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タイ国内情勢

来たれ金持ち外国人、タイ政府が富裕層外国人優遇措置を承認

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9月14日、タイ政府は、停滞する経済を後押しするため、長期ビザや税制優遇措置を含む「高い潜在能力(High Potential)」のある外国人を誘致するための措置を承認したと発表。
富裕層外国人の誘致を狙う。

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富裕層外国人優遇措置とビザ発給条件

優遇措置
・10年間の長期滞在ビザ(配偶者と子供も含む)
・ワークパーミット
・外国での所得への免税
・土地と不動産の所有権と賃貸権
・90日レポート免除
・外国人1人雇用につきタイ人4人雇用するルールを免除

ビザ申請対象4グループ
・裕福なグローバル市民:タイ国内で50万ドルの投資(国債ないし不動産)、過去2年間で最低8万ドルの収入があり、最低資産が100万ドル
・裕福な年金受給者:タイ国内で25万ドルの投資、過去2年間で最低8万ドルの安定して年金がある50歳以上の年金受給者
・タイで在宅勤務する専門家:タイ国外に雇用主がいる外国人労働者、5年以上の実務経験があり、過去2年間で最低8万ドルを稼いでいる
・高度専門家:未来のサービス、インフラ構築、ロジスティクスシステム、デジタルシステムなどの対象業界で働く専門家で、過去2年間で最低8万ドルを稼いでいる

優遇措置内容については、法律や規制の改正が必要となっている。
内閣は、関係する省庁や機関に協議するよう命令した。
また、税制上の優遇措置や、本来であれば5年後に失効しなければいけない土地所有などについて、5年ごとに見直しするという。
国にとって有益であり、適切であれば、延長される可能性があるとしている。

政府報道官によれば、5年(2022年から2026)以内に100万人以上の外国人投資家や専門家をひきつけ、1兆バーツ以上が経済に費やされるはずだと見込んでいる。この中には、投資増額が8000億バーツ、徴税増が2700億バーツが含まれる試算だ。

参照:https://www.bangkokpost.com/business/2181679/govt-approves-plan-to-lure-high-potential-foreigners-to-economy
参照:https://www.thaienquirer.com/32668/cabinet-approves-long-term-10-year-visa-to-attract-foreigners/

 

これは、以前から話が出ていた富裕層やハイスキルのノマド外国人をタイに誘致しようという計画を承認したものだろう。
スマートビザという呼び方もしている。

当初はノマド系ワーカーにとって朗報と言われたが、かなり厳しい条件となっており、実際には普通のノマドがビザを取得するのは難しそう。

いわゆる億り人なら、年齢に関係なくビザが取得できそうな条件だ。
10年滞在ビザはかなり大きいメリット。また90日レポートの煩わしさからも解放される。

投資家にもメリットあり。
コンドミニアムはこれまでも外国人の購入は可能だったが、土地まで購入可能となるのは大きな点。
たしかに投資目的でのビザ取得は増えるかもしれない。
ただ、中国から一気に投資が押し寄せてくる可能性も高そうだ。
土地も建物も次々に買われてしまうことも十分ありえる。
土地所有は5年で失効するという話もあって、そのあたりはタイ政府もちゃんと考えているようだが。

あと、最近マレーシアの外国人在住プログラムの要件が厳しくなったようで、マレーシアから撤退を考えている外国人長期滞在者が増えているという話をきく。
マレーシアからタイへ移住先を変更する人には朗報といえるかもしれない。

まとめ

計画自体は内閣が承認したが、詳細はまだ決定していない。
狙いは単純で、とにかく金持ち外国人に来てほしいというものだ。
貧乏バックパッカーや沈没旅行者や団体バスツアー観光客はもうごめんだ。これからは富裕層に好まれるタイにしていきたいという思いが込められているのだろう。
が、はたして計画どおり、5年で100万人の外国人がやって来るのか。1兆バーツも収入が増えるのか。
タイはそんな国なのか。
パタヤ沈没組としてはなんともやるせない気分になるとともに、たぶんうまくいかないだろうな、いやうまくいってほしくないなとも思ってしまうが、さていかに。

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