タイ開国計画では、10月1日にパタヤ、チェンマイ、ホアヒン、チャアム、バンコクがワクチン接種済み外国人観光客に開放されることになっている。
バンコクは11月への延期が伝えられているが、パタヤは10月1日開始のままだ。
現時点では政府承認されておらず、あくまで計画段階ではある。
パタヤの開放計画はパタヤムーブオンという名称で進められている。
地元の動向をみてみよう
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パタヤムーブオン10月1日実施へ進む
TAT(タイ国政府観光庁)パタヤオフィスでは、10月1日のパタヤ開放を予定どおり進めると発表。
計画は6月に始動しており、、これまで4ヶ月かけて準備を進めてきた。10月1日開始の準備は整っている。
開始条件は、開放エリア内の人口の70%がワクチン接種を終えていること。このためには、バンラムンとサタヒップの2地区で合計90万回分のワクチンが必要となっている。
パタヤではワクチン接種が進んでおり、80%がワクチン接種を受けた。
SOP(標準操作手順)を確立し、観光客受け入れ再開準備ができていることを証明する段階となった。
外国からの観光客は、完全なワクチン接種済みの証明書、陰性証明書、医療保険、滞在中3回のPCR検査が必要。
宿泊できるのはSHA+基準を満たしたホテルのみ。バンラムンには21のSHA+認定ホテルがあるとのこと。
(注:現時点ではSHAサイトを見ても、チョンブリ県にはSHA+認定施設は掲載されていない。SHA認定ホテルはたくさんあるが、SHA+認定には従業員の70%以上がワクチン接種を終えている必要がある)
ホテルから観光に出かける場合は、ガイド先導のもとシールドルートもしくはフレキシブルシールドルートを使い目的地へ移動する必要がある。
要するにツアー旅行だが、これは事前予約するかSHA+施設で手配しなくてはいけない。つまり、ホテルから自由に外へ出て、勝手に行動することは禁止だ。
感染拡大を防ぐためにはこの措置が重要と保健省は考えている。
TATによれば、これらの厳しい措置により、パタヤムーブオン開始当初には観光客はあまりやって来ないだろうとのことだ。少数の本当に旅行を望む人たちはやって来る。
ただ、感染状況が改善されれば、多くの旅行者が徐々に増えてくるだろうとしている。
参照:https://www.facebook.com/STVPattaya/posts/4569698826384349
特に目新しい情報はない。
SOPに関しては、報道や情報提供元によって、毎回のように微妙に話が食い違っている。不確かな部分が多い。
到着後3日間はホテル内隔離、その後はシールドルートで移動が認められることは確かなようだが。
今回の発表では、Sealed Routeのほかに、Flexible Seal Routeなるものが登場してきた。
柔軟性のある密閉ルートとはいかに。
事前に決められた特定ルートではなく、臨機応変に行き先を変更できるということなのか。
SHA+認定業者のガイド先導かつ訪問先施設はSHA+認定施設に限定される条件だとしても、行き先変更は自由に応じてくれるのか。
もしも、ナイトライフが再開して、クラブやバーがSHA+認定を受ければ、フレキシブルシールドルートを使ってガイド先導のもとでバーへの入店は可能なのか。
たぶんそれはなさそうな気もするが、疑問点は多々残る。
パタヤのホテル業界はパタヤ開放に気を揉む
次は地元のホテル業界の反応について。
パタヤ市のホテル経営者たちは、タイではいまだに深刻な感染状況が続いており、開国計画のもとで完全に再開する可能性について心配しているという内容だ。
東部ホテル協会会長は、パタヤの10月1日開放が計画どおりに政府が最終的に許可するのかさえ確信が持てないという。
現在は政府からの返答を待っている状態だ。
パタヤでは40軒以上のホテルが開放準備に参加しているが、完全な営業を再開することが可能かどうか疑問が残る。
現在の感染状況では、週末と祝日に訪れる国内観光客から収入を得ることしか期待できず、これではホテル運営費を賄うことができない。
感染拡大状況を警戒して、外国人観光客はタイに来ることをためらうのではないか。
パタヤを開放して、ホテルを完全営業再開しても、肝心の外国人観光が来ないのでは、ホテルとしては赤字になるだけというわけだ。
SOPに準拠するためには金と時間と人員をかけて準備しないといけないし、営業再開すれば人件費など費用も増えていく。
それでもホテル業界は外国からの旅行者がやって来ることを望んでいる。
特にヨーロッパからの避寒のために訪れる観光客に期待する。
政府が10月1日の再開計画にこだわって実行すれば、外国からの観光客を誘致する観光事業展開のスピードアップとなるはずだ。
参照:https://www.bangkokpost.com/business/2178687/reopening-jitters-strike-in-pattaya
本当に10月1日パタヤ開放が実現するのか、開放しても外国人観光客はやって来るのか、開放のためにホテルの完全再開準備を進めるべきなのか。
パタヤのホテル業界としても悩みどころなようだ。
でもパタヤ復興のためには、外国人観光客は欠かせない。なんとしてでも観光客には来てほしいというのが地元観光業者の心からの願いだ。
あちこちが廃墟と化しているパタヤの現状を見れば、いやでも理解できる。
なお、記事内では、パタヤ開放プログラムで到着した外国人観光客は空港から直接ホテルに送られ、パタヤとバンラムンとサタヒップのエリア内のホテルで3日間隔離されることになると報じている。
また、感染状況が改善されれば、より自由な移動が認められるようになるだろうとも。
より自由な移動というのがフレキシブルシールドルートかもしれない。それとも、プーケットサンドボックスのようにシールドルートは採用せずに自由行動を許可するようになるのかもしれない。
いずれにせよ、パタヤムーブオンプログラムによるパタヤ開放はまだ最終決定されていない。
CCSAの承認が必要となっている。
SOPの中身も決定していない。
まずはCCSA会議での検討結果を待つ必要がある。
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