タイ南部・マレーシア旅行記を再開する。
前回はハジャイからダンノックへ到着したところまで。
ダンノックを訪れるのは、2016年8月以来のこととなる。
あれから6年以上、そしてタイ開国後のダンノックはどうなっているのか。
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ダンノックという街
ダンノック。
ラテン文字表示でDAN NOK。
タイ人の実際の発音だと、ダノークないしダノックと聞こえる。こちらから話す際もダノークと発音すれば通じやすい。
少なくとも日本語的に音節をくぎり「ダ・ン・ノッ・ク」と発音すると通じにくいのは確かだ。
ここは、ソンクラー県サダオにある国境の街だ。
街といえる規模でもない。国境付近のちょっとした宿場町といった感じだろうか。
宿屋町だけあって、ホテルが多く、また夜の店も多い。
というか、ホテルと夜の店しかないとも言える。あとは飲食店だ。
タイ南部最大の街であるハジャイまでは車で1時間足らずなので、一般的な旅行者はみんな素通りしてしまう。
目の前に見えるのがタイとマレーシアの国境チェックポイント。
ダンノック国境とは呼ばずに、サダオ国境検問所と呼ぶ。
マレーシア側からタイへ陸路で入る際には、サダオボーダーと言えば通じる。ダンノックボーダーではない。
徒歩でタイを出国する際には向かって左側のイミグレへ。
今回はこのサダオ国境は通過しない。
前日に、タイ(ハジャイ)-マレーシア(パダンブサール)を鉄道で往復してきたばかりだ。
マレーシア・ペナン島からサダオ国境でのタイ入国の様子は昔の記事で。
関連記事:ペナン島からタイ国境の街ダンノック(サダオ)へ。タイ入国イミグレーションは意外と厳しかった。
おそらく現在も変わっていないはずだ。
ペナン島からはハジャイ行きのバスが出ており、同じバスで簡単にタイに入国できる。ダンノックに立ち寄りたければ、ハジャイまで行かずに、サダオ国境検問所を越えたあたりで途中下車してしまえばいい。
このサダオ国境検問所はパンデミックの間はずっと閉鎖されていた。
ようやく再開の目処がついたのが、2022年3月ころ。
最初はマレーシアからタイへタイ人のみが入境を許されていた。
4月には陸路でのTest &Goが開始され、ついにサダオ国境がオープンした。タイ人、マレーシア人だけでなく、外国人も利用できるようになった。
タイの陸路国境オープンは、サダオとノンカイが最初だった。
その後は、タイ各地の陸路国境が続々とオープン。
Test & Go制度は終了し、10月1日にはタイは完全開国にいたり、国境の往来は自由となった。
(ミャンマーとの陸路国境はいまだ完全開放とはいかないようだが。)
国境付近にはバス乗り場や、SIMカード売り場が並ぶ。
両替も可能だ。
1マレーシアリンギット=7.74バーツ
10バーツが1.3リンギットという計算になる。
一昔前は、10バーツ=1リンギットと計算するのが一般的だった。
ダンノックではリンギットがそのまま使える。
たとえば1500バーツならば、150リンギットというレートで支払いをしていたものだ。
が、マレーシア・リンギット安により、両替レートがややこしくなってしまった。
WELCOME TO THAILAND
多くのトラックが往来している。
国境前からすぐに街が始まり、坂を上っていくにつれ段々と街並みが消えていく。
国境から徒歩10分足らずで街はずれに行く着くといった感じだろうか。
国境前の大通りに沿って左右それぞれにソイが分岐していく。
このソイの中に小さな店が並ぶという構造となっている。
ソイの長さも大したことはない。
ダンノックは一般的な観光旅行者には単なる国境越えの通過点に過ぎない。
でも街の密度は濃い。
ここは夜の街だ。
狭い街全体が歓楽街となっていると表現しても過言ではない。
マレーシアに住む男たちにとっての欲望の街である。
あとは、タイ側に買い物や食事に来る一般と商用マレーシア人もいる。
そんなわけで、ダンノックを訪れのはマレーシア人がほとんどだ。
