タイの各報道によれば、タイの首相がタイへのビザ無し入国制度の見直しを命じた。
理由は、タイでの不法滞在や不法就労の増加を受けてのこと。
命令は、内務省、外務省、観光・スポーツ省に向けてのものだという。
そもそもは観光促進がノービザ制度の目的であった。この目的達成のために、ビザ無し滞在の適切な期間や、ビザ無し制度の影響について調査を命じた。
概ね以上のような内容だ。
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ビザ免除制度見直し
現在、タイへの渡航理由が観光であれば、93カ国がビザ免除措置の対象国となっている。日本も含まれている。
以前に比べるとノービザ対象国は格段に増えた。これは観光促進のため。
また、ノービザでの滞在期限は、以前は30日間だったが、これまた観光促進のために、60日間へと延長された。
ノービザ滞在日数が最大60日で、現地のイミグレーションで手続きすれば、さらに30日の延長が可能だ。合計90日となっている。
が、ノービザで長期間滞在できることで、多くも問題が発生するようになった。
いわゆる不良外国人の増加だ。
ノービザ滞在期間が増えたことを悪用して、一部のビザ無し外国人旅行者が、タイ国内で違法に旅行会社やレストランを経営しているという。実際に多くの無許可ガイドや旅行会社などが摘発されている状況だ。
ほとんどの観光客は60日も滞在せず、せいぜい1週間か2週間程度で帰国する。60日間の滞在期間は不要ではないのかと、タイの観光業界がノービザ制度の見直しを要請した。
政府内ではノービザ滞在期間の短縮は合意事項となっているとの報道がすでになされている。
今回は首相による見直し命令が直接出た形だ。
この流れからすると、ノービザ制度が変更されることは明白だ。
滞在期間短縮だけでなく、ビザ免除対象国の変更もあるかもしれない。
どのような見直しを実施するのかはまだわからない。
少なくとも滞在期間短縮については決定的だ。
ただ、具体的な日数と実施時期がはまだわからない。
正式決定ではない。
とはいえ、ほとんどの日本人観光客には影響はないだろう。
日本がノービザ対象国から外される可能性はほとんどゼロだ。
ノービザ滞在期間が30日に短縮されるとしても、圧倒的大多数の日本人観光客は問題ないだろう。
ノービザで中長期滞在したい人には大きな影響が出るけれど、長期滞在したいならば適切なビザを取得せよというのがタイの方針なので、これまたしょうがない。
なお、2025年5月1日からは、タイデジタル入国カード(TDAC)が運用開始となる。
これはすべての外国人旅行者がタイ入国の際に提出しないといけないもの。
ノービザ入国だろうとタイ在住者であろうとタイに入国する際には提出必須だ。
5月1日以降にタイ入国する予定の人は、TDAC登録を忘れないようにしましょう。
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