ロシアのウクライナ侵攻は、ルーブルの暴落とエネルギー価格の高騰を招いている。
パタヤではルーブルが両替不可となり、ガソリン価格は日に日に上昇。
足止めされたロシア人とウクライナ人のために、プーケットやパタヤに避難所を作る計画も出てきた。
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パタヤのガソリン価格
本日3月8日のパタヤのガソリンスタンドを3つ回って、価格表を見てきた。
一般的な91(いわゆるレギュラー)と95(いわゆるハイオク)を比較。
各社で、同じ91と95であっても品質は異なるため、必ずしも正確な比較ではないが、参考までに。
価格は1リッターあたりのもの。1バーツ=3.5円で計算。
まず、パタヤタイ通りにあるShell
91が41.15バーツ(144円)
95が49.06バーツ(171円)
Shellは高品質を謳っているようで高い価格設定。
参考までに3月3日の価格表示
5日間でリッター5バーツ近い値上げ。
95はいよいよ50バーツを突破しそうな勢いだ。
続いて、スクンビット通り沿いにあるEsso
91の表示はなく、ガスホール95が二種類。
スーパーが39.52バーツ(138円)
シュープリームプラスが47.01バーツ(164円)
最後にスクンビット通りとパタヤカン交差点近くにあるBangchakへ。緑色の看板と葉っぱが目印だ。
91が38.13バーツ(133円)
95が38.37バーツ(134円)
91と95の価格差がほとんどない。
Bangchakが最安値だ。
燃費などに関係してくるので単純な比較は難しいが、とにかく安く給油するならBangchakが安い。
それにしても毎日エネルギー価格が上昇している。
タイ政府も対策を取るようだが、どこまで抑えることができるのか。
なお、日本のガソリン平均価格は、レギュラー170.6円、ハイオク181.4円だそう。
タイのほうが安いが、そこまで大きな差はない。
ただ、物価の差を考慮すると、一般タイ人には大きな負担となる。
パタヤの両替レート
パタヤの定番両替所、TTカレンシーの両替レートを見てきた。
日本円は、0.2840。つまり1万円を両替すると、2840バーツになる。
少し前に2800を下回っていたが、円は上昇しつつある。
ロシアルーブルの表示は無し。つまり両替不可の状態が続いている。
なお、グーグルで検索すると、1ルーブル=0.24バーツと表示される。
TTカレンシーでは、バーツからルーブルへの両替レートは表示されている。つまり、客がバーツを出して、両替所がルーブルを販売するということ。
レートは、0.450。
これはルーブル暴落前の水準だ。
今の状況では誰もルーブルなど欲しがらないだろう。
両替所としても、暴落前のレートで購入したルーブルを、現在の安い値で売ろうとは考えない。大損するだけだ。ルーブルを持っていても、この先もっと価値が下がる可能性が高いけれど。
パタヤにいるロシア人が手持ちのルーブルをバーツに両替しようとしても、かなり厳しい。
TTカレンシーでは両替に応じてもらえないし、かりに両替可能な両替所があっても、暴落前の約半値だ。
ロシアで発行されたビザとマスターカードは国外では使えなくなった。国際送金もストップした。
ロシア人観光客にとっては苦難の刻だ。
タイに足止めされたロシア人・ウクライナ人観光客は7,000人
TAT(タイ国政府観光庁)によれば、タイ国内に足止めされたロシア人とウクライナ人観光客は7,000人にのぼるとのこと。
プーケット、サムイ島、パタヤ、クラビに滞在している。
プーケット観光協会の話では、プーケットにはロシア人が3,500人から4,000人、ウクライナ人が300人から400人がまだ残っているという。
ロシアとタイを結ぶ直行便はすべて停止した。
中東経由のフライトは利用可能だが、ルーブルは暴落し、クレジットカードは使えず、国際送金も停止したため、チケットを購入するのが大変だ。
フライト停止や政情不安のため帰国できず、さらに滞在費用を工面できない観光客のために、政府は避難所を提供する計画を立てている。プーケットとパタヤが候補地だ。
帰国困難で一時的な亡命を求めるウクライナ人にとってプーケットの避難所は需要がありそうだ。
帰国希望者のためにロシア政府が帰国便を手配できるが、これには時間がかかる。
タイ政府は彼らの同意なしに観光客を国外追放することはないとしている。
参照:https://www.bangkokpost.com/business/2275371/thailand-offers-aid-to-stranded-tourists
まとめ
タイの日常生活にもエネルギー価格上昇が影響を与えている。
ガソリン価格の高騰は他の物価にも影響を与えるだろう。
日本円生活者にとっては、円が高くなっているのはありがたいが、ガソリン価格の高騰のスピードには全然追いつかない。
そして、タイに足止めされたロシア人とウクライナ人にとっては厳しい状況が続く。
パタヤに避難所が作られるかはまだわからないが、おそらくプーケットには何らかの救済施設のようなものができるだろう。
帰国不可、クレジットカード不可、現金両替不可、国際送金不可、医療保険不可となれば、もはや何もできない。
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