ソイブッカオにある典型的なゲストハウスを紹介しよう。
そもそもゲストハウスとは、簡易宿泊施設のことで、主にバックパッカーのような節約型旅行者を相手にしている安宿のことだ。
カオサンなどではゲストハウスにドミトリー(一部屋にたくさんベッドが置いてあって、シャワートイレも共同で使う)が備わっていることがほとんどだが、パタヤのゲストハウスでは個室がメイン。
こうなると、格安ホテルとの区別が曖昧になってくるが、やはりゲストハウスとホテルでは、レセプションの対応やサービスに差があるもの。
まあ、基本的にはベッドがあって、シャワーがあって、エアコンもついているんで、宿泊するという観点では、ゲストハウスでもホテルでも大差はない。とにかく寝られればそれでいいという人向けだ。
パタヤのゲストハウスは、エアコン付き個室で1泊500バーツ前後がおおまかな相場となっている。
ローシーズンともなれば400バーツまでディスカウントされることも多い。
ファンだけの部屋なら300バーツ以下まで下がる。
この価格でもホットシャワー、冷蔵庫が付くのは当たり前。
タイ人向けの200バーツ以下の宿は、水シャワーでエアコン無しとなる。
今回選んだのはBRゲストハウス。
税込みで450バーツほどだ。
きちんと予約してから向かった。
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BRゲストハウス (BR Guest House)
場所は、ブッカオ南側のパタヤ市民病院前の路地を入っていったところ。
ちょっとわかりづらい。
外観
きちんとロビーがある。
ブッカオ通り沿いにあるようなゲストハウスは、1階が店舗になっているところが多い。
12時過ぎに訪問。レセプションに人はおらず、奥からおばさんが出てきた。
まず、予約の有無を聞かれる。
予約していると言うと、すぐに空いている部屋の鍵をぽんと渡してくれた。
パスポートチェックも名前の確認も無し。
驚愕のチェックインシステムだった。これまでアジアやヨーロッパの宿に数限りなく泊まってきたが、こんなのは初めて。
予約の有無にかかわらず、チェックインは早めに行ったほうが良さそうだ。ただし、早すぎると宿には誰もいないかも。
また、夜間は無人となるため、到着が遅くなる場合も注意が必要。予約していても到着時間を連絡しておいたほうがいい。
なお、他のゲストハウスも似たようなもので、夜間は無人となるケースがほとんど。レセプションがバーカウンターを兼ねているようなところは夜中でも大丈夫だ。
エレベーター無し。階段のみ。これはゲストハウスならどこも同じ。
客室フロアへの入り口は夜間オートロックとなっている。
渡されたカードをかざせばオープンする仕組み。
夜間のフロントは無人となる。何か問題があった時は、電話して呼び出すしかない。
スタンダードダブルルーム
予約したのはスタンダードダブルルームだ。
が、予約の確認すらしておらず、果たしてこれがスタンダードダブルルームなのかはっきりしない。
まあ、一番下のグレードだし、間違いないとは思うが。
カードを挿すと電気が流れるシステムなのはちょっと意外。
部屋は狹い。
一応ダブルベッドだが、クイーンサイズよりもさらに小さいかも。
ベッド脇にサイドテーブルはあるが、読書灯はない。
テレビ台とブラウン管テレビと冷蔵庫
冷蔵庫の中身はゼロ。ちなみに、無料の飲料水も無い。他のゲストハウスでは一日1本くらいが普通。
クローゼットは大きい。中にセーフティボックスあり。きちんと使えた。誰かが残していったであろうハンガーもあり。先人に感謝しましょう。
化粧台と椅子あり。
なんとかパソコン作業はできるが、近くにコンセントがない。
コンセントはベッド脇とテレビ裏にあって、数はそれなり。
サイドテーブル上でパソコンを使うとか、延長コードを買ってくるとか、創意工夫して乗り切りましょう。
コンセントの数が足りないのはゲストハウスの常だ。三叉ソケットは持ち歩いておくのがベター。タイの場合、日本のものがそのまま使える。
エアコンは、やや効き目が悪い。たぶんフィルターの掃除もしてなさそう。設定温度を下げれば、涼しくなります。
部屋全体的に老朽化しているが、それほど不潔な感じはしない。まあ、至って普通のゲストハウスですな。他のゲストハウスも設備的には似たり寄ったりです。
浴室内
こっちは、かなり傷んでるなあ。
でも、こんなもんでしょう。
洗面台、トイレ、シャワー。仕切りなんてものはないので、シャワーを浴びると床はずぶ濡れです。
シャワーの温度と水圧は低め。汗が流せればそれでいいんですよ。
ちなみに、アメニティは、石鹸1個とトイレットペーパー1個のみ。うん、シンプルでよろしい。
この割り切り方がゲストハウスなのだ。
