先日テパシットナイトマーケットを訪れたときのこと。
テパシット通り沿いのマーケット前にバイクを駐輪して、ふと、通りの反対側を見てみると、「米」と漢字で書かれた文字が目に入った。
あとの看板はすべてタイ語。
さらによく見てみると、店頭に吊るされた赤提灯には「寿司」「刺身」「料理」と書いてある。
どうやら、完全ローカル向けの日本料理屋であるようだ。
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日本料理屋ホッカイドー
店名はホッカイドー。むろん北海道のことだ。
正面からの店内を見やると、小綺麗な作り。
店内には、ビールとか氷とか日本語で書かれている。
この時は、ナイトマーケットに用事があったため、実際に食べることはできなかった。
後日、各フードデリバリーサービスをチェックすると、Grab Foodでの取り扱いが見つかった。
この店で間違いない。HOKKAIDOとアルファベット表記してある。
寿司、たこ焼き、サバ、丼もの、カレーなどなど一通りの日本食が並ぶ。
カツ丼89バーツ。カツカレー99バーツ。
ラーメンもあり。
トンカツが乗ったラーメンが89バーツ。
全体的にリーズナブルな価格設定。
店舗前には69バーツと書かれた看板もあるんで、おそらく店内飲食価格はデリバリー価格よりも少し安いと思われる。
まあ、テパシットまで行くのは面倒だし、とりあえずお試しで一品だけ取り寄せてみることにした。
選んだのはエビフライカレー。115バーツ。
カツカレーのほうが安いが、エビフライが食べたくなった。
タイでエビ料理は多いが、意外とエビフライは少ない。
ましてや日本風のエビフライはレアアイテムといっていい。
エビフライ好きなのだが、パタヤにずっと滞在していると、食べる機会があまりない。
パタヤビーチの売り子がエビフライを売りに来ることがあるけれど、エビは小ぶりだし、ソースは甘いチリソース系だし、どうにも日本のエビフライ感がない。
日本風のエビフライが食べたいのだ。
ついでにカレーも試してみたい。
以前、ソイコーパイにあるローカル日本料理屋でエビカレーをオーダーしたら、海老の天ぷらがカレーライスに乗っていたことがある。いや、たしかにメニューにはTempuraと書かれていたんで、間違いではない。
でも、本当にカレーに海老天をのせるかね。
ホッカイドーのエビフライカレーのメニュー写真は、エビフライで間違い無さそうだが、現物を見るまでは安心できない。
オーダーしてから30分ほどかかって料理が出前されてきた。
エビフライカレー
エビフライがどん。その下にご飯。
カレールーは袋に小分けされている。
まずは安心した。
本当にエビフライだった。
ちゃんとパン粉を付けてフライにしたエビフライである。
でも、エビフライのうえに甘めのソースがかかっているのは、ちょっといただけない。
まあ、他のローカル向け日本料理屋でも、カツカレーのカツのうえにソースがかかっていることが多いんで、これがローカル向けの味付けなのだろう。日本人が文句を言ってもしょうがない。
が、エビフライ自体はきちんとした日本流の調理方法で、思ったよりもエビも大きかった。
ぷりぷりした巨大エビフライとまでは言えないが、ビーチで売られている小さなエビフライよりはよっぽどいい。
久しぶりに食べたなあ、エビフライ。
カレールーは量少なめ。
これは予想していたが、やっぱりルーは甘口だ。
ローカル日本料理屋のカレールーは甘いのが基本。タイ人の好みに合わせているのだろう。
普段は唐辛子たっぷりの激辛料理を食べるのに、日本式カレーとなると激甘となるのが不思議。
まあ、実際には甘口と小辛くらいの間の辛さレベル。
味は、もろに日本のインスタントカレールーのもの。たぶんバーモント系。
それだけに安定感はすごい。懐かしい味でもある。
エビフライとカレーの組み合わせはいいよね。
カツカレーはパタヤでもちょこちょこ食べるし、カレー自体もたまに自炊もする。
でも、エビフライを自炊するのは面倒くさい。
本当にひさしぶりにエビフライカレーを食べた。
でも、やっぱりエビフライにかけられた甘いソースと、甘いルーでは物足りない。そもそもご飯の量に比して、カレールーが足らない。
そこで、冷凍してあった余り物の自作カレーを解凍。
通常の3分の1くらいの量だったので、ちょうどいい。
ぬお、うまい。
辛口のルーが、エビフライにかけられたソースの甘さを吹き飛ばしてくれた。
エビフライとカレーとご飯のトライアングル音が清らかかつ高らかに口から脳内にかけて鳴り響く。
木村健悟のトライアングルスコーピオン並の決まり具合で舌と心を締め付けられた。
これだよ、これ。
これが真のエビフライカレーだよ。
別にローカル日本料理屋のカレーライスが悪いわけではない。
日本人向けの味付けを求めてはいけない。
一般的なタイ人の味覚と嗜好に合わせて、それもなるべく低価格で提供するのが、ローカル日本料理屋というもの。
カレーにしても、玉ねぎを延々と炒めて、さらに数十分も煮込むといった面倒な作業をいちいちしてられない。
だから、ホッカイドーのカレーに味付けには文句はないし、エビフライの上の甘いソースにも何も言わない。
こういうものだと思って食べれば、全然不味いわけでもない。
地図
テパシット通り沿い。ナイトマーケットの真ん前にある。
「米」の字を頼りに行けば見つかるかと。
パタヤ中心部からは遠い。わざわざここまで日本料理を食べに来る必要はないように思う。
ナイトマーケットか、近くにあるアウトレットモール訪問のついでに行けばいいかと。
営業時間は、午前10時から深夜3時までとのこと。
調べてみると、どうやらホッカイドーはパタヤにもう一店舗ある。
ノースパタヤのスクンビット沿い。
ひょっとしてチェーン店なのかもしれないが、詳細は不明。
まとめ
まさにローカルタイ人向けの大衆日本料理店のため、日本レベルの味を求めてはいけない。
個人的にカレーのリピートはしないだろうけど、他のメニューは今度試してみたい。
焼き鯖とたこ焼きかな。
あとハンバーグもあるんで、それも気になる。日本式ハンバーグだったら嬉しい。
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