タイ入国規制緩和について、ピパット観光大臣がタイランドパス撤廃を提案するとの声明を出した。
Test&Goで国境を開放したが、外国人観光客が思ったほどはタイに入国してこない。
これはタイランドパス申請のために5,000バーツ以上の出費がかかるせいだ。
観光客のさらなる誘致のためにタイランドパスを撤廃しようと。
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ピパット観光大臣がタイランドパス廃止を提案へ
ピパット観光大臣がタイランドパスの廃止を提案すると、4月12日付けでThe Nation紙が報じている。
4月1日よりソンクラー県サダオにあるマレーシアとの陸路国境がオープンしたものの、マレーシアからの観光客の到着が予想よりはるかに少ないと地元の観光業界から不満が出ている。
マレーシアからの観光客がサダオ経由でタイに入国するには5000から7000バーツ払う必要があるとピパット観光大臣。
これには1回のPCR検査代、検査結果をまつためのホテル代、最低2万ドルをカバーする医療保険が含まれている。
要するにTest&Goでの入国条件を満たすために、各書類を揃えて、タイランドパスを事前申請する必要がある。
タイランドパスのための出費が、タイを訪問しようとする旅行者を阻んていると大臣はいう。
一部では300バーツの入国税のせいにする人もいるが、そもそも入国税はまだ導入されておらず、これは間違いだ。
入国税ではなく、タイランドパスに係る費用が旅行者の足を引っ張っているのだと。
そこで、ピパット大臣は、サダオにかぎらずタイに入国しようという外国人旅行者の気持ちを思い止まらせている費用を削減するため、タイランドパスの廃止を提案する。
提案どおりに決定すれば、外国人観光客がタイに入国するにはワクチン接種証明書とATK検査だけが必要となる。
大臣によれば、提案はソンクラン明けのおそらくは4月22日になされるといいう。
ただし条件があり、1日あたりの新規感染者が3万人未満かつ死亡者が1日100人未満であること。
参照:https://www.nationthailand.com/in-focus/40014451
タイ入国制限緩和の流れ
これまでの流れを見ておく。
まず、4月8日のCCSA本会議で5月以降の入国制限緩和について原則合意された。
関連記事:タイ入国制限緩和決定は先送りに、5月実施の入国規則計画について
主な緩和点は、タイ到着後のPCR検査を廃止して、空港でのATK検査に変更するというものだ。
ただし、正式決定はしていない。あくまで計画段階にすぎない。
計画に基づいた5月1日以降のタイ入国方法についてはこちらにまとめた。
関連記事:どうなる5月1日以降のタイ入国方法?タイランドパス申請はいつどのように?
計画では、たとえ到着時PCR検査がATKに変更されても、タイランドパスシステムは存続するものとみられる。
ピパット観光大臣は6月1日までにタイランドパスを廃止するという提案をすでに公言していた。
条件は、PCR検査とATK検査をあわせた新規感染者が5-6万人というものだった。
今回の発言では感染者3万人未満ということだが、これはおそらくPCR検査を用いた感染確認事例のことだと思われる。
4月12日の発表では、タイの新規感染者は19,982人。ひさしぶりに2万人を下回った。
死亡者は101人で、100人を上回っている。
CCSAの発表では、ソンクラン明けの状況を見てから、入国制限緩和について決定するとのことだった。
ソンクラン明けのCCSA本会議の日程は未定だという。
ピパット大臣の発言では、おそらくとエクスキューズをつけているが、4月22日に提案するとのことなので、4月22日(金曜)にCCSA本会議が開催されるという見込みなのだろう。
かりに4月22日にCCSA本会議が開催されるとして、新しい入国規則がどこまで正式に承認されるかはまだまったくわからない。
まずは先に保健省より提案のあった、到着時のPCR検査からATK検査への変更が第一となりそうだ。PCR検査廃止に伴い、事前のホテル予約も不要となる計画である。
もしもソンクラン明けの感染状況が落ち着いていれば、ピパット観光大臣によるタイランドパス廃止提案もなされるかもしれない。
タイランドパス申請でネックになっているPCR検査代とホテル予約が不要となるならば、もはやタイランドパス自体不要ではないかと。
医療保険加入要件がどうなるかはまだわからないが、医療保険も不要となれば、残りの必要書類はワクチン接種証明書のみとなる。
タイランドパスの意味はほとんどなくなる。
そうなればタイランドパスの撤廃も見えてくる。
CCSAが以前に発表したタイのエンデック移行化計画では、7月1日までにエンデックを宣言し、タイ入国制限はすべて撤廃するというものだった。
タイランドパスの終了も7月1日をめどとしていた。
ピパット観光大臣の提案がうまくいけば、もっと早い時期にタイランドパスが終了するかもしれない。
まずは、4月22日に開催されるであろうCCSA本会議に注目だ。
状況によっては、規制緩和の決定がまた先送りになる可能性もある。
過度の期待はせずに正式決定を待ちたいところ。
TATも規制緩和提案へ(追記)
TAT(タイ国政府観光庁)でも、4月22日のCCSA本会議にて入国規制緩和の提案を行うと予定であるとTAT長官のコメントをNBTが紹介している。
入国規制緩和には、タイランドパスの撤廃、到着時PCR検査をATK検査にに変更、医療保険加入不要などが含まれており、5月または6月頭に実施される可能性があるとしている。
やはり、CCSA本会議は4月22日開催予定のようだ。
・PCR検査のATKへの変更
・医療保険加入義務撤廃
・タイランドパス撤廃
ソンクラン明けの状況次第ではあるが、これらが提案され、CCSA本会議で検討されることになる。
おそらくは、Test&Goスキームの終了も議論されるだろう。
ワクチン非接種者に関しては、引き続き強制隔離の対象となるかもしれない。
いずれにせよ公式発表待ちだ。
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