規制緩和がゆっくりと進んでいるタイ。
市中ならびにショッピングモール内のレストランの店内飲食が可能となったが、それでも営業再開していない店も決して少なくはない。
里帰りした従業員がパタヤに戻って来ないとか、新たな営業基準への準備が整っていないとか、再開しても客が来ないだろうとか、アルコール提供が禁止のままでは売り上げが見込めない、などなど理由は様々だ。
苦しい状況の中、営業再開を果たしたレストランもある。
Sailor Bar & Restaurant
ビーチロードのソイ8にある有名レストラン。
訪れたことのある人は多いはず。
このブログでも何度も取り上げている。
好立地のわりに良心的な価格とそれなりの味と量が売り。
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ブレックファーストとコルドンブルーとTボーンステーキあたりが王道だろうか。
3月下旬のバー閉鎖命令と非常事態宣言を受けて、セイラーバーも閉店を余儀なくされていた。
レストラン自体はテイクアウトのみ営業可能だったが、それもせずに閉店していた。
店内飲食再開後もしばらく休業状態だったが、6月1日にようやく営業再開の運びとなった。
店内に入ってすぐに、検温と手指消毒。
さらに、Thai ChanaによるQRコード読み取りチェックインが必要。スマホがない場合はノートに名前と電話番号を記入する。
セイラーバーレストランは手前がバーコーナーで奥がレストランという作りになっている。
バーカウンター部門は荷物や資材が積まれたまま。
奥のレストランのテーブルは、ソーシャルディスタンス仕様となっており、パーティションで区切られている。
バーカウンターは閉鎖されているが、テーブルはいくつか残されていて、食事も取れる。
昼過ぎの訪問で客はゼロ。わたし一人だった。
スタッフはけっこう多い。サービススタッフだけで6,7人はいる。以前よく見かけたトムボーイスタッフは元気そうにかけまわっていた。あとのおばさんは暇そう。
顔なじみのおばさんいわく、2ヶ月休んでいたと。「ナーンマーク(めっちゃ長った)」と嘆息していた。
70バーツブレックファースト
さて、現在は再開記念プロモーションで一部メニューが安くなっている。ガパオといったタイ料理のみで、洋食は対象外みたい。
今回食べるものは予め決めてあった。
セイラーバー名物のブレックファーストだ。
卵料理が選択可能。スクランブエッグで。
コーヒー、オレンジジュース。
トースト、バターとジャム。
ソーセージ、ハム、ベーコン、卵料理、サラダ少々。
決して上等な品でもないし、特段量が多いわけでもない。
コーヒーもインスタントに毛が生えた程度のもの。
でも、お値段変わらず70バーツ。
徐々に値上がりしてきているが、それでも安い。
この立地でこの低価格は素晴らしいと素直に思う。
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厳しいビーチロード周辺の事情
が、外国からの旅行者が来れなくなったパタヤのビーチロードという立地が今では逆に仇になっている。
客が集まらない。
もしも、ソイブッカオ界隈にあったら、もっと流行っているだろう。暇な長期滞在ファランたちがこぞって訪れるはずだ。
実際、ソイブッカオにある洋食屋のChunky MonkeyやHungry Hippoは、とっくに営業再開して客もそこそこ集まっている。
Chill Innなんかでもファランがだらだらと座って時間を過ごしている。
ステーキ屋のSurprise!も人気。満席もざら。
サードロードのステーキガオライは、すでに再開済みでファラン客もちゃんと戻ってきている。
ソイブッカオからサードロードにかけてのファラン向け人気店は今でも強い。
が、長期滞在ファランたちは、ビーチには行ってもビーチロード付近で食事はしない。いや、不良系ファランはビーチにすら行かない。ソイブッカオ界隈でだらだらしているだけだ。
よって、ソイ8という好立地にもかかわらず客が誰も来ないことになってしまう。
ましてや、現在は店内でのアルコール提供が禁止されている。
セイラーバーに夜に訪れたことがある人はわかるだろうが、夜はバー部門が大盛況。
短期長期を問わずファランたちで大賑わいだ。
ビールもカクテルも比較的安く、洋食もついでに安く食べられる。夜な夜なファランたちが集っていたものだ。
しかし、アルコール提供無しの食事だけとなると、わざわざここまで訪れる長期滞在者は少なくなってしまう。
こんな調子でビーチロードやセカンドロード周辺のいわゆるツーリストエリアの店舗は苦しい状況にある。そもそも再開すらしていない店が多い。
それでも徐々に営業するレストランは増えてきているが、どこも客足は少ないまま。
外国人観光客の受け入れ再開は、まだまだ先の話になりそうだ。
現地の飲食店経営者は、まずは店内のアルコール提供再開を切望している。
客側である長期滞在者たちの願いも同じ。
店内で酒が飲めるなら店に行ってもいいと思っている人は多い。
店で飲めないなら、家で食事すればいいやとなっている。
頼みの綱はタイ人国内旅行者となるが、タイ人はパタヤに遊びに来ても、こういった外国人向けのレストランにはほとんど入ってこない。
セイラーバーとしても、タイ料理のプロモーションを行い、タイ人客を呼び込もうとしているのかもしれないが、しばらくは厳しい状態が続きそう。
タイの外国人短期旅行者受け入れ再開がいつになるのか、現時点ではまったくわからない。
10月あたりが一つの目処とはなっているが、さらに遅くなる可能性は充分ある。
本格的に旅行者が戻ってくるまで、どれだけの店が持ちこたえられるだろうか。
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