マレー系、インド系、中華系と人種はさまざま。
基本、野郎ばかり。
平日には日本人の姿はまったく見かけない。週末にはマレーシア駐在の日本人が国境を越えて遊びに来るそうだが。わざわざ日本からダンノックを目指す旅行者はよほどのモノ好きだけだ。
ダンノックには2泊したが、見かけたファランは家族連れ1組のみ。
こんなところで何やってるんだろうか。
昼間のダンノック
昼間のダンノックは静かなもの。
国境を超える車と人が行き交うだけ。
あとは、夜の店で働く女性たちが食事を買いに出かけていたり、出勤途中だったりする程度。
国境閉鎖中はおそらくほとんどの店が閉鎖されていたはずだ。
多くのホテルが営業再開しているが、一部はまだ厳しい。
もともとコンビニは多くないが、セブンイレブンは営業中。
飲食店も多くが営業している。
マクドナルドは再開へ向けた工事中だった。
マッサージ屋は一部が閉まったまま。
For Rentとなったカラオケ店もちらほらと見受けられた。
他にもシャッターのままの店がある。
国境から遠ざかるにつれて閉店したままの店舗が多いようだ。
が、街全体でみれば、ゴーストタウンではない。
壊滅的な状況では決してない。
本場のマッサマンカレー
坂を上っていったところに、屋台が並ぶ一角があった。
ローカルっぽい雰囲気がいい。
たこ焼き屋台はやっていない。残念。
マッサマンカレーの屋台を見つけた。
マッサマンカレーはタイ南部式のカレーらしいので、ソンクラー県は本場といえそう。
この屋台には複数種類のマッサマンカレーがあった。さすが本場だ。
よくわからないが普通のマッサマンにしておく。
肉の塊がでかい。骨多い。
カレースープはピリ辛でおいしい。
あんまり大量のスープはぶっかけないらしい。
でもおいしいんで一気に完食。
カレーは飲み物だ。
きゅうりは嫌いなんで、付け合せは食べなかった。
たしか50バーツ。
ナイトマーケット
マッサマンカレーを食べた屋台群の道路反対側には、さらに大きな屋台群があった。
かなりの数の屋台が並ぶ。テーブルがあってその場で食事ができる。
マレーシア料理やハラルフードが多い印象だ。
料理名にはアヤムとか書いてある。マレー語で鶏肉のことだ。
午後4時半という中途半端な時間帯だが、どの店も営業開始しているようだ。
夜はもっと客が増える。
このあたりは、どうやらナイトマーケットになっているもよう。
DANNOK Night Marketと書いてある。
やっぱりマレーシアからの旅行者を相手にしているのだろう。
でも、この雰囲気と店舗数の多さは魅力的。
マレーシア料理もタイ料理も食べられるわけで、こんなナイトマーケットがパタヤにもあればいいのに。
国境近くのカフェ
国境検問所近くにちょっとだけお洒落なカフェがあった。
ダンノックには夜のカフェーならあるが、おしゃれカフェはここだけかも。
それと、タイ最南端のカフェかもしれない。
アイスエスプレッソが50バーツ。
味は普通。
これからタイを出国しようとするトラックの列を眺めながら、コーヒーを飲む。
ダンノックの昼間は特にすることがない。
アヤム
夜になった。
時刻は22時過ぎ。
ホテルは国境から近い場所だ。
大通りに出てみると、トラックの車列は影も形もない。
検問所のゲートが閉まっている。
周囲にはまだ屋台が出ている。
アヤム屋台が多い。
要するにフライドチキンだ。
ハジャイと同じタイ南部スタイルというかマレースタイルの唐揚げである。
骨付きモモ肉まるごとで、揚げ直す際にカットする。80バーツ。
ハーブ風味の熱々唐揚げはたまらない。
カオニャオは揚げオニオン付き。これまていい香り。
マレーシア国境付近ではアヤムだな。
さて、ダンノックの昼間から夜にかけての様子はわかった。
一部のホテルや商店やマッサージ屋などは閉まったままだが、かなり復活しているように思う。
廃墟のゴーストタウンではない。
食事どころも多い。
肝心なのは夜だ。
パトロールに出かけよう。
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