タイの観光産業のさらなる復興のため、タイの新しい内閣は中国人旅行者へのタイ入国ビザ免除を正式決定した。
現在中国人がタイに入国するのは、観光目的であってもビザ申請が必要だ。手数料も必要。が、これは免除されることなる。
9月25日からは中国人は、日本人などと同じように、ノービザでタイに入国できるようになる。
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中国人へのノービザ入国措置
本日9月13日の閣議において、かねてより議題に上っていた外国人観光客へのビザ免除措置が承認された。
新たにビザ免除措置が取られるのは、中国人とカザフスタン人に対してとなる。
両国人へのビザ免除措置は2023年9月25日から2024年2月29日まで。
首相の談話によれば、中国とカザフスタンからの旅行者は、入国前にビザを申請する必要がない。この制度は一時的なもので、影響については評価されることになる。
中国だけでなくカザフスタンが選ばれた理由は、カザフスタンの厳しい冬から逃避してタイに入国する人が増えているからとのこと。
他にも内閣承認事項がある。
・農業債務の3年間猶予
・政府職員への給与は月給制から隔週支払いにする、来年1月1日より
・電気料金は1ユニット4.45バーツから4.10バーツに値下げ、今月より
・ディーゼル価格は1リットル30バーツ以下に抑える
中国へのビザ免除措置は予想通りだが、迅速な動きとなった。
9月25日開始ということは、10月1日の中国国慶節に合わせたものだ。
中国の国慶節の休日は、9月29日から10月6日まで。
ビザ免除措置が適用されれば、パスポート一つでタイに入国できるようになる。
スワンナプーム空港のイミグレーションは混雑必至だろう。
国慶節の時期にタイ渡航予定の人は要注意。
ビザ免除措置にインドが選ばれなかったのは意外だ。
当初の話では、中国とインドがターゲットだったはずだが。
カザフスタンは思ってもみなかった。そんなにカザフスタン人がタイに遊びい来ているのか。
タイ訪問外国人観光客とGDP
タイを訪れる外国人旅行者の統計が発表されている。
2023年1月1日から9月10日まで
合計:18,530,280人
(前年比285%)
出発国トップ5
1位 マレーシア 2,991,293人
2位 中国 2,284,281人
3位 韓国 1,099,685人
4位 インド 1,066,542人
5位 ロシア 945,998人
直近一週間では、マレーシアから70,490人、中国から53,574人がタイを訪れている。
また、観光産業GDPも発表されている。
今年1月から6月にタイを訪れた外国人観光客は1540万人、タイ人観光客は9077万人。観光客の総支出は9476億5200万バーツ。
今年年第2四半期の観光産業GDPは、4941億5800万バーツ。前年同期比で118.90%。
観光産業GDPが国全体のGDPに占める割合は11.41%となっている。
パンデミック前の2019年にタイを訪れた外国人観光客は約4000万人で、うち中国人観光客は約1100万人。
今年9月10日までの外国人観光客が1850万人、うち中国人が228万人。
2019年の状況に比べると、中国人の割合が低い水準だ。
以前は外国人の4人に1人は中国人だった。
9月25日からの中国人へのビザ免除措置開始で、どれほどの中国人観光客がタイへやってくるのか。
まずは国慶節の混雑ぶりが心配なところ。イミグレーションは混雑するだろうが、パンデミック前のように観光地が中国人だらけの状態にはまだ至らないとは思う。
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