歯ブラシやシャンプーなどは自前で用意すべし。
バスタオルは2枚用意されている。破れている箇所があるのもお約束。でも、きちんと洗濯はされてますね。体が拭けたらそれでいいんですよ。
バルコニー
なんとバルコニーまで付いてます。まあ、なんて贅沢な。
景観はまったく無しに等しい。隣の民家が見えるだけです。
屋根の上で猫が気持ちよさそうに寝ている。
人間もリラックスしましょう。
室内に灰皿が置いてあり、たぶん、部屋内で吸ってもいいのでしょう。
これは今時ちょっとめずらしいかな。バルコニー付きのゲストハウスは、外で吸うのが一般的なので。
エアコン室外機の下にハンガーを架けられるようになっている。
これなら洗濯物もすぐ乾きますね。
ブッカオまで出てばバービアがあるけれど、爆音バーではないので、夜でも静かだ。
寝るだけなら、充分でしょう。
Wi-Fi無料。
パスワードは室内に掲示してある。
いくつか回線があって、どれかは使えます。速度はまずまず上出来。
なまじ大きなホテルよりも、こういった小さなゲストハウスのほうが早かったり繋がりやすかったりする。
とはいえ、トラブルがあっても、なかなかすぐには対応してもらえないこともあるし、夜中に切断されるとどうしようもない。
地図と周辺設備
地図
前述のとおり、ブッカオ南側の市民病院前の路地を入っていったところにある。
角のバイク屋が目印かな。
目の前には、MALEE3という洋食レストラン兼ゲストハウスあり。
ここの日替り定食は有名ですね。
⇒MALEEレストランの日替わり99バーツセット。ソイレンキーに新MALEEオープン。
とにかくソイブッカオだ。
ソイブッカオに出れば、何でもあります。
高レート両替所のTTカレンシー、食堂、マッサージ屋、バービアなどなど。
LKメトロまでは徒歩3分くらいでしょう。
ウォーキングストリートへはソンテウに乗れば5分くらい。帰りはソイダイアナで降りて歩いて帰ってきましょう。
総評
これぞ、ソイブッカオのゲストハウスだ。
1泊400バーツ代で文句を言ってはいけません。
きちんとした個室で、エアコン付きで、ホットシャワーも出て、ダブルベッドに寝れて、冷蔵庫もテレビもある。しかもクローゼットや化粧台まで使えるのだ。さらにバルコニー付きときたもんだ。なんという贅沢か。
東南アジアのバックパッカーご用達の激安かつ劣悪ゲストハウスに何度も泊まった経験がある旅行者にとっては、文句のつけようがない。個室に関しては、インドやカンボジア、マレーシアなどの宿に比べれば、格段にコスパは高い。
逆にそういったバックパッカー系ゲストハウスに慣れていない人は、ちょっとびっくりするかも。
部屋に入った瞬間、チェックアウトしたくなる可能性もある。浴室を見たら、さらにげんなりすること必至。
でも、慣れれば、そこそこ快適ですよ。
まあ、慣れです、慣れ。
ちなみに、ジョイナーフィーなどという無粋な概念はゲストハウスにありません。
そもそも夜間は無人になるところも多くて、IDチェックすらない。
昼も夜も自己責任でどうぞ。
なお、チェックアウトも掃除しているゲストハウスの人に鍵を渡すだけで終了。
最後まで名前すら確認されなかった。
すげ~。
宿泊料金と予約先
税込みで、1322円。たぶん、440バーツくらいの計算。
時期によって価格は変動する。それぞれの予約サイトでチェックしてみてほしい。
正直なところ、まとめて数泊分を事前予約することはおすすめできない。
とりあえず1泊だけ予約しておいて、あとは現地で確認の上、延泊を決めたほうがいいと思う。
その際は、ウォークインと予約サイト利用のどちらが安いのかチェックを忘れずに。
パタヤで中長期滞在を考えている人や、タイで長期旅行を考えている人は、予算節約のためにも、こういったゲストハウスに慣れておくといいでしょう。
バックパッカー経験者なら、まったく問題ないです。
予算が潤沢にある人は、素直に高級ホテルに泊まりましょう。
なお、ドミトリーを備えたゲストハウスも近所にあり。
パタヤ中心部では、この2軒くらいしかないはず。ジョムティエンやナックルアには、他にもドミトリーがあるけれど、立地が不便なのでおすすめはできない。
本格的バックパッカーは、こちらへどうぞ。ドミトリーはもちろん連れ込み不可ですけどね。
アジア バックパッカーズ (Asia Backpackers)
⇒アゴダでチェック
18コインホステル
ここは改修工事が進んでいて、たぶん綺麗になっているはずだ。
バックパッカー向けの安宿や滞在方法については、こちらの記事も参照にどうぞ。
⇒第2回 パタヤのバックパッカー向けゲストハウスやホステルなどの安宿ホテル情報
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