アメリカのESTAのような電子渡航認証をタイでも開始する見込みとなっている。
外国人がタイに入国する際には、事前に登録を行っておき、スムーズに入国できるようにするものだ。
開始時期については未定だが、システムの概要は明らかになってきた。タイ入国税の復活も検討されている。
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タイのETAシステム導入
現在、タイの出入国では、外国人は出国時のみ自動化ゲートが利用できるようになっている。すべての外国人が対象ではなく、ICチップ入りのパスポートであれば自動化ゲートを使って、スムーズに出国できるようになっている。日本人は対象だ。
ETA(電子渡航認証)システムを導入することで、タイ入国時にも自動化ゲートが利用できるようになるとのことだ。
ETAシステムによる事前オンライン登録が必要となるのは、タイ入国ビザ免除対象となる93カ国だ。日本も対象となる。
ETAに認証登録すると、QRコードが発行される。このQRコードを入国審査場でかざすことで自動化ゲートを通過できるという流れだ。
ETAでのタイ入国では、ビザ免除で滞在可能な期間である60日間有効となり、1回かぎり30日間の延長が認められる。
ただし、タイの隣国であるマレーシアとラオスとカンボジアの国民はETAが免除所される。
また、外国人であっても、外交官や国連通行証、ボーダーパス所持者などは免除されるとのことだ。
少し前の発表では、今年12月にETAシステムならびに自動化ゲートの試験運用が開始が開始される予定とされていた。全面導入は2025年6月までとのことだった。
タイ外務省からの最新の発表では、今年12月の開始予定だったところ、関係機関との調整が進行中のため、まだ開始日は決まっていないという。
また、ETAシステムは、タイEビザシステムに組み込まれる予定となっている。
7月に開始されたタイの新しい入国制度の中には、12月までにEビザ対象国を拡大することとなっていたが、現時点ではまだ対象国拡大の発表はない。
Eビザを使うことで、わざわざタイ大使館や領事館にビザの申請に出向く必要はなく、ネット上で申請ができる。
現在日本はEビザの対象外のため、タイ大使館・領事館で申請する必要がある。
参照:https://www.nationthailand.com/news/general/40041755
Entry Thailand
タイ入国にはタイ政府が作成したEntry Thailandという専用サイトがある。
パンデミックにより渡航制限が厳しくなった期間中に作られたものだ。
⇒https://entrythailand.go.th/en
まだ正式決定ではないが、このEntry Thailandを通じて、ETA(電子渡航認証)を行う計画のようだ。
現時点のEntry Thailandには、Eビザをはじめ、色々な項目が用意されている。
・Thai E-VISA
・ツーリストポリスによるアプリケーション
・国立公園の予約
・タイの健康パス
・鉄道チケット予約
・鉄道追跡システム
・タイ災害警告アプリケーション
・VATアプリケーション
・バスルート情報
・リアルタイムフライトステータス
・タイランドプリヴィレッジ
いずれもタイ入国時に必須の登録やアプリではなく、Entry Thailandは今のところは単なる情報提供サービスに過ぎない。
このEntry ThailandにETAを組み込ませる。
日本人を含むビザ免除旅行者は事前に電子渡航認証を行い、QRコードを発行し、タイ入国時にはQRコードをかざすことで自動化ゲートを通って、するっと入国できるようになる。
EビザもこのEntry ThailandとETAに連動させ、さらに日本がEビザの対象となれば、事前にEビザでビザを取得し、ETAでスムーズな入国が可能となる。
タイ入国税
数年前からずっと話題となっている300バーツのタイ入国税だが、少し前には導入を見送るとの発表があった。
が、完全に消えたわけではなく、最近になってまた復活の話が出てきた。
導入が見送りとなった理由は、徴収方法が難しいこと。
しかし、Entry ThailandとETAのシステムにタイ入国税申請を組む込むことによって徴収が可能という話だ。
外国人はタイ入国税を事前に支払わないと、ETAが認証されず、タイに入国できなくなるというわけだ。
アメリカのESTAと似たようなものといえる。ESTAは申請料を払わないと承認されず、当然アメリカにも入国できない。ビザがある人は、ESTAは不要。
タイの入国税は、有効なビザを持つタイ在住外国人や労働者は支払い免除とする計画だったので、事情はアメリカのESTAと同じ。
まとめ
あくまで、すべては予定であり、未定である。
タイのETAが本当に実装されるかは正式決定していない。開始時期もまだ不明だ。今年12月に間に合うかもわからない。
Eビザがいつどのように拡大されて、ETAに組み込まれるかもわからない。
タイ入国税がどうなるかも不明だ。
ETAが導入されるにしても、現行のEntry Thailandのシステムに組み込まれるかもわからない。
なにもかも未定状態だ。
とはいえ、電子渡航認証システムは、各国で導入が続いている。
シンガポールではすでに外国人の自動化ゲートによる入国が始まっている。
ユーロでも来年から導入される予定だ。
日本も日本版ESTAの導入を進めていくという。
タイでも電子渡航認証システムの導入は実施されるのはほぼ確実といえる。
とりあえずは、ETA登録してQRコードを発行することで、入国自動化ゲートが使えるようにしてほしいところ。
実現すれば、タイ入国時も出国時も列に並ばずに済む。
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