのサービスホールに完全移転済みだ。
従来の6番出口前のバス停は撤去されている。現在は何もない。
ただエアポートバスとシャトルバスの案内所は残されている。
スワンナプーム空港行きシャトルバスに乗る場合は、先にこの案内所で書類の確認を受ける必要あり。
トランスポート社のパタヤ行きバスのプラットフォームは、4番ないし5番。
プラットフォーム前にはベンチが置いてある。
4番前で待っておけばいい。
外は暑いため、涼しいターミナルビル内で持っていてもいい。
国際線到着口近くには、ローソンとセブンイレブンあり。スターバックスもある。
サービスホール近くには、Inthaninというカフェがある。
また、サービスホールには喫煙所が2箇所ある。
Inthaninのそばの喫煙所。
喫煙所からサービスホールまではすぐだ。
バス乗り場の一本向こうの通路上にも喫煙スペースあり。
こっちのほうがバス乗り場からは使いが、少々暑そう。
国際線でドンムアン空港に到着した際の最寄り喫煙所はサービスホール横ということになるかな。
他には、国際線ターミナルから国内線ターミナルへ向かう通路上にもあるが、ちょっと歩く。
バス乗車
出発予定時刻の13時半が近づけども、なかなかバスはやって来ない。
13時28分、ようやくバスが5番プラットフォームに入ってきた。
ピンク色の車体だ。
車体前部には、DONMUEANG AIRPORT PATTAYAと書いてある。
現地スタッフからも「パタヤ~パタヤ~」と声がかかる。
大きな荷物がある場合は収納スペースに預ける。
スワンナプーム空港のエアポートバスとは違い、荷物預け代はかからない。まあ限度はあるだろうけど、少々大きなスーツケースでも無料で預けられる。
預け荷物はないため、そのまま乗り込む。
乗車口では特にチケットの確認は行われなかった。
乗車後にスタッフからシート番号を聞かれるだけだった。まあチケットを手に持った状態で乗り込めばいいかと。
2人掛けのシートもピンク色。
新規路線の新規バスなのでとても綺麗だ。
先頭座席はこんな感じ。
座り心地はまずまず良好。シートピッチ広め。
スワンナプームからパタヤへのルンルアン社のエアポートバスよりは乗り心地がいいと思う。
前の座席の背中には小さなテーブルとドリンクホルダー付き。
足元には電源あり。
これは乗車時点では通電しておらず利用不可。
発車後しばらくすると、通電して利用可能となった。車掌が利用可能となった旨を知らせてくれた。
あっという間に全員乗り込み終了。
見たところ、空席は一つのみ。ほぼ満席だった。
13時33分に出発。
国際線第1ターミナル前の道路を抜けていく。
国内線第2ターミナルにはバス停はない。
このまま一般道に入っていく。
すぐに有料道路へ。
あとは、バンコクの街並みを横目にしつつ、ひらすらバスは走る。
スワンナプーム空港のすぐそばも通る。
高速7号線を通って、パタヤまで一直線だ。
途中、無料の水ペットボトルの配布があった。
こんなサービスもあったのね。
電源も使えるようになったし、とても快適だ。
スマホの充電しながら動画サイトも見られる。
すごく楽でいい。
気づけば、高速7号線のパタヤ出口。
15時40分にはパタヤに入ったことになる。
ここまで2時間7分。
特に大きな渋滞もなく、ノンストップでいい感じ。
パタヤの降車場所
料金所を出てからしばらく走って、スクンビット通りへ降りていく。
いよいよ、パタヤだ。
ここからスクンビット通り沿いにバス降り場が続くことになる。
以下、順番に解説。
トランスポート社発表のバス降車場所案内。
参考地図。
1.ノースパタヤ交差点
1つ目の降車場所が、スクンビット通り沿いのノースパタヤ交差点近く。タイ語ではパタヤヌアだ。(ヌアは北の意味)
実際には、ノースパタヤ交差点からはけっこう離れている。
スワンナプーム空港からのエアポートバスでも、最初の降車場所はこのノースパタヤだ。
ノースパタヤやナックルアに滞在予定ならば、ここで降りるといいだろう。
セントラルパタヤやソイブッカオもここで降りろとか言われるが、それは無視でいい。
降車場所にはバイクタクシーが手ぐすね引いて待ち構えている。
