タイを訪れる中国人観光客が増えている。一週間で9万人ほどの中国人がタイに入国している。
現在の国籍別ランキングでは第2位だが、1位になる日はそう遠くない状況だ。
さらなる中国人観光客誘致のため、タイ政府は中国人へのビザ発給要件を緩和した。
9月末から10月にかけては国慶節が控えている。海外旅行する中国人がタイや日本に押し寄せるだろう。
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タイへの外国人観光客数
2023年1月1日から8月20日までのタイへの外国人旅行者数
累計:17,028,411人
約1700万人となっている。
出発国別トップ5
1位マレーシア 2,660,719人
2位中国 2,114,307人
3位韓国 1,016,008人
4位インド 977,746人
5位ロシア 899,797人
タイ開国以来、マレーシアのトップは変わらない。
中国は、自国民の海外旅行解禁後に数を大幅に伸ばしてきている。
一週間前の統計結果から算出すると、7日間で中国人観光客86,484人がタイに入国している。マレーシアからは79,198人。
そのさらに前に週では、中国人が95,581人、マレーシア人が73,810人だった。
外国人観光客全体でいうと、7月は2,476,413人。
8月1日から20日では1,637,307人
おそらくは今月全体では240万人程度になろう。
タイ政府の目標は、今年全体で2,500万人という数字を掲げている。
このペースでいけば余裕で達成できそうだ。
タイの経済は上昇傾向にある。
日本への中国人団体旅行解禁
先日、8月10日に、中国政府が自国民の日本への団体旅行を解禁した。日本を含む78カ国が対象だ。
これまでは、個人での日本への旅行は自由化されていたが、団体ツアーでの旅行は不可とされていた。8月10日より団体ツアーの催行が解禁となり、これからは日本への団体旅行が増えていくとみられる。
タイは、今年2月に中国からの団体旅行解禁の対象に入っていた。
よって、中国からタイへの旅行者が増えていったという経緯がある。
今年8月20日までのタイへの中国人観光客は約211万人。
パンデミック前の2019年は年間1000万人以上だった。
現在は2019年のペースには到底及ばない。
中国人のタイビザ要件緩和
中国人がタイに入国するのはビザが必要となっている。
事前に申請してビザ発給を受けてないと、タイ渡航ができない。
ビザ申請と発給までの煩雑さが、タイへの中国人観光客の足を鈍らせているのではないかといわれる。
タイ外務省は中国人へのビザ発給要件を緩和したと発表。
必要書類
・パスポート、顔写真、航空券、タイでの宿泊施設証明書、経済状況証明書、居住地証明書
必要書類が減ったことにより、申請手続きにかかる期間は14営業日から7営業日に短縮される。
簡素化されても、まだまだ面倒な手続きが必要。
日本人はノービザで簡単にタイに入国できるのとは対照的だ。
ビザ要件緩和で、中国からタイを訪れる旅行者は増えていきそうだ。
同じことは日本にも言える。中国から日本への渡航にはビザが必要となっている。中国からの団体旅行解禁で、ビザを取ってまで日本を訪れる中国人は間違いなく増えていく。
国慶節にはタイ旅行を避けるべきか
日本からタイへの旅行者にとって気になるのが、中国人旅行者の増加によって、空港やタイ国内観光地が混雑するのではないかということ。
中国からの旅行者が一気に集中する時期といえば、国慶節だ。
2023年の中国の国慶節は10月1日。祝日期間は、9月29日から10月6日となる。
大型連休は民族大移動の時でもある。
2019年以来、4年ぶりのほぼ制限のない海外旅行が可能となる。
タイへの旅行はビザ要件が緩和。日本への団体旅行は解禁。
ものすごい数の中国人旅行者が海外へ出ていくだろう。
とはいえ、パンデミック前ほどの混雑にはならないと予想されている。
中国と各地を結ぶフライト便数がパンデミック前のレベルまでは回復していないからだ。
特に日本路線はまだ少ない。そのせいで、航空券価格も高騰しており、気軽に日本旅行できる環境にはなっていないとのことだ。
国慶節でのタイへの中国人観光客は大幅に増えるのは間違いない。
スワンナプーム空港での出入国が大混雑する可能性は高い。中国線のフライトが重なる時間帯にかぶってしまうと、大変なことになりそうだ。
バンコクやパタヤといった主要観光地も中国人が増える。
タイにかぎった話ではないけれど、国慶節の時期には海外旅行は避けるのがベター。
今年はそこまでひどくはならないと思われる。
空港の混雑は運次第といえるが、パタヤでは昼も夜も中国人だらけという状況にはならないはずだ。
中国人団体客が行動しそうなエリアと時間帯を避ければ、そこまで大きな問題ではない。
でもまあ、やっぱり国慶節は避けたほうが無難だろうけど。
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