11月1日タイ開国が実施される。
日本を含む46の国と地域からのワクチン接種済み旅行者は隔離無しでタイに旅行することができる。
この隔離無し入国の他に、11月1日にはサンドボックス計画による開放エリアが全部で17となることも正式決定した。
バンコクやパタヤの開放が実現する。
また、11月1日開放に合わせて、サンドボックス開放エリアにかぎり、夜間外出禁止は撤廃される。ただ、バーの閉鎖は継続となる。
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サンドボックス開放エリア拡大
タイの観光パイロット事業計画(タイ開国計画)はフェーズごとにわかれている。
10月現在では、パイロットフェーズとなっており、プーケット、スラタニー(サムイ島、パンガン島、タオ島)、クラビ(ピピ島、ンガイ島、ライレイビーチ)、パンガー(カオラック、ヤオ島)がサンドボックスによって開放されている。
次に11月から第1フェーズが開始される。
バンコクやパタヤなどを含む全部で17のエリアがサンドボックス制度で開放される計画だった。
10月21日に官報に掲載され、11月1日の第1フェーズ開始が正式決定した。
11月1日よりワクチン接種済み外国人旅行者に開放されるエリアは以下のとおり。
プーケットやバンコクのように県全体が対象となっていることもあれば、チョンブリのように県内一部エリアのみが開放対象となっていることもある。
クラビとパンガーは現在は一部エリア限定だが、11月1日からは県全体が開放エリアとなる。
・プーケット
・スラタニー(サムイ島、パンガン島、タオ島)
・バンコク
・サムットプラーカーン(スワンナプーム空港)
・パンガー(県全体)
・クラビ(県全体)
・プラチュワップキーリーカーン(ホアヒン、ノンケー)
・ペッチャブリ(チャアム)
・チョンブリ(パタヤ、バンラムン、ナジョムティエン、バンサレー、シーチャン島、シラチャー)
・ラノーン(パヤム島)
・チェンマイ(ムアン、メーリム、メーテーン、ドイタオ)
・ルーイ(チャンカーン)
・ブリラム(ムアン)
・ノンカイ(ムアン、シーチェンマイ、ターボー、サンコム)
・ウドンタニ(ムアン、ナヨン、ノンハン、プラジャクシルパコム、クムパワーピー、バンドゥン)
ラヨーン(サメット島)
・トラート(チャン島)
46カ国が対象とされる隔離無し入国と、サンドボックスは別の枠組みとなっている。
サンドボックス利用対象国に制限はなく、どこの国からでも参加できる。
ワクチン接種済みならば強制隔離はない。
ただし、事前に7泊分のホテル予約が必要で、エリア内限定で7日間滞在したのちにタイ国内を自由に移動できるようになる。
これまでのサンドボックスモデルをそのまま続ける形だ。
日本は隔離無し入国対象リストに入っており、ワクチン接種済みならば隔離は免除される。
日本からのワクチン接種済み旅行者にとっては、サンドボックスを利用する意味がない。
最初の1泊は事前予約しておいた特定ホテルに待機して検査結果を待つ必要があるが、陰性が判明すればすぐに移動は自由となるからだ。
サンドボックスのような7泊ホテル予約やエリア内滞在制限はない。よって、わざわざサンドボックスを利用する価値はまったくない。
隔離無し入国対象国リストに入っていない国からのワクチン接種済み旅行者が利用するのがサンドボックス制度となる。
バンコクやパタヤなど主要都市がサンドボックス入りしたことにより、海外からのフライトで到着したワクチン接種済み旅行者は、容易にサンドボックスが利用できるようになる。バンコクやパタヤでのサンドボックスを利用すればいいので、ワクチン接種済みであれば強制隔離施設を使う人はいないだろう。
なお、完全なワクチン接種を終えていない旅行者でもタイ入国は認められる。
ただし、AQ(政府隔離施設)ホテルで10日間の強制隔離を受ける必要がる。
もはや、ワクチン接種済みと非ワクチン接種済みでは、タイ入国に雲泥の差ができることになった。
バンコクやパタヤの夜間外出禁止令は終了に
サンドボックスでの観光開放エリアは、「ブルーゾーン(ブルーエリア)」とも呼ばれるようになった。
ブルーゾーンは、ワクチン接種率や感染状況や医療体制に基づいて安全とみなされるエリアのことだ。
国内観光客、外国人観光客に向けて、観光特区として安全性をアピールする。ブルーゾーン内で自由に安全に旅行して楽しんでほしいということだ。
現在、バンコクやチョンブリ(パタヤ含む)などのダークレッドゾーンでは、午後11時から午前3時まで夜間外出禁止令が出ている。
サンドボックス対象の17エリアにかぎり、10月31日午後11時をもって、夜間外出禁止令が解除されることが正式決定した。
実質的に10月30日の夜が最後の夜間外出禁止となる。31日の夜からは自由に行動できる。
11月1日から観光を推し進めていくのに夜間外出禁止令が出ているのでは話にならないという判断のようだ。
夜間外出禁止令の解除となるのは、あくまでサンドボックス開放エリアのブルーゾーンのみ。
バンコクは都全体が開放エリアとなっているため、すべての地区で夜間外出禁止令が解除される。
チョンブリ県は、パタヤとその周辺エリアが開放対象となっており、それら以外のエリアでは引き続き夜間外出禁止令が適用されることになる。
バーの閉鎖は継続
夜間外出禁止令は解除となるが、11月1日以降もバーやパブなどの娯楽施設は引き続き閉鎖とするよう命令が出ている。
バーの営業再開に備えた準備を進めよという段階だ。
当初の首相の声明では、バーの再開は12月1日まで実施するという話だったので、11月1日ではまだ早いということだおる。
また、レストラン店内でのアルコール提供再開についても許可するという命令は出ていない。
一足早く開放されたプーケットやサムイ島では、すでに店内飲酒が解禁されている。(サムイ島は認定された店舗のみ店舗飲酒可)
ブルーゾーン内での特別措置といった形だ。
11月1日から、バンコクやパタヤなど新たにサンドボックスに加わるエリアがブルーゾーンとしてアルコール提供が認められるかは不明だ。
ついにバンコクとパタヤ開放実現
延期に延期を続けてきたバンコクとパタヤの開放がいよいよ11月1日に実現する。
だが、首相の一声によって、指定国からの隔離無し入国がいきなり実現したため、もはやバンコクとパタヤの開放はすっかり霞んでしまった。
隔離無し入国対象リストに入っている国からの旅行者にとっては、サンドボックスは無用の長物となった。
タイ到着後、隔離無しにバンコクやパタヤなどに滞在できるからだ。
これまでがんばってきたのは何だったのかと拍子抜けしてしまう結果となったが、ともかく開放は実現する。
指定国以外の国からはサンドボックスは引き続き有効な手段だ。
エリアは限定されるが、強制隔離を回避して、バンコクやパタヤに滞在することができる。
バンコクやパタヤは、すべてのワクチン接種済み旅行者に対して開放されることになった。
これでパタヤの復活も始まるだろう。
ただ、肝心の夜の店の再開はまだ先の話だ。
12月1日にバーが再開すれば、本当のパタヤ復活が見えてくる。
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