タイとカンボジアとの国境衝突を受けて、タイ全土でドローンの飛行が禁止されている。
国境エリアだけでなく、タイすべてのエリアにおいて許可なくドローンを飛ばすことは禁止だ。2025年7月30日から2025年8月15日まで、または新たな通知があるまでとされている。
禁止措置に違反した者は、法的罰則の対象。最長1年の懲役もしくは最高4万バーツの罰金あるいはその両方が科させる可能性がある。
また、軍は国家安全保障上の脅威とみなされる無人航空機を破壊する権限を有している。
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パタヤビーチでドローンを飛ばした外国人が拘束される
今回のドローン飛行禁止措置は本当に厳しいものだ。
そんな中、パタヤビーチを空から撮影しようとしてドローンを飛ばした外国人が警察署に連行された。
8月3日の夜のこと、パタヤビーチ上空でドローンが飛行しているのが発見され、操縦者を探したところ、28歳のスウェーデン人が見つり、現場で拘束された。
(画像:パタヤ市)
通訳を介して事情聴取したところ、スウェーデン人は休暇のためにパタヤに到着したばかりで、ビーチと海の様子を写真に撮りたかったと話しており、ドローン禁止令については知らなかったとのこと。
ドローンは押収され、スウェーデン人はパタヤ市警察署に移送された。スウェーデン人はドローン規制について説明され、警告を受けたのちに釈放されたということだ。
拘束はされたものの、逮捕には至らなかったもよう。
今回のタイ全土ドローン禁止令が出される以前より、パタヤビーチ上空でのドローンに飛行は制限されている。
そもそもタイでドローンを飛ばすには事前の許可が必要で、このスウェーデン人はその生手続きすらしていないものと思われる。
パタヤ市警察もかなりの温情措置を取っているなあというのが率直な感想。
タイ空軍から警告
タイ全土でのドローン禁止令は、タイ民間航空局より出されたもの。
その後、タイ王立空軍からは、さらに厳しい警告が出ている。
いかなるケースでもドローンの飛行は禁止!
・軍エリア、国境、重要施設の上空での飛行
・写真、音声、信号の記録
・カメラ記録装置を含む機器の装着
これらは、スパイ行為やタイ王国の国家安全保障を脅かす行為として処罰される。
罰則は、終身刑および死刑。
LEDを装着したドローンとRC Aircraft(リモコン飛行機)やおもちゃのヘリコプターやカイトを夜間に飛ばすことも禁止となっている。
ドローンだけでなく、LED搭載の飛行物体を夜間に飛ばすことは一切禁止だ。
敵対行為と誤解することを防ぐためとしている。
昼も夜もドローンは禁止だし、夜間は特に一切の飛行物体を空に飛ばさないこと。
なんだか物騒な話ではあるけれど、国境紛争中の国では当然の措置ともいえる。
タイ軍からは公式情報がいろいろと出されている。
タイ陸軍では、日本語でアナウンスされることもある。
戦争捕虜について、日本語できっちりと説明している。
英語、中国語などでも同様のアナウンスあり。
なにかと物騒に感じる人もいるかもしれないけれど、タイは普通に観光に訪れるぶんには特に問題ない。
カンボジアとの国境エリア以外はいたって平穏だ。
バンコクもパタヤもチェンマイもプーケットも平常運転となっている。
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