4月3日。
日没が迫るパタヤビーチの様子を見てきた。
同日朝に公布されたチョンブリ県の新しい規制では、県内のすべてのビーチを封鎖するとあった。
関連記事:パタヤ規制強化施行。ホテル閉鎖、ビーチ閉鎖、パタヤへの出入りに検問所。
実際にはどうだったのか。
そして外出禁止令が実施されるパタヤの夜はどうなるのか。
日中の街の様子や両替レートも合わせて軽くレポート。
パタヤ市内と両替レート
3日の夜から外出禁止令が実施となる。夜10時から朝4時までは一切の外出が禁止される。
まだ夕方のため、街の様子は特に変わらない。
週末金曜日ということもあるのか、セカンドロードは交通量が少しだけ多めかもしれない。
いや、それでも往時の交通量に比べたら、がらがらもいいところだ。
センタンは一部店舗をのぞいてクローズしており、普段なら車であふれる駐車場出入り口は一台の車もとまっていない。
ちなみに、センタンのレストランはテイクアウトのみで営業。ドライブスルーでオーダーして持ち帰りできるようになっている。
両替レートはバーツ安傾向にある。
TTカレンシーは以下のとおり。
1万円=3012バーツ
先月上旬に一時期3000台に乗っていたが、その後は2900台で推移していた。
ここにきて、また3000へ回復。
タイのみならず世界的に危機的な状況にあるが、やはりバーツのレートは常に気になるもの。タイ好きとしては習性といってもいいほどだ。
ごく普通の日本在住タイ好き旅行者にとっては、3000を越えたところで両替しておきたい。
が、現在はタイへ旅行するなんてとてもじゃないが不可能な状況。
でも両替したい。
関連記事:急激な円高到来。日本からタイへ国際送金してバーツ両替しておく。
以前にも紹介したが、タイの銀行口座を持っているなら、トランスファーワイズという国際送金サービスを使うのがいい。
高レートのまま、安い手数料で、日本からタイへさくっと送金できる。わざわざ銀行窓口に行く必要はなく、日本のネットバンキングを使えばいい。平日なら15分から30分もあればタイへ着金するはずだ。
タイに自分名義の銀行口座がないならば、誰かタイ在住の知人友人あてに送金してプールしておいてもらうのもいいかもしれない。信用できる相手限定となるが。
送金先は誰の銀行口座でもかまわない。相手の銀行名と口座番号がわかっていれば送金可能だ。
送金依頼を受けても、ものの30分で相手の口座に送ることができる。
これまた信用できる相手だけに送金すべきであろうが。
パタヤビーチに陽は落ちて
市内の様子を見てから、パタヤビーチへ。
夕刻。
パタヤビーチは閉鎖されてはいなかった。
パラソルはたたまれ、ビーチチェアは片付けられている。海の家的な営業は不可のようだ。
が、人はビーチに入っていける。閉鎖はされていない。進入禁止のロープも張られていない。
警察署前の遊歩道もビーチも普通に人が歩いている。
数は少ないが、たしかにビーチに人がいる。
これまた少数ながら泳いでいる人も見かける。
それにしても砂浜が広くなった。見渡すかぎりの砂浜だ。
人がいないものだから余計に広く、そして綺麗に見える。
昔のパタヤは寂れた漁村だったとよく言われる。
現在のパタヤビーチは、人の少なさでいえば、たしかに寂れた漁村である。
仕事を終えてちょっと涼しくなったビーチで地元住人たちが一時の安らぎを得ている。そんな雰囲気すら漂っている。
むろん寂れた漁村のビーチがこれほど整備がされていることはないだろう。
今のパタヤビーチはよく整備されている。
改修工事を終えて、砂浜が広くなった。そして観光客が激減して、ゴミも減り、見た目は綺麗な砂浜へと生まれ変わった。
どこかまだあまり知られていない秘境のビーチのようだ。
でもここは紛れもなく世界に悪名を轟かせているパタヤビーチなのだ。
中国人団体客がいなくなり落ち着いた雰囲気となったパタヤ。
それは心地よかった。
でも、中国どころか世界中から観光客が来なくなってしまった。
ついにはタイ全土に非常事態宣言である。
ここまで急激に変わるものなのか。
あまりの変化の早さに愕然とする。
なんだかいたたまれない気持ちとなり、ビーチを後にする。
振り返ると夕陽がまぶしい。
閉ざされた1本のパラソル。
誰が置いたのたか、そして誰も座っていない椅子と机。
なんだか無性に寂しくなった。
人がいないパタヤビーチはパタヤじゃない。
静かなのもいいが、やっぱり喧騒がほしい。
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パタヤの夜の今
おっと、まずい。
感傷にひたっている余裕はない。
もうすぐ6時だ。
アルコール販売時間制限にかかってしまう。
今晩の酒を調達しておかねば。
セブンイレブンの張り紙を見ればわかるように、現在のパタヤではアルコール販売時間制限が厳しくなっている。
午前11時から午後2時までと午後5時から午後6時までしか購入できなくなっている。本来は24時間営業であったコンビニでも現在は一日のうち4時間しか酒が買えない状況になった。
(追記:その後営業時間は変更になっている。午前4時1分から午後10時までの営業)
バーが閉鎖して久しい。外出禁止令もある。夜は部屋でおとなしく酒でも飲むしかないのだ。
これが現在のパタヤである。
外出禁止となる午後10時を過ぎると、車の音はまったく聞こえなくなった。
いくらバーがクローズしていたとしても、車は多少なりとも走っていたものだ。特にマフラー改造系のバイクが夜中に走っているとかなり目立つ。
それがまったくなくなった。
夜はほぼ完全な静寂状態だ。
静かに過ごせるのはいいけれど、やっぱりこんなのはパタヤじゃない。
夜中に静かに酒を飲んでいると、また急に寂しくなってきた。
パタヤにあの狂騒と頽落の日々が戻ってくるのは、はたしていつになるのだろうか。
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