28日目
【パタヤからのビザラン】
そろそろタイに入国してから一ヶ月になる。
滞在期限が迫っている。ビザランが必要だ。
今回はあと20日ほど延長すればいいので、観光ビザの取得はせずに、カンボジアへのビザランで済ませるつもりだった。
これでまた30日の延長ができる。
過去3度ほど利用しているので慣れたものだ。
タイ・カンボジア国境
さくっと、旅行代理店に申し込みへ。
が、なんと、カンボジアへのビザランは一人3回までとの衝撃情報を知らされる。
正確には4回目は1週間の延長のみ。
たしかに陸路ビザラン規制が厳しくなったのはニュースなどで耳にしていた。
けれども、パタヤからカンボジアへのビザランは大丈夫だと高をくくっていた。
代理店のお姉さんがビザラン業者に念を入れて確認してくれたが、やはりダメだとのこと。今回はタイ政府も本気らしい。
これはショックだ。愕然とする。
カンボジア以外ならオッケーだから、他の国へ行けとアドバイスされる。
ラオスしかあるまい。
ビエンチャン行き決定。
それにしても時間がない。
滞在期限はあさってだ。それまでに一度出国する必要がある。規制が厳しくなった今、オーバーステイはなるべく避けたい。
ビエンチャンまではバスを使うと15時間くらいかかる。
明日の朝のバスにするか、今日の夜行バスかの2択。
不測の事態に備え、なるべく早く動こう。今日の夜行バスにすべし。
というか、そもそも事前に情報を集めておけばよかったのだ。われながら甘かった。
【パタヤからノンカイ・ウドンタニー行きのバス会社407】
とりあえずチケットの確保だ。
陸路でビエンチャンへ行くには、まずウドンタニーかノンカイまで移動する必要がある。
パタヤからの直行バスは407というバス会社が運行しており、407のバスターミナルは、パタヤカン(セントラルパタヤロード)とスクンビットの交差点近くのガソリンスタンド奥にある。
パタヤカンを走るソンテウに乗り、終点のスクンビット手前で降りる。そこから歩いて407の事務所へ向かった。
隣は小学校。ちょうど下校時間で校門前はたくさんの児童であふれかえっていた。金髪碧眼の子どもが何人かいた。さすがインターナショナルシティ、パタヤ。
ガソリンスタンドを抜けて、事務所へ。
奥に小さく見えるのが407の事務所
近づくとこんな感じ
行き先や看板はタイ語表記のみだが、簡単な英語なら通じる。
運よく、本日の夜行バスのVIPシートを購入できた。ウドンタニーまで650バーツほどだ。
VIPシートは10席ほどしかないので、これは助かる。
まずは問題を一つクリア。
同じルートで宿へ戻る。
帰り道、いつものバービアへ寄って、事情を説明。
今、カンボジア国境はいろいろと危ないらしい。タイ国内で不法労働しているカンボジア人たちが逮捕されるとの噂がたち、一斉に逃げ出しているそうだ。そういえば、テレビのニュースで映像を見たような気がする。
【出発】
すぐに時間になり、荷造りして407のバス乗り場へふたたび向かう。
荷物は着替え二日分とパソコンくらい。
この時間帯はまだ乗り合いソンテウが走っているので移動しやすい。
ガソリンスタンド脇にあるロータスで食料と水を調達。
ウドンタニーまでは12時間の長旅なのだ。
昼間は閑散としていたバス乗り場も、夜になると大賑わい。大型バスが2、3台停まっている。
多くはタイ人だが、やたらと軽装のファランの姿をちらほらと見かけた。
同じようにラオスへビザランするのだろうか。
バスが来るたびに、係員が出発時間でどのバスかを知らせてくれる。
自分のチケットに書かれた時間と照らし合わせればオッケー。
ただし、時間の言い方がタイスタイルなので、慣れていない人にはさっぱりわからない。
ウドンタニー・ノンカイ行きのバスの出発時間は夜8時5分。
この場合、「ソン・トゥム・ハー・ナティー」となる。
よくわからない場合、そこらへんにいる係員が案内してくれるので、自分のチケットを見せよう。
無事にバスに乗りこむ。
2階建てバスだが、VIPシートは1階部分。
係員は「チャン・ラーン」と呼んでいた。
10席ほどのVIPシートは満席。
長い長いビザランの旅が始まった。
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