タイの東部経済回廊(EEC)の重要なインフラとして、3空港高速鉄道計画が立てられている。
ドンムアン空港・スワンナプーム空港・ウタパオ空港の3つの空港を高速鉄道で結ぶ計画だ。
高速鉄道はパタヤにも駅を作る予定で、パタヤ市ではモノレール建設計画を立案し、高速鉄道駅とバリハイ埠頭を結ぶ路線を考えている。
が、どちらも絶賛遅延中。というかいまだに1ミリも線路は作られていない。
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高速鉄道工事開始は1年遅れに
東部経済回廊事務局長の話によれば、3空港を結ぶ高速鉄道の建設は予定より1年遅れになるという。
投資委員会からの承認を待っており、今年の建設開始はできない。
建設には4年がかかる。
来年2024年に着工すれば、予定より1年遅れの2028年には開業するだろうとのこと。
参照:https://www.nationthailand.com/thailand/economy/40028954
ドンムアン-スワンナプーム-ウタパオ高速鉄道は、バンコク、サムットプラカン、チャチュンサオ、チョンブリ、ラヨーンの5県にまたがるルートだ。
停車駅は、ドンムアン-バンスーマッカサン-スワンナプーム-チャチュンサオ-チョンブリ-シラチャー-パタヤ-ウタパオの計9駅を予定している。
列車の最高速度は時速250キロメートル。
なお、今年1月の政府副報道官の話では、2029年までには完成する予定とのことだった。
今回の東部経済回廊事務局長の話では、1年遅れでも2028年開業予定。
すでに運行しているエアポートレイルリンクとSRT高架鉄道ルートはともかくとして、肝心のスワンナプーム空港からパタヤ・ウタパオ空港方面への工事はまったく行われていない。
はたして完成は、2028年になるのか、2029年になるのか、それとも2030年以降になるのか、はたまた計画だけで終わるのか。
パタヤモノレール計画
パタヤ市内の交通渋滞緩和と、3空港高速鉄道ならびに東部経済回廊にあわせて、モノレール建設計画を進めている。
先日も公聴会が開かれたばかりだ。
全部で4路線を導入して、パタヤ市内の交通渋滞に対処する。
グリーン、イエロー、パープル、レッドの4路線だ。
計画としては、まずは全長9.9kmのグリーンラインから建設するとしている。
グリーンラインの路線計画図
高速鉄道パタヤ駅を起点に、ターミナル21脇を通り、セカンドロード沿いに進み、最後はバリハイ埠頭まで結ぶ。
計画は3段階で実施。
フェーズ1(2021年から2026年)は、グリーンライン建設と並行して、イエローラインも進める。
フェーズ2(2027年から2031年)は、パープルライン。
フェーズ3(2032年から2036年)は、レッドライン。
現在はフェーズ1の段階にあたるわけだが、そもそも高速鉄道パタヤ駅の場所もまだ正式には決まっていないし、高速鉄道の工事も始まっていない。
それ以前に、パタヤではまだモノレールにするのかトラムにするのか、そういった根本的なことを決定していないうえに、今はまだ公聴会を開催している段階だ。
フェーズ1にすら入っていないといえる。
フェーズ1の期限である2026年までにイエローラインが完成するとは、パタヤ住民の誰一人として信じていないだろう。あと3年しかない。
まあ、タイでは工事さえ始まってしまえば、ディレイしつつもそれなりに進行していくもの。
気長に待っていれば、そのうちセカンドロードをモノレールで移動できるようになるかもしれない。
高速鉄道も完成すれば、スワンナプーム空港から鉄道とモノレールでパタヤまで移動できるようになるわけだが、はて、いつになることやら。
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