総資産額でタイ最大の銀行であるバンコク銀行が、外国人の口座開設要件を厳格化していることが明らかとなった。
コールセンター詐欺やマネーロンダリングなどの金融詐欺対策のためとしている。
新規口座開設、クレジットカードおよびモバイルバンキングサービスの申し込みに新たな条件が適用されるとのこと。
特定の外国人に影響を及ぼす可能性があるとして、金融取引に問題を抱える外国人顧客は銀行に連絡するよう推奨される。
銀行による本人確認が義務付けられている。
また、他の銀行でも外国人顧客に対して新たな規制を実施する可能性が高いため、口座状況に懸念がある場合は銀行に連絡するよう推奨されている。
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外国人の銀行口座新規開設には長期ビザが必要
外国人の口座への規制強化が取り沙汰されたのは、新たな基準を満たさないロシア人の口座が凍結され、カードがブロックされはじめたことだった。
ロシア人だけでなく、他の外国人の口座も凍結されるのではないかという憶測が広がり、外国人コミュニティ全体で話題になった。
バンコク銀行によれば、かりに口座が凍結されたとしても、必ずしも口座自体が閉鎖されるわけではなく、銀行の窓口で手続きをすれば解決することがあるとしている。また生体認証データの確認のため顔認証が必要となるケースもあるとのこと。
バンコク銀行では、今年1月以降、新しい規則を導入して、業務を行っている。
外国人観光客は銀行口座を開設することはできないという。
外国人の新規口座開設には、長期滞在ビザを有しているか、タイ人と結婚しているか、タイ国内に不動産を有しているかといった条件を定めている。
リタイアメントビザやノンイミグラントビザでタイに滞在している外国人は新規口座開設可能で、仕事や留学などでタイに来る外国人も含まれる。
ただし、観光ビザやデスティネーションタイランドビザ（DTV）は長期滞在ビザでないため、新規口座開設は不可能となっている。
ちなみに、タイ国内のイミグレーションでリタイアメントビザを取得するには、タイの銀行口座に80万バーツ以上の残高があることを証明する必要があるが、その銀行口座を開設するにはリタイアメントビザが必要という奇妙な状況にある。
パタヤにある日系代理店では、すでに今年2月時点でバンコク銀行口座開設代行サービスを停止している。
やはり今年1月には規則が厳格化していたようだ。
また、タイ中央銀行では、外国人の預金口座開設には厳格が手続きを採用する必要があると、改めて強調している。
このような中央銀行の動きは、先だって、パタヤにある銀行の従業員4人が不正な口座開設の幇助をしたとして、検挙された。その口座はコールセンター詐欺グループが犯罪行為に利用していた。
（参照：Bangkok Post）
外国人の銀行口座維持
外国人名義の口座が、コールセンター詐欺やマネーロンダリングに利用されているとして、規制がどんどんと厳しくなってきている。
バンコク銀行にかぎらずタイの銀行のモバイルバンキングアプリに対しては、有効な電話番号との紐づけ確認が実施されたばかり。
実際に銀行窓口で登録状況を確認しておかないと、モバイルバンキングが停止されるおそれがあった。
関連記事：タイのモバイルバンキング継続利用のため、バンコク銀行顔認証とAIS登録確認
また、一日で送金できる額にも制限がかかっており、生体認証のために顔認証登録を実施する必要がある。
個人的には、バンコク銀行口座をこの10年ほど愛用している。モバイルバンキングも頻繁に利用中だ。タイ生活においては、モバイルバンキングは欠かせない。
10年ほどはノービザであっても口座開設は難しくなかった。
それ以前はもっと簡単だった。短期旅行者であっても、パスポートとホテルの名刺1枚でその場で口座開設ができたほどだ。
口座開設時はノービザだったが、パスポート情報やビザ情報や住居情報がかわるたびに、バンコク銀行の窓口で最新の情報に更新するようにしている。
さらに、先日は電話番号登録確認と顔認証登録を済ませておいたので、口座が凍結されるおそれはなさそうだ。
バンコク銀行のみならず、カシコン銀行など他の銀行口座を持っている人は、なるべく早めに窓口で登録状況を確かめておいたほうがいいと思う。
日本人の口座がそうそう簡単に閉鎖されるとは考えにくいが、念には念を入れておいて損はないはずだ。
現状では、旅行者が新たなに銀行口座を開設するのはほぼ不可能となっている。
代理店を通しても抜け道がないくらいに厳格化された。
特にパタヤでは、不正に口座を開設したとして銀行スタッフが逮捕される事態となっており、本当に厳しい。
旅行者でありながら、すでに口座を持っている人はラッキーだといえる。
一度失うと再度取得が厄介だ。
口座は大切にしましょう。
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