タイ外務省が、さらなる外国人観光客のタイ訪問を促すために、観光ビザの滞在可能日数を延長する案を首相に提案するという。
また、ASQホテルの増加や入国制限緩和によりタイを訪問する外国人月2万人を目指す。
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観光ビザ滞在日数延長へ
現在、タイは外国人に対して観光ビザ(TR)の発給を行っている。
日本も発給対象となっており、すでに観光ビザを取得してタイに観光目的で入国した日本人もいる。
観光ビザでの滞在可能日数は60日。これは以前からずっと同じ。
イミグレーションオフィスで手続きをすれば、滞在期間の延長が可能だ。本来は30日となっている。
今回の外務省の提案では、この30日の延長期間を、さらに15日延ばそうというものだ。つまり延長期間を45日とする。
これは、タイ入国時の隔離検疫期間の15日を考慮したもの。
この案が承認されれば、観光ビザでの滞在可能期間は以下の通りとる。
元々の滞在期間60日+延長期間45日=105日
この観光ビザは、スペシャルツーリストビザ(STV 特別観光ビザ)とは別物。
STVの滞在期間は初回90日で、その後90日間の延長が2回まで可能で、合計270日となっている。
ただしSTVの発給は非常に厳しく、対象はタイ保健省が定める低リスク国に限る。日本は中リスク国のため、STV発給対象外だ。
観光ビザ(TR)は低リスク国でなくとも発給対象となっている。
今回の観光ビザの滞在日数延長案は、ロシアを含む56カ国が対象となるとのこと。
具体的な国名はロシア以外不明だが、日本も含まれると見られる。
すでに観光ビザで入国済み、もしくはこれから観光ビザでタイに入国する人は、合計滞在可能日数は105日となるはずだ。
特別観光ビザの270日に比べると短いが、それでも3ヶ月半の滞在が可能となる。
外国人入国の目標は月2万人
観光ビザの滞在日数延長といったさらなる規制緩和により、タイへの外国人観光客訪問が増えると、外務省では期待している。
現在、バンコクにあるASQホテルの部屋総数が15,000。
空き室状況となるが、1日あたり1,000人の外国人を受け入れることができる。
観光客であっても、ASQでの14日間隔離は必須だ。
また、事前にタイ大使館でCOE(入国許可証)を取得しないと、タイ入国は不可となっている。
外務省は、このCOEをオンラインポータルサイトでも取得できるようにした。利便性の向上に勤めているという。
ASQホテルの予約もオンライン可が進んでいる。
関連記事:ASQパラダイス開設
関連記事:タイASQホテルの予約がアゴダで可能に
タイは、パンデミックにより国際線の到着を完全にストップしたが、徐々に国境を開放。
これまでに45,000人の外国人が国際線フライトでタイに入国している。
月平均で1万人となる。
この数字は、ワークパーミット所持者やタイ人家族のいる外国人も含まれる。観光客はごくわずかだ。
外務省としては、制限緩和により、毎月2万人の外国人がタイにやって来ると期待しているそうだ。
参照:NNT
まとめ
たしかに、タイ入国に関わる手間は徐々に軽減されつつはある。
フライトは増えているし、COE取得もASQホテル予約もネットでできるようになってきた。
ASQホテルは、バンコクに120軒となった。(12月8日時点)
また、パタヤのALQホテルは10軒で、これもタイ入国時の隔離検疫施設として利用可能だ。
日本人は観光ビザの取得も可能。観光目的でのタイ入国はできる。
日本やヨーロッパから観光目的でのタイ入国者は実際に増えつつはあるようだ。
でも、14日間の隔離は必須のまま。これでは観光客も大幅増は見込めない。一般的な短期旅行者のタイ旅行は絶望的だ。
月に2万人の外国人入国といっても、やはり大部分は仕事や家族といった都合がある人が大半だと思われる。
かりに月2万人の観光客が来るとしてもあまりにも少ない。
2019年の外国人観光客数は3990万人で、月平均で330万人以上だった。
焼け石に水状態に変わりなし。まったくゼロよりはマシといったところか。
本当に徐々にしか状況は良くなっていかない。とにかく時間がかかる。
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