パタヤは、イサーンからの出稼ぎたちであふれる町。
通りを歩けばイサーン屋台にぶつかる。
ソムタム、ガイヤーン、ラーブなどの有名イサーン料理と並んで、わたしが好きなのがナムトックムー。
ムーヤーン(豚肉を焼いたもの)にスパイスやハーブをまぜてサラダにしたもの。
「焼いた豚のハーブ和えサラダ」といったところか。
いつも参考にしている「食べる指差し会話帳タイ」には「焼いた豚のスパイス和え ナムトックムゥー」と表記してある。
ややこしいが、クイティアオのスープのナムトックとは別物。
スープのナムトックは、豚(もしくは牛)の血入りスープ。
ナムトックムーという料理名の場合は、豚肉サラダを指す。
もう何なのよタイ料理名と呆れたくなるが、覚えるしかない。
さらに言えば、「ナムトック」と単体で言えば、滝の意味になる。ややこしい。
が、覚える価値はある。
うまいのだ。
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目次
屋台のナムトックムー
今回食べたのは、移動式屋台のナムトックムー。
バービアで飲んでいる時に、晩飯として購入した。
ちょっと画像ではわかりづらいが、このように焼いた豚肉のかたまりが置いてあるイサーン屋台なら、ナムトックムーを扱っていることが多い。
ガラスケースの一番下に陳列してあるのがムーヤーン。
この屋台では、ナムトックムーが60Bだった。
完成
見ての通り、焼いた豚肉をスライスして、たまねぎや香草と和えて、サラダ仕立てにしてある。
「ちょっとだけ辛くして(アオペットニッノイ)」と注文したので、唐辛子は少なめ。
わたしにはちょうどいい辛さになった。それでもやっぱり辛いけど。
付け合せには、何の種類かは知らないが、葉っぱが山盛り。画像では隠れているが、葉っぱの下にはキャベツもある。
口の中が辛さで満たされたら、キャベツをかじると幾分やわらぐ。
豚肉とたまねぎとハーブの相性が抜群である。
豚肉はちょっと脂身が多いけど、その脂がまたうまい。
豚肉は七輪でグリル焼きにしてあると思うが、焼いている最中はさぞ脂と血が滴り落ちていたに違いない。
どうやら、この脂と血が滴り落ちる様から、「ナムトック」と名づけたらしい。
ナム=水(液体全般をさす)
トック=落ちる
基本的な味付けは、同じイサーン料理のラーブによく似ている。
ハーブの使い方が同じなのかな。
店によりけりだろうが、ラーブよりは酸味が少ないように思う。
ラーブはミンチ肉を使用して、内臓系の肉も入っていることが多い。癖のある味が苦手な人もいるかもしれない。
でも、ナムトックムーは、そこまで癖はない。
肉の味が強いんで、ラーブが苦手な人でも、がつがつ食べられるかと思う。
カオニャオとの相性もすばらしい。もちろん酒のアテにしてもいい。
ムーヤーンだけで食べても当然おいしいわけだが、ナムトックにするとさらに旨さが増すように感じる。
また、コームーヤーン(豚の喉肉焼き)を置いている店なら、ナムトックコームーヤーンも注文可能。
なお、通常のナムトックムーの場合、生の血は入っていないようだ。
タイ人に聞いたところ、イサーンでは生肉を利用したナムトックを食べることもあるそうだが、タイ人の間でもさすがに生肉や生血は敬遠する人が多いとか。
牛はともかく、豚はあまりにも危険なので、やめたほうがいいでしょう。
ただまあ、普通のムーヤーンでも、豚肉に完全に火が通りきっておらず、一部生焼けの部分が残っていることもあるけど、ご愛嬌ということで。
ブッカオとLKメトロ周辺でナムトックムーが食べられるところ
前述のとおり、イサーン屋台ならどこでもナムトックムーを置いているわけではない。
前提条件としてムーヤーンが必要。
ブッカオ周辺で食べられる屋台と店をいくつか紹介。
関連地図
ブッカオ側から入ったソイLKメトロ右手にある固定のイサーン屋台
