タイと中国が相互にビザ免除措置を実施するとタイ政府より発表があった。
タイ人も中国人も観光ビザを取得することなく、お互いの国を行き来できるようになる。
開始日は2024年3月1日。有効期限は設定されておらず、パーマネントの実施だ。
(タイ政府広報より)
現時点でタイは中国人へのビザ免除を2023年9月25日から2024年2月29日までの期限措置として施行している。3月1日からは無期限のビザ免除措置が開始となるわけだ。
現在タイ人が中国に渡航する際には事前のビザ申請が必要となっているが、3月1日からはビザなしで中国入国が認められるようになる。
タイと中国によるビザ免除相互協定がいよいよ始まる。
中国は、昨年12月1日より、フランスとドイツとイタリアとオランダとスペインとマレーシアからの旅行者へのビザ免除措置を開始した。最大15日滞在可能で、2024年11月30日の時限措置。
日本人は中国渡航にはビザが必要な状態が続いている。
タイにとって中国人旅行者は観光市場の最大ターゲットだ。
2019年の中国からタイへの旅行者は約1,000万人でもっとも多かった。
2023年は1位がマレーシア人で約456万人。2位の中国人は約351万人にとどまっており、2019年の約3分の1に過ぎない。
タイ旅行代理店協会では、ビザ免除措置によってタイから中国への旅行者が10%増加すると見積もっている。
一方、中国からタイへの旅行者はどうか。タイ政府の予測では2024年の中国人旅行者は820万としているが、現状では届かない可能性があると旅行代理店協会。
タイと中国を結ぶフライトの座席数はパンデミック前の50%にまでしか回復しておらず、航空運賃は高いままだ。これでは旅行者の数は制限される。
よって、今年の中国からの旅行者は600万から700万になる可能性が高いとしている。
タイ入国のビザ免除措置は、観光産業促進のため、昨年から対象国を増やしてきた。
中国、カザフスタン、ロシア、台湾、インドとなっている。いずれも有効期限付きだが、中国に関しては3月1日よりパーマネントな措置に変わる。
むろん、日本人はタイ入国ではビザ免除措置が受けられる。今年1月1日からは、観光目的での入国だけでなく、短期商用目的での入国でもビザ免除が受けられることになった。
ノービザでのタイ入国の滞在期限は30日間。
さらなる観光業促進のため、この滞在期限を延長する提案がなされている。30日のところ、60日もしくは90日に延長しようという話だ。
まだ正式には何も決まっていないが、そのうち動きが出てきそうだ。
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