ソンテウも待機している。
バイクタクシーもソンテウもぼったくり価格を提示してくるはずだ。
価格交渉は面倒くさいし、なかなか相手も折れない。
少し離れたところから、GrabやBoltで配車するのがベター。Boltのバイクならば、バイクタクシーの言い値の半分以下で行けるだろう。
ソンテウはチャーターだけでなく乗り合いでの利用もできるようだが、おそらく目的地のホテルまで100バーツなどと言われると思う。本来は50バーツが相場のはずだ。
乗り合いで100バーツもかかるならば、最初からGrabかBoltを呼んだほうが手っ取り早い。
バスの停車時間はものの2分ほど。
15時44分に再出発。
スクンビット通り沿いを進んでいく。
途中には、トランスポート社(ボーコーソー)のオフィスがある。
ドンムアン空港およびスワンナプーム空港行きのバスの乗り場だ。
でも、空港から来たバスは、このボーコーソーオフィスには停車しない。そのまま素通りする。
まあ中途半端な場所にあるため、こんなところで降りても不便なだけだが。
2.セントラルパタヤ交差点
2番目の降車場所は、セントラルパタヤ交差点だ。タイ語ではパタヤカンと呼ぶ。
交差点手前にある陸橋の階段近くで停車する。
ここにもバイクタクシーが何台も待機している。ソンテウは見当たらなかった。
ノースパタヤほどではないにしろ、バイタクの言い値は高めのはずだ。
ここで降りた乗客はタイ人一人だけだった。
他の外国人旅行者は、やはりパタヤの土地勘が少ないようで、どこで降りるべきが迷っているような印象。
パタヤ中心部へはここで降りると便利だ。
たとえばソイブッカオへ行くならば、ここで下車。
陸橋を渡って、セントラルパタヤ通り(パタヤカン)に入る。
数は少ないが、パタヤビーチ方面行きの乗り合いソンテウが走っている。ソイブッカオ入口まで10バーツで移動できる。
セントラルパタヤショッピングモール付近へ行くには、そのままソンテウに乗っておき、セカンドロード交差点あたりで下車すればいい。
乗り合いソンテウを待つのがしんどいのであれば、やはりGrabやBoltで車を手配するのがベター。
体力がある人は歩きましょう。
パタヤビーチまで30分もかからないと思う。
3.サウスパタヤ交差点
3つ目の降車場所が、サウスパタヤ交差点だ。パタヤタイとも呼ぶ。(タイは南の意味)
15時51分、サウスパタヤ交差点に到着。
実際には交差点の少し手前あたりに停車する。
実際にここで下車した。
というか、残りの乗客全員がここで降ろされた。「ラストストップ」と英語で連呼して、全員下車だ。
本来であれば、4つ目降車場所であるテパシット交差点まで行くはずなのだが。
パタヤの土地勘がない人はついつい最後まで乗ってしまうのを防いでいるだけかもしれないが、たぶん、ドライバーが面倒になっているだけのような気がする。
ひょっとしてきつく主張すればテパシットまで行ってくれるのかもしれないが。
というわけでバスを下車。
よくわからないという表情で渋々降りてくる乗客多数。
バスを降りたところから交差点を見やる。少し距離がある。
ここにもバイクタクシーとソンテウが待機している。ノースパタヤほどは多くない。
いずれにせよ、待機しているバイクタクシーあるいはソンテウは非推奨。交渉が本当に面倒くさい。
GrabとBoltを活用すべし。
サウスパタヤ交差点からはウォーキングストリート方面へ行くのが便利。
交差点の陸橋を渡って、サウスパタヤ通り(パタヤタイ)に入る。
やはり数は少ないものの、乗り合いのルートソンテウが走っている。サウスパタヤ通りを直進していき、ウォーキングストリート手前のセカンドロード交差点で右折するルートだ。
途中で下車すれば、ソイブッカオの南側の入口も行ける。
セカンドロード沿いにルートソンテウが北上していくため、セカンドロードのホテルを目指す場合でも便利だ。
パタヤの土地勘があれば、サウスパタヤ交差点で下車するのが一番便利かもしれない。
4.バスはUターン
サウスパタヤ交差点ですべての乗客を降ろして、バスは走り去って行った。
陸橋の上から、バスの行く末を確かめてみよう。
