MySOSは来年1月まで有効、ファストトラックのVisit Japan Webへの移行期間

日本入国の際の検疫手続きがスムーズとなるのがファストトラック。
そのファストトラックはMySOSを通じて登録するようになっているが、11月14日からはVisit Japan Webへ切り替わることになった。
ではMySOSはどうなるのか。
11月14日で完全終了するかと思いきや、どうやら来年1月まで有効となるようだ。
11月1日に新しいVisit Japan Webが開始される。あと数日というタイミングで移行期間が設定された。

Visit Japan Webへの移行期間

11月1日からはMySOSでのファストトラックの新規登録はできなくなり、Visit Japan Webでの登録が必要だ。
11月14日以降の日本入国では、すでにMySOSでの新規登録そのものが不可。
過渡期にあるため、MySOSとVisit Japan Webが混在してややこしいことになっている。

厚生労働省によるファストトラックのQ&Aが更新された。

質問
ファストトラックは「Visit Japan Web」と「MySOS」のどちらから利用したらよいのでしょうか？

10月18日時点の回答がこちら。

それが、いつのまにか更新されている。（10月28日確認）

令和4年11月1日にファストトラックの利用はMySOSからVisit Japan Webへ移行しますが、一定の移行期間を設けております。入国日やご利用の状況により異なりますので、以下をご確認ください。

【これから新規登録を行う場合】
・10月中に手続きを開始する場合は、MySOSを利用してください。
ただし11月14日以降に入国する場合はMySOSでは新規登録ができません。11月1日以降にVisit Japan Webを利用してください。
・11月1日以降に手続きを開始する場合は、Visit Japan Webを利用してください。
※なお、11月1日直後はファストトラックの審査の混雑が予想されます。
11月5日までに入国される方は、余裕をもって審査結果を受け取るために、10月中にMySOSから登録を完了させることをお勧めします。

【MySOSでワクチン接種証明書を登録済みの場合】
・令和5年1月13日まではMySOSを利用することが可能です。航空機搭乗時や到着時にはMySOSの青い画面を提示することができます。

【MySOSで質問票の登録まで完了している場合】
・令和5年1月13日まではワクチン接種証明書又は検査証明書の登録と審査が可能です。

すでにMySOSでご登録済みの場合でも、再度Visit Japan Webからご登録いただくことも可能です。（ただし、データの連携はありません）
Visit Japan Webでは、検疫以外の手続きもあわせて登録することが可能です。
Visit Japan Webの詳細はこちらをご確認ください
https://vjw-lp.digital.go.jp/

⇒https://www.hco.mhlw.go.jp/faq/fasttrack.html#8-1

入国日やファストトラック登録状況に応じて詳細が書かれるようになった。

注目すべきは、MySOSでの登録の扱いだ。
来年1月13日まではMySOSが利用できるという。

たとえ11月14日以降の入国予定日であっても、現時点でMySOSでのファストトラック登録を済ませて、青色画面表示となってれいば、そのまま有効ということになる。
新たにVisit Japan Webでのファストトラック登録をやり直す必要はないということだ。
数は少ないだろうけど、11月14日以降の日本入国ですでにファストトラックの青色画面取得済みの人もいる。そういった人は何も考えず、そのままMySOSの青色画面を提示すればいい。

また、MySOSのファストトラックで質問票の登録まで完了している人は、来年1月13日までは、MySOSでワクチン接種証明書の登録と審査が可能だという。

来年1月13日まで有効ということで、さすがにそれ以降の入国予定者は誰もMySOSでのファストトラック登録をしていないということなのかもしれない。

というわけで、MySOSは来年1月まではとりあえず生き残るようだ。
今年11月14日でMySOS完全終了とはならない。
あくまで11月1日からはMySOSでのファストトラック新規登録が不可となる。
とはいえ11月1日でMySOSは実質終了といえるが。

入国予定日ごとのファストトラック手続方法

厚生労働省のQ&Aを読めばわかるかもしれないが、あらためてまとめておく。
なんともややこしい。

10月末までに日本入国

これまで通り。
MySOSを通じてファストトラックを登録して、MySOSの画面が青色表示なれば、日本入国時の検疫がスムーズとなる。実質的にMySOSは必須。
まだ登録していない人はお早めに。

