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日本帰国情報

タイから日本帰国時の検疫最新事情、変更されたMySOSについて検疫官に凸してみた

投稿日:


タイ・バンコクから日本・福岡に帰国した。
日本が入国制限をかけはじめて以来、3度目の日本帰国となる。
2022年9月下旬時点の最新の日本入国時の検疫はどうなっているのか。
陰性証明書不要後は初の帰国であり、MySOSもアップデートされている。
疑問点は直接検疫官に質問してみた。

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タイからの日本帰国

2022年9月時点のタイから日本帰国の流れはこうなっている。
前提として、ブースター接種済みのワクチン接種証明書があれば、陰性証明書は不要。タイでPCR検査を受ける必要はない。
また、ワクチン接種の有無にかかわらず、日本到着時の空港検査も自宅待機も不要だ。

まず、MySOSでファストトラックを登録する。
青色画面にしておくこと。

関連記事:MySOSとファストトラックの最新登録方法

次に日本行きフライトのチェックイン。
ここでは、ワクチン接種証明書(or陰性証明書)の提示は最低限必要。あとMySOSの画面提示も求められることがある。

今回はバンコクからタイベトジェットエアに乗って福岡空港へ。
チェックイン時の様子などは前回の記事を参考に。

関連記事:バンコクから福岡へ、タイベトジェットエアVZ810便搭乗記

タイベトジェットエアではMySOSの画面提示が必要だった。
これは航空会社次第のようだ。

過去2回の帰国は関空を利用した。
福岡空港から入国するのは今回が初めてだ。

福岡空港での入国検疫

タイベトジェットエアのフライトが福岡空港にランディングしたのが午前7時57分。
8時8分、降機開始。
ボーディングブリッジを渡り、ターミナルビル内へ。
ここから検疫が開始となる。

8時9分。
矢印に沿って進んでください。との表示。

階段を降りていく。
1階で検疫を行うようだ。

1階はバスラウンジとの案内。3階はゲートラウンジ。

1階ラウンジ内入り口には、MySOSアプリの画面を提示するよう案内がある。
空港内フリーWi-Fiが利用可能。

中に入ると、矢印に沿って進むよう指示が出ている。

なお、この先には撮影禁止の掲示がしてある。
関空では検査場以外は撮影禁止となっていなかったが、福岡空港はあちこちに撮影禁止マークあり。
というわけで、これ以降は、検疫関連の撮影は原則不可。
多少の記憶違いがあるかもしれないが順番に記述していく。

列は、MySOSの画面が青色とそれ以外に分けられていた。
ほとんどの人が青色画面に進む。
少し列ができている。
受付カウンターでなんだか大声でブチギレている日本人がいた。
そんなん知るかとかなんとか吠えている。

他のカウンターはさくさく進む。
2分ほどだカウンターに案内された。

MySOSの青色画面を提示すると、健康カードを渡される。それだけ。
なにを揉めることがあるのだろうか。

健康カードには入国後の注意事項などが記載してある。
が、最後までこの健康カードを使うことはなかった。

次は、2階の通路をひたすら歩く。このあたりは撮影禁止マークなし。

外には駐機中の機体が見える。

次に、別の検疫ブースがあった。
滞在国の確認で、タイと答えるだけ。
青い紙切れを一枚渡された。

最後の最後に検疫所がある。

10個くらいのブースがあって、そこでパスポートとMySOSの画面を提示する。

パスポートを提示するのはここが初めて。
パスポートの顔写真と実物を照合しているようだ。

MySOSアプリの画面を表示させた状態でスマホを見せる。

担当者は、MySOSの左下にある「検疫手続事前登録」をタップ。つまりファストトラックのことだ。
すると、QRコードが表示される。
このQRコードをスキャンしていた。

MySOSアプリは、必ずネットに接続したうえでリアルタイムで表示させる必要があるとのこと。
スクリーンショットだけでは不可。
無料のWi-Fiがあるので、日本で回線契約していない人でも接続可能だ。

