延期に次ぐ延期となっていたタイ入国料徴収がいよいよ閣議決定された。
徴収開始は6月1日になるとみられる。
タイに空路で入国する外国人は300バーツ、約1200円を支払う必要がある。
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タイ入国料が閣議決定
2月14日、タイに到着する外国人旅行者に対する入国料徴収が内閣で決議された。
ピパット観光スポーツ省大臣によれば、官報掲載から90日後に徴収開始となる予定だ。6月1日開始になるとみられる。
入国料は、Kha Yeap Pan Din(土地に踏み入れるための料金)と呼ぶ。
対外的には、Thailand Traveller Fee(TTF)の名称を使うようだ。
すべての空路入国:300バーツ
陸路と海路入国:150バーツ(滞在日数が2,3日程度と短いため)
1日(朝から晩まで)のみの日帰り旅行者:免除
ボーダーパスを使って入国する外国人、ワークパーミットを持つ外国人:免除
入国料は、外国人のための保険費用に使用されるという。
2017年から2019年に公立病院で外国人旅行者のために使われた費用が3億バーツから4億バーツあった。これを入国料で賄うというのが一番の目的。
残りは観光開発基金にあてられるとピパット大臣。基金は障がい者用設備やトイレの建設に使われる予定。
参照:https://www.nationthailand.com/thailand/policies/40024886
徴収方法と免除について
いくつか報道を見てみたが、詳細はまだよくわからない。
外国人に対するタイ入国料なので、タイ人はそもそも適用外。これは確か。
空路で入国する外国人旅行者は一律で300バーツ支払う必要がある。
徴収方法は、航空チケットに切り込む形となるはずだ。つまり、航空券購入時に300バーツが追加される。約1200円だ。
日本の出国料と同じ方式である。そもそも、タイ入国料は、日本の出国料(国際観光旅客税)を参考にして作られたとのこと。日本の出国料が1000円なので、タイの入国料もそれに合わせて300バーツに設定されたという。
最初にアイデアが出たのが2020年頃で、その当時のレートだと300バーツは1000円に相当した。
パンデミックにより3年遅れるうちに円安が進み、300バーツは1200円となってしまったが。
ワークパーミットを持つ外国人は免除とのことだが、どのような形で免除されるのかはわからない。
航空券購入時にワークパーミットを提示するわけにもいかないだろうから、スワンナプーム空港などにリファンド窓口でも設置するのだろうか。
また、陸路入国の際の徴収方法についても不明だ。
おそらくは支払い窓口を設置するのだろうけど、混雑しそうだ。
ワークパーミット保持者の外国人はその場で免除を受けられることになりそうだが。
ボーダーパスとは、タイ隣国のラオスやカンボジアの国境付近に住む人が陸路国境を使ってタイに短期間訪れる際に用いる通行証みたいなもの。パスポート代わりに使える。タイ国境付近しか移動できないなど制限があるようだ。
このボーダーパスを持っている外国人は入国料が免除される。日本人には無関係。
一日だけの旅行者への免除措置は、トランジットやトランスファーを想定しているものとみられる。
乗り換えのためにどうしても一度入国する必要があるようなケースでは徴収が免除されるということのようだ。
たとえばLCCからLCCに国際線乗り継ぎの場合は、空港制限エリア内にトランスファーカウンターがないとどうしても一度入国しないといけない。
また別会社での航空券発行では、スルーバゲージができずに、一度預け荷物受け取りのために入国する必要があったりもする。
こういったケースでは一度入国したとしても、数日間後には出国することになるため、免除が受けられるようだ。
ただどのように免除申請するのかはわらかない。
ワークパーミット保持者と同じように、リファンドカウンターを設置するのかもしれない。
(たとえば香港国際空港では国際線同日乗り換えの場合などは税金のリファンドが受けられる)
具体的な徴収方法についてはまだはっきりしない。
あくまで参考までに。
まとめ
幾度となく延期されてきたタイ入国料徴収だが、今回ばかりは閣議決定されたので正式決定とみていい。
開始日は6月1日と決まったわけではない。正しくは官報掲載を待つ必要がある。
詳細な徴収方法についても正式発表を待ちたいところだ。
どのみち徴収開始は避けられない。
普通に空路でタイに入国する日本人旅行者は300バーツ、約1200円の出費増となる。
せめて航空券の価格高騰がおさまることに期待したい。
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