日本がお盆休み中のバンコク・スクンビット。
パンデミック前ならば、多くの日本人観光客が通りを歩いていた。
現状はどうか。
日本人観光客が増えてはいるが、昔のように道を歩けば日本人にぶつかるという状況には程遠い。
ぶつかるのは道の真ん中にたむろして往来を防ぐインド人グループとアラブ人グループばかりである。
ひたすらにインド人とアラブ人が増えた。
あと韓国人が多い。
ところどころでは中国語も聞こえてくる。
ナナからアソーク間にある有名ナイトスポットを回ってきた。
テーメーカフェ
地下にあるカフェへ降りるのは今年の6月上旬以来だろうか。
時刻は深夜0時頃。
いろんな欲望が渦巻く真夜中だ。
入場前には手指消毒を実施。検温はなかった。
女性はIDカードチェックあり。
客入りはぼちぼちといったところ。
女性の数はざっくり50人ほど。
営業再開直後はすかすかだったが、徐々に回復してきている。
客の8割から9割は東アジア系。
むろん日本人が多いけれど、韓国人も負けていない。
完全に判別はできないが、たぶん日本人と韓国人が半々くらいのように感じた。
日本人は単独ないし2人程度に対して、韓国人は3,4人のグループで来ているようでけっこう目立つ。
韓国人の勢いが強い。
あと、どこの国からはわからないが、中華系の客もいる。シンガポールとかマレーシアかもしれない。
そしてファランが数人。
これは以前から同じ。日本人ばかりの中でちらほらとファランが紛れているものだった。
さらには、アラブ系も見かけるようになった。
どうしていいかわからいのか、それとも誰にも相手にされないのか、ぽつねんと立っているだけだったが。
日本人一辺倒だったカフェもすっかり国際色豊かになってきた。
さすがにインド人は見かけなかったが、インド人が地下に降りてくるのも時間の問題かもしれない。
現時点でも日本人が最大顧客であることに変わりはない。
店内の共通言語は日本語である。
程度の差は大きいが、日本語を話す女性たちがほとんど。
ただ、韓国語を話す女性も増えているようで、時々韓国語らしき言葉が聞こえてくる。
テーメーで韓国語が日本語に取って代わることはないとは思うけれど、もはや日本語一辺倒でなくなったのも確かだ。
ちなみに言い値は相変わらずの2,500。
3,000と言われることもある。昼職はホテルでたまにしかここに来ないから特別だそうな。
交渉はできたりできなかったり。
相手によってはすぐに2,000に下がる。
が、全体的には強気のままだ。
帽子を被ってものすごく若作りしたおばさんは健在。
こっちの顔を指差してきて、あなた覚えているとか言われた。
思えば、初めてテーメーカフェに来たのが12,3年のこと。
あの帽子おばさんはその頃からテーメーカフェにいたような気がする。
そりゃあお互い年をとるわけだ。
路上バービア
スクンビット通りの路上名物といえば、怪しい衣服、怪しいおもちゃなどの露店だ。
最近では怪しい緑の葉っぱを売る店が増えた。衣服はブランドコピー品で違法だとしても、葉っぱは合法である。それが今のタイランド。
あと、かつてのスクンビット名物であった路上バービアもかなり復活してきた。
さすがに昔のようにチムチュムを出している店はなくなり、テーブルを並べてドリンクが飲める程度だ。近くに屋台があって、出前可能といった感じ。
テーメーカフェ付近にも路上バービアが多い。
テーメーカフェ内よりも外の路上バーのほうが楽しいくらいだ。
表向きは客として座っている女性と仲良くなり、そのまま連れて帰ることができる。
お値段は交渉だが、テーメーカフェ内よりは言い値が安いだろう。最初の一声は2,000と言われる。
テーメーカフェ内はいちおう女性しか仕事で入れないが、路上は誰でも自由。
テーメーカフェ周辺の立っていたり座っていたりする、ちょっと美人のお姉さま方は生物学上では男性であることが多いので要注意。
少し離れたところから見ると雌雄の決着がつかない。気をつけなはれや。
ナナ寄りの路上バーではアフリカ系女性もいる。
意外と日本人がわいわいと盛り上がっていたりとおもしろい。
路上バービアには中韓系の客はまだ少ないようなので、こういった場所では日本人が強い。
ソイカウボーイ
ソイカウボーイが復活してきた。
2,3店舗が閉じたままで、ほとんどの店が営業再開している。
通り内を歩く客も増えた。
ただ、パンデミック前に比べると、まだまだ寂しい。
通り全体はネオンサインぎらぎらで音楽も左右から溢れてくるが、盛り上がりは今ひとつ。
ファラン客が多い。
日本人もそこそこ。
通り抜けしやすい環境なので、一般的な観光客も入ってくる。
インド・アラブ系はもうどこにでもいる。
ソイカウボーイを抜けた先のクレイジーハウス側。
クレイジーハウスからスクンビット通りにかけてバービアが数軒あり。
路上バーも復活している。
アソーク通り側には路上バービアは出ていない。
ソイカウボーイ界隈が元のにぎわいを取り戻すにはまだ時間がかかりそうだ。
ナナプラザ
最後にナナプラザ。
ここはもう数ヶ月前からほぼ復活状態にあった。
1階奥のレインボー2は6月時点で営業再開済み。
2階と3階の間の階段踊り場脇にある店が新しくなってオープンしていた。
これで、ナナプラザ内の店はフルオープンといえる状態となった。
1階から3階まですべて営業。
ただ、店の移り変わりは激しい。
改築も多い。1階奥左側にはガラス張りのダンスフロアみたいになっているし、オブセッションが大きくなっている。
レインボー1はなくなり、別の店になっている。
熱心なナナプラザ好きではないので、もうなにがなんだかわからない。
パンデミック前の店名や立地を完全に把握している人がひさしぶりに訪れると変化にびっくりするのかもしれない。
ナナプラザ内の客は、ファランが一番多くて、次に日本人だろうか。日本人は以前よりも増えている。とはいえ、パンデミック前の日本の大型連休期間に比べると少ない。
目立つのはここでもアラブ系。インド人もいる。グループで騒ぎながら歩く。店にもグループで入るため、一気に香水の匂いがきつくなる。
なお、各バーの店先に掲示された営業可能は0時までとなっている。
どうやら表向きはいまだに0時閉店らしい。
でも0時を過ぎても普通に営業している。ネオンサインも音楽も全開だ。
最後まで残ったわけではないけれど、2時までは確実にやっているはずだ。おそらく2時半くらいまでは営業できそうな気配。
ナナプラザ周辺もにぎやか。
この界隈は完全復活といえよう。
まとめ
日本人観光客は思ったよりも少ない。
というか、韓国の勢いに押されている。
そして、インド・アラブ系の数の多さと押しの強さに日本は負けている。
いや無理に勝負などする必要はないが、ナナ-アソーク間における日本人の存在感はたしかに薄れつつある。
まあこの界隈を訪れる日本人観光客は単独行動が多いし、群れをなして行動はしない。
そもそも日本の水際対策の影響で気軽に海外旅行へは行けない状況だ。
これでは日本人観光客が大挙してバンコクに集まることはない。
それでも猛者たちはやって来る。
今のバンコクは普通に遊べる。ナナもソイカもテーメーも大丈夫だ。スクンビットの夜の灯りは消えない。