シュガーシュガーの裏口の正面あたり。
昼過ぎから営業。閉店は夜9時くらいだろうか。
ここは英語メニューがあるので、タイ語が苦手な人でも利用しやすい。
ナムトックムーは、メニュー番号6番の「Sliced grilled pork salada」のこと。50バーツ。
1から3番のmincedと書いてあるのは、ラーブのことだ。
屋台脇にテーブルが置いてあり、その場で食べることも可能。
調理のおばちゃんはかなりフレンドリー。
ソイダイアナのブッカオ近く、ニコムコート下にあるイサーン屋台
ニコムコートホテルのレストラン前で営業している。隣はケバブ屋やハンバーガー屋。
昼頃から夜までの営業。あまり遅くまでは開いていない。
ここは持ち帰り用屋台で、いつもタイ人でにぎわっている。
この写真では、グリルに火が入っていないが、ふだんはモウモウと煙を上げて、ガイヤーンやムーヤーンを焼いている。
今回は食べていないが、以前はよく利用していた。ナムトックムーだけでなく、ソムタムなども食べたが、どれもおいしい。
メニューはないし、英語は通じにくいが、何とかなるでしょう。
フランドリア
ブッカオのやや北側にあるベルギー料理&タイ料理レストラン「FLANDRIA」にも置いてある。
実際に注文したことはないが、少なくともメニューには載ってある。
メニュー番号の619番「Spaicy salada slice grilled pork neck」
これは、豚の喉肉焼きであるコームーヤーンを使ったナムトックだ。ナムトックコームーヤーン。
牛肉のナムトックも置いてあるようだ。
(追記)
フランドリアはその後、ソイブッカオ北側へ移転している。
ブッカオ常設市場内屋台
ソイブッカオ北側の常設市場内にもイサーン料理屋台がいくつかあって、ナムトックムーを置いている。
この屋台が比較的おいしいと思う。
激辛仕様だが、おいしい。
関連記事:ブッカオ常設市場のナムトックムー屋台
ブッカオ常設市場向かい側のイサーン屋台
2017年現在、もっともおすすめのイサーン屋台がこちら。ソイブッカオ常設市場の道路向かい側、セブンイレブン前で夜間営業している。
ナムトックムーが50バーツ。焼いた豚肉がそもそもうまいし、味付けも良し。ガイヤーンなどの焼ものがメイン。
関連記事:ソイブッカオ市場前のイサーン料理屋台がうまい。ガイヤーン、ナムトックムー、ラーブ!
パタヤカンソイ12入口のイサーン屋台
ソイブッカオの外へ出る必要はあるが、パタヤカン(セントラルパタヤロード)を渡った先にあるイサーン屋台のナムトックムーはかなりうまい。
関連記事:パタヤカンソイ12イサーン屋台のナムトックムー(ムーヤーン)がうまい
他にも、イサーン屋台や小さな食堂に置いてある。探せばいっぱい見つかるが、タイ料理やパタヤ初心者には意外とハードルが高い。
上記の店なら比較的簡単に注文できるかと思いますよ。
あとは本格的なイサーンレストランへどうぞ。
サードロードのイサーン料理食堂
パタヤで有名なイサーン料理レストランといえば、サードロードにあるチェバーン(ジェイバーン、ジェバーン)だ。
ここのイサーン料理はおいしい。味付き牛肉焼きやコームーヤーンがうまい。鍋物もうまい。基本的にどれもうまい。
ただ、全体的に料金は高め。屋台の3割増しくらいかな。
より庶民的な価格のイサーン料理食堂なら、同じくサードロードにあるティーラーブセーブがおすすめ。
ここもかなりの激辛仕様だが、値段は手頃。味もいい。
関連記事:サードロードの安くてうまいイサーンレストラン、ティーラーブセーブ。おすすめはトムセーブ。
どちらもブッカオから歩いて行けます。
というわけで、一度は食べておきたいイサーン料理、「ナムトックムー」のご紹介でした。
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