タイのラーメンチェーン店であるOishi Ramen。
正しい発音は知らない。オイシーラーメンかオイシラーメン。
これといって芳しい評判は日本人から聞いたことがない。
たぶん、多くの日本人はわざわざ行かない店なのだろう。
わたしもそうだ。これまで一度も食べたことがない。
タイ人からもOishiラーメンの評判は聞いたことがない。
タイ人が好きなラーメンチェーン店は8番ラーメン。
8番ラーメンはいつも客でにぎわっていて、Oishiラーメンはいつもがらがらの印象だ。
でも、Oishiラーメンが潰れたという話も聞かない。
不思議な店だ。
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センタンパタヤのOishi Ramen
先日、セントラルフェスティバルパタヤビーチで何を食べようかとフロアをさまよっていた。
ここは日本食も洋食もファストフードも一通り揃っている。
ほとんどはチェーン店系の無難なレストランばかりだが、便利といえば便利。
でも食べたいものが特にない。
ひさびさに8番ラーメンの餃子セットにしようかと思っていたところ、ふと、Oishiラーメンが目に入った。
センタン内でずっと営業しているが、これまでは基本スルー。
でも、Oishiラーメンのプロモーションメニューがちょっと気になった。
バリュー価格!
天ぷら豚骨ラーメン119バーツ。
29バーツ足せば、餃子とドリンクのセットを付けられる。
席は空いているし、腹も減ったし、ちょうどいい。
初のOishiラーメン入店。
綺麗な店内である。
日本語でラーメン店の由来とモットーみたいなものが掲示してある。
絶対おいしいと自信満々である。
メニューにも、美味しいラーメンと大書。
メニュー写真の豚骨やムークロップはおいしそうに見える。
鮭らしきものが乗せられたラーメンもあるなあ。
メニューの中を見ると、ラーメンや焼き飯や天ぷらなど。
今回はプロモーションの天ぷら豚骨ラーメンと決めていたのでさくっとオーダー。29バーのセットもつける。
天ぷら豚骨ラーメンセット
まず緑茶から。
はい、タイ旅行者なら誰しもが通過儀礼として味わったことがあろう、砂糖入りのお茶です。
予備知識なくストローで一気に口に入れると、日本人の舌と脳みそは予想していなかった甘さにパニックになる。
まあ、慣れれば、この甘い緑茶でもそれなりに飲めるようなるが、最初はびっくりする。
そもそも、Oishiグループは、この甘い緑茶が大ヒットして有名になったようなもの。
タイ人にはこの甘いお茶が受け入れられるのだからしょうがない。
なお、このお茶はおかわり自由となっております。少なくなったら、店員がサービスでリフィルしてくれる。
蛇足ながら、最近ではちゃんと甘くない緑茶のペットボトルも販売されている。ペットボトルの蓋の色が白いやつが甘くない目印。
ついで、ラーメンの登場。
ラーメンの上に、海老天ぷらが乗っかっている。
一つはすでにスープの中に沈みんでいて、衣がふにゃふにゃ。
もう一つはかろうじて衣が生きているので、素早くサルベージしておく。
スープは豚骨系だろうけど、なんだかふわふわて曖昧な味。脂多め。
やっぱりぬるい。
白髪ねぎとコーン入りだ。
麺は茹ですぎか。
コシのない麺で、なんだかふにゃふにゃした食感となっている。
でも、タイのローカル向けラーメン屋ってだいたいこんな感じ。
スープぬるめで、味に深みはなく、麺は柔らかい。
海老天ぷらは、いたって普通。
スープで衣が侵食されていなければ、それなりに食べられる味。
ラーメンに天ぷらという発想は日本人にはないよなあ。
ちなみに、パタヤのローカル日本食屋では、カレーに天ぷらという組み合わせもあった。
関連記事:ソイコーパイのローカル向け日本料理食堂で、エビ天ぷらカレーを食べる。79バーツ。
なお、この日本料理屋は、現在でも営業しているのを確認した。
ラーメンの看板も上がったままだ。
餃子は、餡が完全にペースト状になっていた。焼き餃子ではなく揚餃子。
揚げ加減はちょうどよかった。
餃子のタレは、いわゆる照り焼き系のタレで、少々甘ったるい。
そういえば、Shabushiの餃子のタレもこんな感じだったような。
おそらく、タイ人の味覚にはこのほうがマッチするのだろう。
でも、8番ラーメンの餃子はきちんとした焼き餃子でタレもちゃんと日本式。まあ、タイ人は唐辛子なんかを大量にぶちこむが。
甘くするのか辛くするのかどっちかにしてほしいが、タイ人は甘くて辛いのが好き。
いやまあ、わたしの味覚もかなりタイ人寄りになってきているし、このOishiラーメンがとりたてて不味いとは思わない。
むろん、あっさりと完食。
サービス税もなく、支払いは148バーツ。
パタヤで食べられるラーメンが、ここしかなければ、また来るかもしれない。
でも、いかに日本食不毛の地といわれるパタヤでも、もうちょっとマシなラーメンは他でも食べられる。
ましてや8番ラーメンは同じセンタン内にある。
Oishiラーメンのリピートは無し。
センタン地下には、日本の一風堂まで出店している。
ただ、あまりにも高い価格帯のため、食べに来ることはないと思う。
パタヤで日本式ラーメン屋なら、ターミナル21の幸楽苑がちょうどいいんじゃないかと思う。
関連記事:らーめん幸楽苑@ターミナル21パタヤ。中華そばはまさに懐かしい日本の味。
ローカル系では、サードロードにある侍ラーメンに期待。
関連記事:サードロードの新しい日本ラーメン屋 Samurai Ramen(侍ラーメン)
が、新規オープン直後にパンデミックが発生し、長らくクローズしていた。一時期再開したが、最近はまた閉まっているようだ。
結論
Oishiラーメンは、タイ人がタイ人のためにタイ国内でラーメンを提供している店である。
タイ人向けの味付けにアレンジするのは当然のこと。
それを外野の日本人がうだうだう言うのは余計なお世話というものだ。
でもやっぱり素直に8番ラーメンにすればよかった。
タイ人にも受けて、日本人でも充分許容範囲でおしいく食べられて、かつ価格も安いという8番ラーメンって偉大な存在だということが、Oishiラーメンを食べてみて、今さらながらに実感した。
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