11月1日から13日に日本入国

パターンは大きく3つに分かれる。

1.すでにMySOSでファストトラック登録済みのケース
MySOSの青色画面はそのまま有効。何も気にしなくていい。

2.これからMySOSでファストトラック登録していくケース
10月31日まではMySOSでファストトラック登録ができる。MySOSが青色画面となれば、11月以降もそのまま有効。
この方法が手っ取り早い。

3.11月1日以降にVisit Japan Webでファストトラック登録するケース
11月1日まで待って、新しいVisit Japan Webでファストトラックを登録することもできる。日本入国時にはVisit Japan Webで承認されたQRコードを提示する。
ただ、11月1日直後はVisit Japan Webの審査の混雑が予想されるため、11月5日までに入国予定の人は避けたほうがいい。10月中にMySOSから登録することを推奨。

11月1日から13日に入国予定に人は、10月中にMySOSでファストトラック登録するのがベスト。面倒なことはさっさと済ませておく。

陰性証明書利用の際には注意

日本入国にはブースター済みワクチン接種証明書あるいは陰性証明書が必要。
ファストトラックではどちらを事前登録して承認を受ける。
ワクチン接種証明書ではなく、陰性証明書を登録する人はちょっと厄介。
出発前72時間以内の検査証明書が必要なので、11月1日から4日あたりの帰国便に搭乗するケースはタイミングの計算が必要。
たとえば、11月3日23時のフライトに搭乗する場合、検査は10月31日の23時以降に受ける必要がある。検査結果が判明しないと、ファストトラックの証明書の登録ができない。
11月1日の午後に検査結果が判明するとすれば、すでにMySOSでの新規登録は不可のため、Visit Japan Webでの登録となる。時間に迫られることになる。
とはいえ、10月中にMySOSのファストトラックで質問票の登録だけ済ませておくことで、忙しなさはいくらか軽減できる。先に質問票登録しておけば、11月1日以降もMySOSのファストトラックで証明書の登録ができるからだ。
11月頭に陰性証明書で日本帰国予定の人は、先にMySOSで質問票だけは登録しておくのがベター。
間に合いそうなら11月1日以降にVisit Japan Webを使って新規登録してもいい。

11月14日以降に日本入国

パターンは２つ。

1.すでにMySOSで登録済みの場合
そのままMySOSが使える。ワクチン接種証明書登録済みでMySOS青色画面が表示されているなら、追加でなにかをする必要はない。（厳密には来年1月13日入国まで）
また、MySOSで質問票まで登録してあれば、ワクチン接種証明書あるいは陰性証明書は11月1日でもMySOSで登録可能。

2.これからファストトラック新規登録する場合
すでにMySOSでのファストトラック新規登録は不可となっている。
11月1日に開始される新バージョンでのVisit Japan Webでファストトラックを登録することになる。
11月14日以降入国予定の人は、11月1日まで待ってからファストトラックを登録すること。

以上。
これまでの日本の水際対策の流れを踏まえた上で、厚生労働省の発表をよく読めば、新しい仕組みが理解できるとはいえ、こんなもの初見殺しもいいところ。
ややこしったらありゃしない。
混乱のもとだ。

まとめ

新しいVisit Japan Web開始まではあと4日。
11月1日からはMySOSとVisit Japan Webでのファストトラックが併存することになる。来年1月13日までは移行期間だ。
システム変更の過渡期は混乱がつきもの。
特に11月1日から数日間は現場での混乱が予想される。
日本行きフライトの搭乗チェックインではトラブルが起きそうだ。日本のシステムがころころ変わるため、空港地上係員が最新情報を理解していないことは十分考えられる。
11月1日から13日に入国予定の人は今のうちにMySOSでファストトラックを登録しておくのがいい。
厳密には、日本入国にはMySOSないしVisit Japan Webとファストトラック登録は義務ではない。なくても入国できる。特に帰国日本人は入国審査がないためVisit Japan Webの必要性は低い。
でも空港での搭乗チェックイン時に揉める可能性もあるし、日本到着時の検疫手続きに時間がかかる。
少々面倒だが、とにかくファストトラックはやっておこう。