なお、MySOSにはWeb版もある。PCを使ってファストトラックの登録ができる。
この場合には、MySOSウェブ版の指示に従い登録済みのページをプリントアウトしておけばいいとのこと。
もしプリントアウトしておらず、スマホも使わない場合は、ノートPCをその場で開いてMySOSのWeb版にログインした画面を見せることになる。
いろいろ面倒なので、MySOSはアプリが一番楽だと思う。

これですべての検疫手続きは終了。
何も難しいことはない。
MySOSでファストトラック登録を済ませておき、青色画面にしておけば、ほとんどスルーできる。
会話もほとんどない。

が、最後に疑問点が残った。
新しくなったMySOSとファストトラックについてだ。

MySOSとファストトラックの変更について検疫官に質疑

簡単に流れを説明しておく。
まず、9月7日に水際対策変更により、ブースター接種済みワクチン接種証明書があれば陰性証明書は不要となっている。
これにより、ワクチン接種証明書をMySOSに登録すれば、陰性証明書の登録はせずに、青色画面表示ができるようになった。

続いて、9月15日にMySOSのアップデートがあり、ファストトラックの登録方法が変更となった。
具体的には、パスポートの顔写真ページをアップロードする項目が増えた。
顔写真ページは蛍光灯の反射で撮影しづらく少々苦労する。また、ページのアップロード後に確認作業があるため、ちょっと時間がかかる。

大きな変更点はこれだけだが、最終的なMySOSの青色画面に一部変った部分がある。
画面左上に、「P」と「青」という文字が記載されるようになった。
以前のMySOS青色画面にはなかったものだ。

パスポート登録の追加と、MySOS青色画面の変更について、担当者に聞いてみた。この担当者はブースに座って流れ作業しているだけの臨時職員だと思われる。
MySOSの変更と「P」「青」についてはまったくわからないと担当者。
検疫官を呼びましょうかと提案されたので、そうしてもらう。

近くに立っていた検疫官がすぐに寄ってきた。
検疫官というからには、厚生労働省の国家公務員だ。

さっきの担当者と同じ質問をする。

「P」「青」は何を意味するのかと?

厚生労働省の国家公務員たる検疫官から答えはなかった。
わからないとは言わないが、その表情は確実にわからないと告げている。
ついこの前まではこのような表示はなかったが、これはどういうことだとさらに質問するが、やはり返事はない。
検疫官は何も知らない、もしくは知らされていないようだ。
ただ、MySOSがアップデートされたことは知っており、たぶんそのせいだろうとの返事はあった。
「大丈夫ですよ」とも言われる。
いや、大丈夫なのは知っている。聞きたいのは、MySOSのアップデートの意味だ。
利用者にわざわざパスポートを登録させる手間を増やしたのは何のためか、それによりメリットはあるのかを問うている。
そういうと、検疫官は何も答えられない。いやアップデートがあったんでと繰り返すだけ。

すると、さっきの現場担当者から声がかかる。

ここでは、MySOSのQRコード読取りをすると、次にパスポートの確認を行うが、これまでのシステムではパスポートのスキャンが必要とされていた。
が、一部のMySOSのQRコードでは、パスポートのスキャンが不要との指示がシステム画面に表示されるようになったとのこと。
MySOSアプリ上の「P」「青」の表示は、おそらくパスポートスキャン不要を意味しているのではないかと担当者は述べていた。
その担当者も、今回指摘されて初めて「P」「青」表示に気づいたので推測に過ぎませんがと断っていた。

検疫官のほうを向いても何の言葉もなし。
やっぱり、検疫官は何も知らない。

要するに、MySOSのアップデートでパスポートの登録する意味は、検疫現場の担当者がパスポートをスキャンするというわずかな手間が省かれただけのこと。
そのために、旅行者は写真撮影とか余計な手間が増えたということになる。
検疫システム内部での負荷が大きく減少するなどのメリットがあるのかもしれないけれど、旅行者にとっては面倒が増えたにすぎたない。

まあ、こんなものだよねえ。
中央が一方的にシステムを変更し、その具体的な内容や意味について現場レベルにまで下達することはない。日本のお役所ではお決まりごと。役所だけでなく巨大組織では珍しくともなんともない。
ここで検疫官を問い詰めてもしかたがないともいえる。