ピンクの車体は交差点で信号待ちをしている。Uターンする気のようだ。
やはり、テパシットまでは行かないらしい。
信号が青になり、バスがUターンしてきた。
スクンビット通りを北上していく。
遠ざかっていくピンクバス。
このあとは、どこかで待機してから、ボーコーソーオフィス前でドンムアン空港行きとして運行されるものとみられる。16時30分発のバスになりそうだ。
所要時間
ドンムアン空港を13時30分出発予定で、実際に出発したのが、13時33分。
パタヤの最初の降車場所であるノースパタヤに到着したのが、15時43分。2時間10分かかったことになる。
最終的にバスを降りたのがサウスパタヤ交差点で、15時51分。2時間18分の道のりとなった。
予定所要時間が2時間30分だったので、思ったよりも早かった。
まあ、こればっかりは渋滞次第なのでなんとも言えない。
渋滞に巻き込まれると、3時間くらいかかることもある。
バスはとても快適なので、3時間かかったとしても、それほどしんどくはないと思う。
2時間ちょっとならば本当に楽勝だ。
直行バス、最高。
これで155バーツなんて、本当にありがたい話だ。日本円で600円ちょっと。
ちなみに、ドンムアン空港からパタヤまでタクシーを手配すると2000バーツくらいかな。9000円近くかかる。バスは安くていい。
パタヤのバス乗り場
いちおう、パタヤからドンムアン空港あるいはスワンナプーム空港へ向かうバスに乗車する場所についても触れておく。
スクンビット通り沿いのノースパタヤとセントラルパタヤの間くらいにボーコーソーのオフィスがある。
地図
乗車場所はこの一箇所のみだ。他の乗車場所はない。
中途半端な立地のため、ノースパタヤからもセントラルパタヤからも離れている。
GrabかBoltで配車して向かうのがベターかと。
看板には、ドンムアンとスワンナプームの両空港行きのほか、モーチット2バスターミナル行きも掲げられている。現状ではドンムアン空港とスワンナプーム空港行きのみだ。そのうちモーチット行きも運行されるのかもしれない。
建物内はチケット窓口と待合室になっている。
当日のバスチケットをその場で購入してもいいし、前売りチケットをあらかじめ購入しておいてもいい。
パタヤ発ドンムアン空港行きは、1日4本。
07:00 10:00 14:30 17:00
午前10時発のドンムアン空港行きのバスは毎回満員になると言われた。このバスだけは事前予約必須とのことだ。
他のバスは空席が出ることが多いそうだ。
当月中のチケットなら事前購入可能とのことだ。つまりその月の月末までの日程ということになる。
月末になれば、翌月のチケットが購入できるようになるという。
たとえば5月1日のバスに乗りたいならば、前日の4月30日にでも訪れるしかなさそうだ。
なお、支払いはやはりクレジットカード払いは不可。
クレジットカード決済用らしき機械は置いてあったが、受け付けていないそうだ。
待合室の奥にはトイレあり。
ドリンクやお菓子などの軽食販売も実施している。
すぐ近所にはLITTLE WALKというショッピングモールのようなエリアがあるので、待ち時間が長いときはそちらへ。
まとめ
ドンムアン空港とパタヤを安く快適に行き来するならば、トランスポート社(ボーコーソー)のバスが最適だ。
本当に楽でいい。
パタヤからドンムアン空港へは、乗り合いロットゥーが出ており、これまではドンムアン空港へ直行するにはこのロットゥーを使うしかなかった。でも、車内は狭いし、暑いし、爆速で飛ばすしで、なかなか大変だった。
大型バスなら安心快適だ。もはやロットゥーは不要となった。
ただ、いかんせん、バスの本数が少なすぎる。1日4本だと、タイミング次第では待ち時間がすごく長くなってしまう。
パタヤからドンムアン空港に向かうにしても、フライトの時間との兼ね合いでバスが利用しづらいことも多そうだ。
人気が高まれば増便になる可能性もある。
ドンムアン空港およびパタヤ好きの人はトランスポート社のバスを活用しましょう。
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