これにて検疫官への凸は終了。
これ以上は無意味。
さっきのおじさんみたいに大声で吠えてもしかたない。

で、結論としては、現場の検疫官よりも、日々情報をチェックし、日本と海外の往来を実際に行っている旅行者のほうが、検疫やMySOSについては詳しいということだ。
現場の人間はMySOSの中身なんて知ったことではないという態度だ。
MySOSやファストトラックのシステムを作っているのは、中央の人間であり、現場の検疫官も、さらには旅行者もそのシステムに乗っかるだけ。
詳細や意味なんて知るだけ無駄ともいえる。
旅行者はただ指示されたとおりに登録し、検疫担当者は指示されたとおりにチェックしていくだけ。
システムにケチをつけても余計に時間がかかるのみ。

というか、もうMySOSをやめたらどうか。
たったこれだけのチェックをするのに、多くの人員を増やし、旅行者の手間も時間も増やす。
利用者の少ない福岡空港でさえ、担当者はけっこうな人数だった。
関空は2度利用しているが、もっと人数は多い。
羽田と成田はさらに多いだろう。
日本全国でどれだけの無駄が発生していることか。
よしんばMySOSならびにファストトラックを続けるのなら、一箇所でMySOSのQR読取りとパスポートの顔写真照合だけにすればいいのに。
タイでは以前のThailand Pass実施中はそのように運用していた。QRコードをスキャンしておしまい。そのThailand Passも7月1日に撤廃済みだ。もう意味がないとの判断だ。
日本はまだまだ続けるらしい。

日本入国

と、そんな煮え切らない思いを抱えながらも、検疫手続きは終了。

次は2階にある入国審査場へ。

日本人は自動化ゲートが使える。待ち時間ゼロ。
隣のブースで入国スタンプを押印してもらう。

8時25分、入国手続き完了。

階段を下ると、バゲージクレーム。

預け荷物はないため、そのまま税関へ。
機内で税関申告書が配られなかったため、その場で記入。
多少質問されたが、すんなりと通過。

8時28分、出口へ。

到着ロビーへやってきた。

日本に帰ってきた。

降機からここまでの所要時間は20分。

検疫にかかった時間は10分ちょっとだろうか。
検疫官への質問タイムがなければ、もっと短くなったはずだ。

たしかに検疫は楽になった。

昨年10月の関空帰国時は、空港検査などもあって大変だった。ファストトラックもなかった。
今年6月の関空帰国時は、ファストトラックを利用できて、20分ほどで通過できた。
今回の福岡空港帰国時はさらに早くなった。歩く距離は関空よりもかなり短い。
福岡空港での入国は楽勝だ。

むろん、入国後の移動は完全自由。公共交通機関も使える。

10月11日以降の日本入国とMySOS

2022年10月11日より日本の水際対策はさらに緩和される。

関連記事:日本開国:10月11日より外国人自由旅行解禁、入国者数上限撤廃、空港検査と自宅待機廃止

が、MySOSは継続となるはずだ。

タイからの帰国では、10月11日以降も実質的に何の変更もない。
現行措置のままだ。

ブースター接種済みであれば陰性証明書は不要。
MySOSとファストトラックは事前登録。
空港チェックイン時にはワクチン接種証明書とMySOS提示。
日本到着時には検疫で歩きまわって、MySOSの青色画面をひたすら提示。
空港検査と自宅待機は不要で、入国後は自由行動だ。
今回の入国とまったく同じ。

1日あたりの入国者数上限撤廃と外国人観光客のビザ免除再開と自由旅行解禁により、日本入国者は増えていくだろう。
空港検疫が混雑するのは不可避だ。
たしかに、MySOSとファストトラックで検疫はすごくスムーズになっている。
MySOSの青色画面を見せながら、歩くだけのことだ。
昨年までの大変さを思えば、この程度で済むなら御の字といえる。
が、そろそろMySOSは終わりにしたほうがいいと思う。

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